「人事コンサルタント」の仕事とは

人事コンサルタントの仕事内容

人材と組織のコンサルティングを実施する

人事コンサルタントの主な仕事は企業の人事制度や人事評価制度の設計をサポートすることです。

クライアント企業からの依頼に応じて、クライアント企業の人事制度の問題点を明確にして改善策を提案していきます。

また外部からのアドバイスだけではなく現場に入って内部から人事部門の改善に携わることもあります。

その内容は人事部の業務改革、採用戦略の立案、組織改革などさまざまです。

これらの改善を実施するために、人事部の実務についての深い理解が求められます。

人事コンサルタントの就職先・活躍の場

コンサルティングファームが主な活躍の場

人事コンサルタントの主な活躍の場はコンサルティングファームです。

コンサルティングファームは会社によって強みとなる分野に違いがありますが、人材コンサルティング会社に就職すると戦力としても重宝されます。

そしてコンサルティングファームで経験を重ねていく別のコンサルティングファームへの転職や独立も目指すことができます。

また人事コンサルタントは一般企業の事業部門でも活躍することができます。

その場合は組織の一員として人事部門に勤めることで会社の事業に貢献していきます。

人事コンサルタント1日

人事コンサルタントの1日の業務の流れ

コンサルティングファームで働いた場合、忙しいスケジュールをスピーディーに対応していきます。

6:30 起床
出社までに新聞やネットから経済や社会の動向はしっかりと追っておきます。

7:30 出社
通勤ラッシュを避けて早めに出社。

8:00 メールチェック
ミーティングまでにメールチェックとスケジュール確認を済ませます。

9:00 ミーティング
午後からのプレゼンに備え上司とミーティングを行います。

10:00 資料作成
プロジェクトは同時進行が基本なので午後のプレゼンとは別のクライアントに提出する資料作成を進めます。

11:30 休憩
外出前にランチをとります。

13:00 プレゼン
クライアント先で前回の打ち合わせを踏まえた新しい人事評価制度のプレゼンを実施行。

16:00 別のクライアント先へ
2件目のクライアント先で定例ミーティングに参加します。

18:00 帰社
クライアントからの問い合わせに電話やメールで迅速に答えます。

18:30 資料の手直し
作成済みの資料について上司からのフィードバックを反映させます。

19:30 退社
残業は深夜に及ぶこともありますが、プロジェクトが落ち着いている時は1~2時間程度の残業で退社します。

人事コンサルタントになるには

コンサルティングファームを目指すなら大卒は必須

コンサルティングファームで人事コンサルタントとして活躍するなら、大卒は必須です。

実際に日系も外資もコンサルティングファームは四大卒以上を応募の必須条件としているところがほとんどです。

学部まで応募条件として問われることはありませんが、経営学など事業経営に関する学部出身であれば評価される可能性があります。

またコンサルティングファームは日々多くの情報に触れるだけでなく、スピーディーなコミュニケーションが業務を遂行する上で必要となります。

そのため論理的思考力やコミュニケーションスキルなど、地頭の良さも求められます。

人事コンサルタントの学校・学費

国立大学なら年間の学費は50~60万円程度

人事コンサルティングファームへの就職を目指すなら、大卒は必須です。

4年制大学の学費は政府統計の総合窓口e-Start『小売物価統計調査2017』によると、国立大学で年間535,800円、私立大学なら学部にもよりますが年間約50万円~130万円程度かかります。

これとは別に入学金としては20~30万円程度が設定されています。

4年間トータルで計算すると、最低でも200万円以上の学費が必要となります。

大学とは別にキャリアコンサルタント国家試験を目指す場合、養成講座の受講費用は30万円~40万円です。

学科と実技試験の受験料は合計4万円程度かかります。

人事コンサルタントの資格・試験の難易度

社会保険労務士の難易度は高い

人事コンサルタントとして活躍するために必須となる資格はありませんが、「社会保険労務士」や「キャリアコンサルタント」の資格は取得していると会社で評価される可能性があります。

