女性の理容師

社会における理容室の変化

理容室というと、昔から「男性が行くもの」とイメージされることが多いようですが、最近では理容室自体のユニセックス化がすすみ、美容室と見分けがつかないほどおしゃれで洗練された理容室も増えています。

業界全体として見た場合でも、理美容店の再編が加速する傾向にあり、理容室には美容師が、美容室には理容師が入店し、性別に関係なく、どのような客層にも対応できるような体制がとられるようになってきました。

ひと昔前とは違って、「理容師は男」「美容師は女」がなるものという立て分けも消滅しつつあり、理容師を目指す若い女性の数も増えるようになりました。

女性が強みを生かして活躍できる

カミソリを使って顔剃りや髭剃りを行う「シェービング」という施術は、美容師ではなく、理容師のみに許されたメニューですが、この施術に関して、細やかな気配りと柔らかな手先をもつ女性理容師は高い人気を誇っているようです。

近年は、女性のお客さまをターゲットにした理容室も登場しており、そうした場所で女性理容師が活躍することも可能です。

理容師や美容師という職業に興味を持っているたちも、美容師と同じようにおしゃれでハイセンスなお店で働けるなら、理容師としての技術を身につけたほうが得という考えもあるようです。

男女差はなし

理容師の数はピーク時の1971年から減少に転じ、2010年には23.8万人に減少したという厚生労働省のデータがあります。

一方では、増加を続けてきた美容室・美容師の数も鈍化傾向にあり、美容業界を含めた今後の業界全体の動きに注目が集まっているところです。

女性理容師としての進路を考えるうえで、将来にはさまざまな不安や疑問があると思いますが、この仕事は技術職であるため、身につけた技術が無駄になることは一切ありません。

一人前になるまでは給料も安いといわれる理容師ですが、昇進のスピードや給料にそれほどの男女差はなく、向上心と努力さえあれば男性と同等に夢を追える職業です。

理容師と美容師のどちらを目指すかで悩んでいる女性もいるかもしれませんが、それぞれの活躍の場や仕事の特徴をよく理解したうえで、進路を決めるとよいでしょう。