ケアマネジャーのつらいこと・大変なこと・苦労
さまざまな人の相談を受ける裏で、ケアマネジャーは多くの苦労を抱えています。
もちろん、困っている人を助けることにやりがいを感じる人もいるでしょう。しかし、大変な仕事であることはたしかです。
本記事では、ケアマネジャーの仕事をするなかで、「つらい・大変だ」と感じることを紹介します。
ケアマネジャーのつらいこと・大変なこと
給料が低めの職場もある
ケアマネジャーの仕事は、利用者の生活や生命にも関わる重要なものですが、給料や待遇は必ずしもそれに見合ったものとはいえません。
実際に、長く働いても収入がなかなか上がらずに家族を養うのが大変と話すケアマネジャーもいるのが現状です。
介護報酬が上がらず利用者の担当件数の制限があるため、ケアマネジャーの給料は過去の水準よりも下降傾向にあります。
制度の改正が多い
介護保険制度は5年ごとに改正されますが、そのたびに制度が変わり、学び直さなければなりません。
そのため、臨機応変な対応ができる柔軟性が求められる傾向にあります。
ケアマネジャーの悩み
ケアマネジャーへの理解
ケアマネジャーが働く事業所の経営者のなかには、ケアマネジャーという仕事への理解があまりなく、「利益優先」の考え方で現場に厳しいことをいう人もいます。
現場のさまざまな苦労をあまりわかってもらえず、「もっと介護保険の加算がとれるように考えてほしい」と言われて、つらい気持ちになってしまうケアマネジャーもいるようです。
研修が多い
ケアマネジャーとして働いていると、さまざまな研修に参加しなくてはなりません。
多くの仕事を抱えながら長期間の研修に行く必要も出てくるため、事業所で問題があった時は仕事の対応と研修への参加が重なり、スケジュール調整で苦労するでしょう。
残業や休日出勤も多い
ケアマネジャーは、日勤であっても担当者会議で休日出勤があったり、利用者やその家族の都合に合わせたりしているため、平日も残業が入ることがあります。
また、緊急時の対応のため携帯電話を24時間離すことはできません。
プライベートと仕事を分けることが難しく、休みだとしても常に気が休まらないかもしれません。
希望にそったサービス提供
ケアマネジャーは、サービス利用者やその家族の希望に沿ってケアプランを考えます。
ただし、利用者本人と、その家族の希望が必ずしも一致するとは限りません。
利用者ご本人はご自宅で過ごしたい、入浴も自宅で入りたいと希望しているのにもかかわらず、家族はデイサービスに行ってほしいと思っているなど、双方の希望が食い違うことがよくあります。
こうしたときは両者の仲介に入らなくてはなりません。
また、利用者が認知症などで自分の意思を相手に伝えられない場合、とくに慎重に対応しなくてはいけません。
また、ケアプラン作成する際には個人情報を扱うため、利用者本人や家族の意向を確認し、対応には細心の配慮をする必要があります。
ケアマネジャーを辞める理由で多いものは?
ケアマネジャーとしての仕事ができない
ケアマネジャーとして就職したとしても、施設によってはケアマネジメントする仕事があまりなく、「ヘルパーの助手」といった形で介護の仕事を任されてしまうことがあります。
また、介護の仕事以外に、入居者獲得のための営業活動をしなければならない場合もあり、「仕事内容が希望と違った」などの不満をもって離職する人が多いようです。
業界内での転職も多い
ケアマネジャーは、資格さえ有効であれば、すぐに別の事業所でケアマネジャーとして働くことができます。
そのため、仕事内容や待遇に不満を持った人は転職も可能です。
とはいえ、そう頻繁に転職ばかりもしていられませんから、勤務先の事業所でどのような業務を行うのかを事前に調べることが大切です。
ケアマネジャーの苦労のまとめ
ケアマネジャーは、利用者の生活や生命に関わる大きな責任を抱えながらも、給料は必ずしもそれに見合ったものとはいえません。
また、職場によっては利益優先思考で、なかなかケアマネジャーの仕事を理解してくれない経営者の下で働くことになり、ストレスを感じてしまう人もいるようです。
5年ごとに改正される介護保険制度も苦労するポイントのひとつで、ケアマネジャーは、日々新しいことを学ぶ姿勢が必要不可欠です。
そのほか、研修や休日出勤、緊急対応など、プライベートに仕事が侵食してくる傾向にあるのもこの仕事の特徴です。
ケアマネジャーを辞める理由としては、ケアマネジメントではなく現場で介護の仕事を任された、入居者獲得のための営業活動をしなければならないなど、期待していた仕事内容ではなかったケースが多く挙げられます。