理容師の現状と将来性

理容師数は時代とともに減少傾向に

理容師は「理容師免許」という国家資格を持ってこそ働くことができる職業ですが、現代では若い男性も美容室を一般的に利用するようになったことや、少子高齢化の影響などもあり、理容室の数は減少傾向となっています。

同時に、理容師数も1971年のピーク時の26.7万人から減り続けており、今後も理容室および理容師の需要は少しずつ減っていくものと考えられます。

とはいえ、理容師の活躍の場がまったくなくなるということではありません。

多くの男性客が美容室に足を踏み入れやすくなった今でも、理容師のみが行えるカミソリを使った「顔剃り」の施術を求めて、あえて理容室を訪れる人がまだまだ多くいるようです。

また、最近は新しい顧客を囲い込むべく、女性をターゲットにした洗練された雰囲気の理容室も登場しています。

若い人を求める理容室が増えている

さらに、最近の理容業界で顕著なのが、理容師の平均年齢の上昇です。そのため、理容室の多くは体力がある若い理容師を求め始めており、これから理容師になる人にとってはチャンスともいえます。

また、低価格のカットを行う理容室の普及により、各店舗はサービスの多様化など生き残りに向けてさまざまな施策を行う必要性が高まっています。

これまでの理容のあり方に留まるだけでなく、新しいアイデアを出しながら、時代に必要とされる理容師になることが、この世界で長く活躍していくためには重要だといえるでしょう。

新たな活躍の場も

高齢化社会が進むなかで、各職業に新しい活躍の場が開かれていますが、理容師でもそうした動きがあります。

たとえば、全国理容生活衛生同業組合連合会の「ケア理容師」という新しい制度の誕生が挙げられます。

ケア理容師制度とは、「理容店に来店する高齢者・障害者へのサービスや、在宅・施設での訪問理容サービスに焦点を絞り、そのために必要とされる学習内容で構成した理容師のためのオリジナル研修」を意味しており、簡単にいえば、高齢者や身体に障害を抱える人に対して、福祉と理容の両方の視点から施術を提供するしくみです。

理容師になったうえでケア理容師の研修を受講することで、ケア理容師の修了資格が取得可能です。

こうした福祉現場での理容師のニーズは、今後さらに加速していくものと考えられます。

その分野におけるサービスが拡充していくなかで、福祉と理容の両面から質の高い施術を提供できる理容師が求められていくでしょう。