国税専門官の研修

国税専門官の研修とは?

国税専門官採用試験の合格者は、各自治体の国税局に採用されますが、実際に税務署に配属されて働くまでには、実務能力や専門知識の向上を目的とした研修が行われることになっています。

この研修は、正式には「専門官基礎研修」といい、約3ヵ月間にわたって税法・簿記といった税務職員として必要な知識や技能等を習得します。

そして、税務署に配属後には1年間の実務経験を経た後に、税務大学校地方研修所において約1ヵ月間の「専攻税法研修」を受講します。

さらに実務経験を積み、約7ヵ月間の「専科研修」を経て、国税調査官・国税徴収官などに任用されます。

研修の実施場所

国税専門官の研修は、おもに「税務大学校」といわれる場所で行われます。

税務大学校は国税庁の関連施設であり、税務署等で勤務する国税専門官の育成を目的として1941年に設立されました。

税務大学校の本校校舎は埼玉県和光市にあり、その他に地方研修所が以下の12の地域にあります。

税務大学校の地方研修所の所在地

北海道札幌市、宮城県仙台市、埼玉県朝霞市、千葉県船橋市、石川県金沢市、愛知県名古屋市、大阪府牧方市、広島県広島市、香川県高松市、福岡県福岡市、熊本県熊本市、沖縄県浦添市

研修の具体的な流れ

研修の具体的なステップは以下の通りです。

1.税務大学校和光校舎で基礎研修を受ける

国税専門官採用試験に合格した後、合格者の全員が埼玉県和光市にある税務大学校和光校舎で専門官基礎研修を受けることになっています。

基礎研修では所得税法、相続税法などの一般的な税法について広く学び、入校の4月から6月末まで講義が続きます。

もし入校の際に「日商簿記2級」を取得していない場合には、6月の検定で合格するよう求められています。

遠方に居住しているなどの理由から埼玉県の税務大学校まで通うことが困難な場合、税務大学校に隣接した寮に入ることもできます。

ただし、人数制限があるため注意が必要です。

2.各地方で専門領域の研修を受ける

税務大学校和光校舎で約3ヵ月の基礎研修を受けた後、税務署で1年間の実務を経験します。

それから、税務大学校地方研修所において、2ヵ月間にわたって外部事務に関連した実務的な事項を習得するための専攻税法研修を受講することになります。

3.税務署での実務後、さらに専科研修を受ける

各地域で専門領域の研修を受けた後、税務署に配属され、2年間の実務が課せられます。

その後、再び埼玉県和光市にある税務大学校和光校舎において、さらに実践的な内容の専科研修を7ヵ月間受けることになり、晴れて国税調査官・国税徴収官などに任用されます。

その後も場合によっては研修を受けることも

このように、国税専門官は採用後にたくさんの研修が用意されていますが、さらに業務を通じて専門性を深めていくなかで、選抜試験などを経て「国際科」「専攻科」などの研修を受けることも可能です。

国税専門官は高度な専門性が問われる仕事であることから、継続的な勉強が必要であり、そのための充実の研修制度が整っています。