薬剤師の志望動機と例文・面接で気をつけるべきことは?
薬剤師を目指すきっかけで多いものは?
薬剤師にとって最も大切なことのひとつは、患者さんの治療をサポートしたり、医薬品の専門知識を生かして人々の健康に貢献したいという気持ちです。
薬剤師の志望者には、自分が幼少時に病気やアレルギーでつらい思いをし、たくさんの薬に助けられたことをきっかけに、「自分も病気に苦しむ人の手助けがしたい」と思うようになる人もいます。
このほか、国家資格を強みにして長期的にキャリアを築いていけること、安定した需要がある職業であることなども、薬剤師の志望理由のひとつとしてよく聞かれます。
薬剤師は、なるまでも、なってからも継続的な勉強が必要とされる専門職であり、生半可な気持ちでは、壁にぶつかることもあるかもしれません。
薬剤師を志した理由や、薬剤師の仕事を通して実現したいことなどをしっかり持ち、自分自身の中でも整理しておきましょう。
薬剤師の志望動機の考え方
薬剤師になるための就職試験では、必ず志望動機を聞かれます。
志望動機は人それぞれ異なるものですが、できる限り具体的なエピソードを交えると印象深くなります。
たとえば「子どもの頃に持病で病院に通っていて、薬局でテキパキと薬を調剤してくれる薬剤師の姿に憧れた」「軽い気持ちで塗った薬の副作用で皮膚が荒れてしまったことがあり、薬を正しく使うことの大切さに気付いた」など、自分と薬のエピソードは、誰もが何かしら持っているはずです。
また、就職を希望する場所(医療機関・調剤薬局など)に合わせた未来像を語ることも大切です。
地方の薬局であれば「お年寄りにもわかりやすい説明ができるような薬剤師になりたい」という希望を持つことができますし、がん治療の研究が盛んな病院であれば「がん治療の薬に関するスペシャリストになりたい」いうような思いが受け入れられやすいでしょう。
自分がなぜ薬剤師という職業を選び、なぜその場所に就職したいと思っているのか、具体的に考えて面接に臨むことが大切です。
薬剤師の志望動機の例文
「家族が薬剤師にお世話になった経験から」
そのときに、薬剤師の説明が非常にわかりやすく、家族も安心して服薬し、治療を進めることができました。
薬と患者さんをつなげる仕事の魅力や大切さを感じ、私も多くの人々を助けられる薬剤師になりたいと考え、志望しました。」
「医療業界で専門家として仕事がしたい」
薬剤師としての勉強を進めるうちに、医療はさまざまな分野に分業され、各分野の連携が必要不可欠となっていることを知りました。
私はその中で、しっかりと医薬品の専門家としてチームに貢献し、患者さんの治療に役立てるよう研鑽を積んでいきたいと考えております。」
薬剤師の面接で聞かれること・注意点
薬剤師は患者さんから薬の相談を受けることも多いため、「親身になって受け答えができるかどうか」は、とても重要です。
面接でも、そういったコミュニケーションスキルの有無を判断されると考えておくとよいでしょう。
患者さんのなかには、医師には聞けなかった薬に対する疑問を抱えている人や、知らない薬を使うことに対して不安を覚えていたりする人もいます。
そんな方々に対して、薬剤師は薬の効用や服用方法、そして考えられる副作用などを、丁寧に患者さんに説明します。
医療の知識を持たない人たちに対して、子どもでもお年寄りでもわかりやすいように「正しく」「わかりやすく」薬のことを説明することが薬剤師の使命です。
難しい言葉を多用したり、真意が伝わりにくい抽象的な表現を使ったりして、言いたいことが相手に伝わらないようでは意味がありません。
面接では、聞かれたことに対して簡潔にわかりやすく説明する努力を惜しまないようにしましょう。
薬剤師の自己PRのポイント
薬剤師を目指す人には女性が多いこともあって、志望動機として「女性でも安定した収入を得ることができる」「結婚や出産で退職してもパートやアルバイトで高給で働ける」「仕事を長く続けられそう」というような待遇面の魅力を感じている人もいるようです。
しかし、こういった「長く続けられそう」などの受け身な志望動機はだけでは、あまりよい印象を与えられない可能性が高いです。
就職試験では、できるだけ「やる気」や「モチベーション」を感じてもらえるような動機をPRとして伝えましょう。
近年、薬剤師を養成するための大学は急増しており、いずれ薬剤師の供給が需要を上回る日が来るのではないかと懸念されています。
だからこそ「仕事に対してどのような志を持っているか」といった思いの部分がしっかりしていないと、なかなか採用されない可能性も考えられます。
薬剤師の履歴書で気をつけるべきことは?
薬剤師は、実務で書類作成や電話応対といった事務的な業務に携わることもあります。
そのため、履歴書や封筒の表書きなどの基本的な社会人スキル・常識レベル、言葉遣いなどに不安があると、その時点で適任ではないとみなされてしまう可能性があります。
また、共有することが多い診療情報などの書類や、お薬手帳に書いた文字が読みにくかったり汚かったりするのもよくありません。
文字を書くときは気を抜かず、他者に読まれることを意識しましょう。