消防士の高卒、大卒の給与の違い

給与額で見る大卒と高卒の違い

消防士として働くためには、まず自治体が実施する消防官採用試験を突破したのち、消防学校での研修を受け、それから各消防署に配属という流れになります。

自治体によって異なりますが、消防官採用試験は学歴や年齢、試験の難易度別にいくつかの「区分」に分けて行われることが一般的です。

「大卒」と「高卒」についても別区分で試験が実施されることが多いものの、配属先は基本的に学歴関係なく決まります。

ここでは、大卒と高卒の違いが如実に表れる初任給、昇給、退職金などを比較してみます。

初任給

初任給は全国的に、やはり高卒よりも大卒の方が高い傾向があります。約5万円前後の差があるケースが多く見られます。

昇進・昇給

消防士は地方公務員であるため、基本的には毎年1回昇給するシステムになっています。

なお、消防士は現場に出動するだけでなく、管理職としてデスクワークを中心に行う人もいます。年齢を重ねると、大卒の方が昇進・昇給しやすくなっています。

退職金

消防士の退職金は地方公務員法に沿って支給され、月額給与、勤務年数、役職が主な基準となって算出されます。

大卒のほうが早く昇進しやすい傾向にありますが、同じ年齢であれば高卒で消防官になった人のほうが4年間多くキャリアを積み上げていることになり、退職理由によっても金額が上下するため一概にはいえません。

しかし、定年退職の場合には当然、出世しやすい大卒の方が有利でしょう。

消防官採用試験への影響

消防官採用試験は受験枠と年齢制限があります。受験枠は「大卒程度」「短大卒程度」「高卒程度」の3つが用意されていることが多く、筆記試験の難易度は大卒が高い傾向にあります。

また、年齢制限については、地域によってその幅は異なりますが、高卒では18歳〜20代半ば、大卒では21歳〜28歳前後のケースが多く見られます。

なお、多くの自治体において、高卒よりも大卒の募集人数を多めに設定しています。

仕事内容に違いは?

大卒でも高卒でも、基本的には消防士として携わる仕事に違いはありません。

ただし、先にも挙げた昇進スピードなどの関係から、管理職級の役職に就けるのは大卒がほとんどとなっているようです。

一方、レスキュー隊など、現場のなかでもとりわけ高度な技能が求められる業務に就くには、より若いうちから経験を積んでいる高卒のほうが有利といわれることがあります。

自分が何がやりたいのかが大事

給与や昇進の面では大卒のほうが高卒よりも有利ですが、そもそも、お金を儲けるために消防士になる人はほとんどいないはずです。

消防士以上に多くのお金を稼げる仕事は、民間・自治体ともにたくさんあります。

それでも、消防士になりたいという人の多くは、純粋に「人命を助けたい」という気持ちが人一倍強く、自分の体力や技術をそのために生かしたいと考えていることでしょう。

ここで挙げたような違いを参考にしながら、自分が消防士あるいは消防署のスタッフとして何をやりたいのかを明確に定め、それに沿った進路設計をしてみましょう。