特に社会保険労務士は取得する難易度が高いため、取得しているだけで一目置かれる可能性が高いといえるでしょう。

社会保険労務士の試験の合格率は5%から10%。

必要な学習時間は1000時間ともいわれているため、半年から1年は学習期間が必要です。

社会保険は人事制度を決定する際にも重要な要素となるため、業務において必須となることはありませんが間接的には業務に役立つ資格です。

人事コンサルタントの給料・年収

平均年収は400~500万円程度

人事コンサルタントの平均的な年収は400~500万円程度です。

学歴と専門的な知識が必要となるため、他の職種よりも高い年収が設定されていることが少なくありません。

また外資系のコンサルティングファームに就職することができれば、初任給でも500万円以上の年収が提示されることもあります。

年棒制の場合、残業手当なども含めて報酬が決められているため効率よく業務を進めることが求められます。

会社によっては結果を出して役職がつくようになれば、年収1000万円以上を目指すこともできます。

人事コンサルタントのやりがい、楽しさ

実力次第で大きな報酬が獲得できる

人事コンサルタントのやりがいは、企業が抱える経営課題の解決に貢献できることがあります。

実際に携わったプロジェクトが成功すれば、クライアント企業からは感謝され、社内での評価が上がります。

外資系で成果主義を導入している企業であれば、大きなインセンティブが用意されている可能性もあります。

実力次第で大きな報酬を目指せることは、人事コンサルタントの魅力の一つです。

またクライアント企業から信頼を獲得することができれば、次のプロジェクトについて指名が入ることもあります。

クライアント企業からの評価を実感できた時も、やりがいを感じる瞬間だといえるでしょう。

人事コンサルタントのつらいこと、大変なこと

休日返上でプロジェクトに打ち込むことも

人事コンサルタントの仕事は、組織全体を考えながら仕事を進めるため一つのプロジェクトを成功させるのは簡単なことではありません。

また成果主義の会社では成果を出すことが全てとなるため、失敗できないプレッシャーがあります。

基本的にコンサルティング会社は成功する見込みがある案件を依頼として受けるため、解決不可能な難題を押しつけられることはそこまで多くありません。

しかしコンサルティング業務はプレゼンや資料作成、データ分析、研修の実施など業務範囲は多岐に渡ります。

コンサルティングファームで働く人事コンサルタントの中には、自主的に休日を返上して資料作成など業務に従事している人が少なくありません。

人事コンサルタントに向いている人・適性

論理的思考力と決断力がある人

人事コンサルタントには論理的な思考力と決断力が求められます。

これらの素質を持って普段から生活している人は、人事コンサルタントに向いている可能性があります。

なぜなら論理的に導き出した結論でなければ、クライアント企業の経営幹部を納得させることはできないからです。

反論が出てきた場合は、スピーディーに議論して最適な結論を導かなければいけません。

また人事コンサルタントはクライアント企業の意向も踏まえた上解決策を提示していかなければいけません。

そのためヒアリング能力を含めたコミュニケーションスキルも必要です。

人事コンサルタント志望動機・目指すきっかけ

なぜ人事コンサルタントを目指すのか

人事コンサルタントとしての就職活動で志望動機を考える際は、なぜ人事コンサルタントを目指すようになったのかそのきっかけを思い出すことが大切です。

人事コンサルタントに興味を持ったきっかけや体験がそのまま志望動機としてまとめることができるからです。

また他の志望動機を作成する際も、なぜそう考えたのか根拠を示すことを忘れてはいけません。

たとえば志望動機としては「企業の経営課題を解決するサポートがしたい」と伝えるなら、なぜ経営課題の解決をサポートしたいと思ったのか論理的にまとめることが重要です。

人事コンサルタントの雇用形態・働き方

正社員としてのフルタイム勤務が基本

人事コンサルタントの雇用形態はフルタイムの正社員が基本です。

業務範囲が広くパートタイムで務まる内容ではないため、フルタイムで働くのが基本です。

日系のコンサルティングファームの多くは正社員として採用を実施します。

しかし外資系コンサルティングファームの場合、1年もしくは半年ごとの契約社員として募集されることが珍しくありません。

報酬も年棒が提示され、それを12分割して毎月受け取るケースもあります。

契約社員などの有期雇用契約は不安定な働き方ですが、その分報酬が高く設定されている求人もあります。

人事コンサルタントの勤務時間・休日・生活

残業は多くなる覚悟も必要

コンサルティングファームで人事コンサルタントとして働いた場合、基本の休みは土日と祝日です。

そして就業時間は9:00~17:30、もしくは9:00~18:00で設定されていることが少なくありません。

しかし担当するクライアントによって勤務時間や休日が変わってくることもあります。

たとえば土日も営業している会社であれば、土日に業務が発生する可能性もあります。

また夕方以降の遅い時間に打合せが発生することもあるでしょう。

人事コンサルタントとして働く際は、担当するプロジェクトによって残業が多くなる覚悟も必要です。

人事コンサルタントの求人・就職状況・需要

専門性がある人材が求められる

コンサルティング業界は成熟期には入っていますが、人事コンサルタントが必要とされる人事や組織に関するコンサルティングの需要はあります。

労働力の不足に悩む企業は中小企業を中心に多くあり、最近では外国人材の活用を検討している企業も少なくありません。

企業が抱える課題や悩みは業界によって異なりますが、人事コンサルタントの需要は今後も続くことが期待できます。

求人数は東京や大阪など都市部になるほど充実しています。

就職の選択肢を増やすなら地域を見極めることも大切です。

人事コンサルタントの転職状況・未経験採用

未経験からでも就職できる

人事コンサルタントは未経験でも就職することができます。

中途採用であれば人事部やコンサルティング会社での実務経験が問われることもありますが、未経験でも募集されることは珍しくありません。

また転職活動は英語力を身につけていると選択肢が広がります。

外資系企業にもエントリーできるようになるからです。

学生時代に留学経験がある、もしくはTOEICで800点以上獲得しているなど英語力に強みがあれば、外資系企業も就職先として狙うことができます。

人事コンサルタントの現状と将来性・今後の見通し

頑張り次第で将来は独立できる可能性もある

企業が抱える採用や人事に関する課題は、経営を考える上での重要なテーマの一つです。

そのため人事コンサルタントは今後も必要とされることが予想できます。

また近年はワークライフバランスを推奨する企業や自治体が増えてきているため、労働環境が整った会社も増えることが期待できます。

実際に女性の人事コンサルタントが出産後も働ける労働環境を整えるなど、労働環境の見直しを実施している企業は少なくありません。

クライアントがつけば個人として独立も目指すことができるため、人事コンサルタントは将来独立を考えている人にも魅力的な職種だといえるでしょう。