国税専門官に向いている人とは? 適性や必要な能力を紹介

国税専門官に向いている性格・適性

国税専門官に向いている人

使命感を持って仕事をやり遂げる覚悟がある

専門的な知識や経験を駆使して問題を解決したり、新しいものを開発したりする仕事は世の中にいろいろとありますが、国税専門官の場合は、専門性以外にも求められるものがあります。

それは、不正をはたらく人に対して、厳しく対処する強い意思や責任感です。

国税専門官は、脱税が行われていないかをチェックしたり、税金の滞納を徴収したりといった業務に取り組みますが、これらは、「される側」にとっては、あまり気分のよいものではありません。

嫌な態度を取られたり、なんとかごまかそうとしたりするような企業や人を相手にしなくてはならないこともあります。

そんなときもひるまずに、強い使命感と責任感を持って業務を遂行しなくてはなりません。

几帳面さと粘り強さ

国税専門官には、納税に関する書類のチェックといった事務的な業務もあります。

不正や間違いがないか細かく数字やデータを見ていく必要があるため、おおざっぱよりも几帳面な人に向いている仕事だといえるでしょう。

とくに確定申告が提出される2月~3月には、膨大な量の書類のチェックをする必要があるため、地道な作業でも手を抜くことはなく、正確に物事を進めていく粘り強さが求められます。

人と話すことを苦手にしていない

国税専門官は、納税者と話す機会も多々あります。

納税者は、基本的には「間違った内容を指摘されたらどうしよう」という気持ちでいるため、どちらかといえば国税専門官は煙たがられる存在です。

だからこそ、公正な態度や毅然とした態度は大切ですが、その際に威圧感を与えすぎず臨機応変に対応することも大切です。

人とのコミュニケーションを苦手にしない人だと、仕事がスムーズに運びやすいでしょう。

国税専門官になるには

国税専門官に必要なスキル・能力

国税専門官の職名は「国税調査官」「国税徴収官」「国税査察官」の3種類があり、税務署の業務をそれぞれが分担して行っています。

しかし、納税者の滞納率や脱税件数の減少でそれぞれの業務負担は容易に変動しますし、人事異動によって調査、徴収、査察の部署が変わり、新しい仕事を覚えなくてはならない場面もしばしばあります。

研修後の最初の配属では国税調査官になったけれど、転勤の際に国税査察官に配属され、仕事の勝手がわからないといったことで悩む人もいるようです。

そうした場合にスムーズに新しい業務に馴染むためには、自分の手元の業務だけでなく、税務署全体の業務内容について知見を広げていくことが必要です。

日々勉強を重ね、税務行政一般について、自分の経験や知識を常日頃から広げる意識が求められます。

国税専門官に向いていないのはどんな人?

国税専門官の仕事では、確定申告の相談に来た人と会話をしたり、企業に出向いて書類のチェックをしながらヒアリングをしたりなど、 人と話したりすることも多いです。

納税が正しくできるように「間違いはないか」「不正がないか」という見方をしなければならず、自分からも積極的に質問しなくてはいけません。

そのため、「人を疑うのが嫌だ」「自分からコミュニケーションを取るのが苦手」という人にはあまり向いていないといえます。