ケアマネジャーとソーシャルワーカーの違い
ケアマネジャーを志す人やケアマネジャーとして働く人のなかには、社会福祉系の専門職である「ソーシャワーカー」という仕事に関心を寄せる人もいるでしょう。
この記事では、ケアマネジャーとソーシャルワーカーを比較しながら、その仕事内容などの違いを紹介します。
ケアマネジャーとソーシャルワーカーの仕事内容の違い
ケアマネジャーの仕事内容
ケアマネジャーの仕事は、要介護認定を受けた利用者やその家族と、介護保険サービスの橋渡しを行うことです。
正式名称は「介護支援専門員」といいます。
具体的な仕事内容は、介護保険サービスを必要とする人の相談にのったり、要介護認定の書類作成を行ったり、実際にどのような介護サービスを提供したりするかを記載したケアプランを作成したりすることです。
- 居宅介護支援事業所
- 介護保険施設
- 有料老人ホーム
ソーシャルワーカーの仕事内容
ソーシャルワーカーは、一般的には国家資格である「社会福祉士」を持って働く人のことを指します。
病気やけが、あるいは高齢や障害などを抱える人やその家族に対し、日常生活を送るうえでのさまざまな不安や困りごとの支援をします。
相談者にアドバイスや指導を行い、早期社会復帰や社会参加を支援します。
また、介護分野に限らず社会福祉全体に関わるという特徴があります。
ソーシャルワーカーは、以下のような施設で勤務します。
- 高齢者福祉施設
- 障害者福祉施設
- 医療機関
- 教育機関
- 行政機関
ケアマネジャー・ソーシャルワーカーを目指す方法・資格の違い
ケアマネジャーは介護保険法に基づく資格です。
ケアマネジャーとして働くには、各都道府県が実施する「介護支援専門員実務研修受講試験」に合格することが必要です。
ソーシャルワーカーは、社会福祉士及び介護福祉士法に基づく「社会福祉士」の資格を取得して働くのが一般的です。
資格を取るためには、福祉系の大学などで学び、国家試験に合格する必要があります。
ケアマネジャーとソーシャルワーカーの学校・学費の違い
指定されている業務で5年以上かつ900日以上の経験があれば、学歴などは関係なくケアマネジャーの資格試験を受験することができます。
実務経験が必須であるため、受験者の多くが働きながらケアマネジャー資格にチャレンジします。
ソーシャルワーカーは、社会福祉士や精神保健福祉士の資格取得者が大半であるため、目指すのであれば福祉系4年制大学や短大に通うのが一般的です。
福祉系4年制大学で必須科目を取得する、あるいは短大卒業後に相談援助実務を1年から2年経験することで受験資格を得ることができます。
ケアマネジャーとソーシャルワーカーの給料・待遇の違い
ケアマネジャーの平均年収は、約330万円から420万円です。
ソーシャルワーカーは、公務員の医療ソーシャルワーカーであれば平均年収400万円から500万円程度、民間の医療ソーシャルワーカーであれば平均年収380万円から400万円程度です。
どちらの仕事も実務経験が重視される仕事であるため、長く勤務するに従って給与アップ、昇格が期待できる職種です。
ケアマネジャーとソーシャルワーカーはどっちがおすすめ?
ケアマネジャーとソーシャルワーカーは、仕事をする対象や取得する資格に大きな違いがあります。
介護や高齢者を専門に仕事をしたい人はケアマネジャー、広く社会福祉に関わりたい人はソーシャルワーカーを目指すのがよいでしょう。
ケアマネジャーとソーシャルワーカーの違いのまとめ
ケアマネジャーの仕事は、要介護認定を受けた人やその家族と、介護保険サービスの橋渡しを行うことです。
一方、ソーシャルワーカーの仕事は、病気やけが、あるいは高齢や障害などを抱える人やその家族に対し、日常生活を送るうえでの不安や困りごとの支援をすることです。
介護分野に限らず、社会福祉全体に関わり利用者の早期社会復帰や社会参加を支援する点がケアマネジャーとの違いです。