Webメディア企業社員の仕事内容・なり方・年収・資格などを解説
「Webメディア企業社員」とは
Web上で多様な情報を発信・受信する媒体の企画や運営を行う会社に勤務する人のこと。
Webメディア企業とは、新聞・テレビ・ラジオといった多様なメディアのなかでも、おもにWeb上で多様な情報を発信・受信したりする媒体の企画や運営を行う会社です。
そこで働く社員たちはそれぞれ、コンテンツのプランニングやマーケティング、記事の執筆・編集、デザイン、広告営業などの業務に携わりながら、協力してより多くの利用者を集められるWebメディアを作っています。
Webメディア企業社員になるために、基本的に資格は必要ありません。
年収は300万円~800万円程度と、個々の経験や能力によってだいぶ幅があるようです。
なお、Webメディア業界では若手が活躍しやすく実力主義の傾向が強いため、人によっては20代であってもどんどん昇進し、同世代の平均年収よりだいぶ大きな収入を得ている人もいます。
IT技術の進歩により、Webメディアを立ち上げること自体はそこまで難しいものではありませんが、Webメディアが乱立する中で生き残りをかけるには、世の中のニーズやトレンドを敏速に掴み取り、オリジナリティあるコンテンツを創造することが不可欠です。
「Webメディア企業社員」の仕事紹介
Webメディア企業社員の仕事内容
Web上で情報を発信するメディアを運営
Webメディア企業は、インターネット上で情報を発信するWebサイトやブログといった媒体の企画や制作、運営をおこなう会社です。
Web上で情報を発信している媒体はWebメディアと呼ばれ、テレビやラジオ、新聞などの従来のメディアと同じように、人々が情報を得る手段のひとつとして活用されています。
Webメディア企業は、扱うWebメディアの特性によっていくつかの種類に分けることができます。
・1次メディア:自社の編集部でコンテンツを制作する
・2次メディア:1次メディアが作成した記事などを発信するポータルサイトを運営する
・キュレーションメディア:特定の切り口でさまざまな情報をまとめて公開する
・バイラルメディア:画像や動画を中心としたブログ形式のニュースを扱う
それぞれの企業でWebディレクターやマーケッター、編集者やWebデザイナー、ライターなど、多様な職種の社員が活躍しています。
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Webメディア企業社員になるには
Webメディア企業の採用試験を受ける
Webメディア企業社員になるには、基本的に、各Webメディア企業が実施する採用試験を受ける必要があります。
Webメディア企業の仕事内容は多岐に渡りますが、新卒で入社する場合は「総合職」として採用されるケースが多いです。
入社後に社内の状況や本人の希望と適性によって各職種に配属されるパターンもあれば、はじめから職種ごとに募集がかけられることもあります。
Webメディアの業界はベンチャー企業もたくさん存在するため、年功序列というよりは若い人が活躍しやすいのが特徴です。
Webデザイナーやライターとしてアルバイトからスタートし、経験を積んで契約社員、正社員へとステップアップする人も多くいます。
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Webメディア企業社員の学校・学費
学歴は重視しない企業が多い
Webメディア企業社員になるのに必ず通わなければならない学校はありません。
大手企業へ新卒での採用を目指す場合は大学卒業程度の学歴が求められることもありますが、ベンチャー企業を含めた多くの会社では学歴よりもWebに関する知識や本人の意欲を重視しています。
どの職種に就くかによっても必要とされる知識やスキルは異なってきます。
Webデザイナーやプログラマーを目指すのであればWeb制作系の専門学校が一つの選択肢になりますし、将来的にWebプロデューサーやマーケッターとして活躍したいなら四年制大学で経済や経営を学ぶのもよいでしょう。
Web制作が学べる専門学校に通う場合、学費は年間で100〜150万円程度が相場です。
Webメディア企業社員の資格・試験の難易度
資格の有無よりも知識やスキルが重要
Webメディア企業の社員になるうえで絶対に必要とされる資格はありません。
資格の有無で採用試験の合否が決定することはほとんどなく、希望する職種に求められる知識やスキル、経験の有無のほうに重点が置かれます。
そのため、Webに関する知識や経験を証明するために資格を取得するのは、就職への近道となるでしょう。
「Webリテラシー試験」や「Webディレクター試験」、「ITパスポート試験」など、希望の業務内容に役立つ資格を持っていると、採用の際にアピールすることができます。
Webメディア企業社員の給料・年収
実力主義のため収入額の差が大きい
Webメディア企業に勤務する人の収入は、年収300万円〜800万円程度と人によって大きく差があります。
Web業界は人材の流動性が大きく、中途採用で入社する人も多くいるため、経験や能力によって収入の幅が広くなるようです。
大手から中小規模のベンチャーまでWebメディア企業の規模はさまざまですが、年齢や勤務年数よりは実力や能力が重視される傾向が強いです。
能力があれば20代でも昇進のチャンスを得ることができるため、同世代の平均収入を大幅に超えて稼いでいる人もいます。
ただし、変化のスピードが速いWebの業界で高い収入を得るには、新しい情報やトレンドを常にキャッチアップするなど自発的な勉強が必須となります。
Webメディア企業社員の現状と将来性・今後の見通し
独自性のあるコンテンツを生み出せるか
現在Webメディアは、従来のテレビや新聞、雑誌といったメディアを抑えるほどの勢いで、急速な盛り上がりを見せています。
とくにスマートフォンが普及してからはWebメディア利用率が右肩上がりとなり、たとえばSNS上に記事を拡散させる「バイラルメディア」などといった新しいWebメディアも次々と登場しています。
IT技術が進歩している現代ではウェブメディアを立ち上げること自体はそれほど難しいものではありません。
しかし、無数のWebメディアが乱立するなかで生き残るには、移り変わりの速い現代社会のニーズやトレンドを常に把握し、他にはないオリジナリティあるコンテンツを創造し続けることが不可欠だといえます。
Webメディア企業社員の就職先・活躍の場
メディアの種類によって仕事はさまざま
Webメディア企業社員はWebメディアを管理・運営する企業で活躍をしています。
Webメディア企業とひとことで言っても、扱うWebメディアの種類によって業務内容は少しずつ違ってくるでしょう。
大手企業に就職してすでに多くのベージビュー数を得ている大規模なWebメディアの運営に携わる人もいれば、ベンチャー企業で新しいコンテンツの企画を仕事にしている人もいるなど、活躍の方法はさまざまです。
またWebメディア企業には、主に運営に携わるWebプロデューサーやマーケッター、制作に関わるWebデザイナーやライターなど、多くの職種が集まっています。
Webメディア企業社員の1日
職種によって1日の業務内容は異なる
Webメディア企業社員の業務内容は職種によって異なります。
ここではWebメディアの運営を管理するWeb編集者の1日をご紹介します。
10:00 出勤・メールチェック
メールのチェックから1日が始まります。
10:30 アクセス分析
担当するメディアのアクセスを確認して改善点を洗い出します。
11:30 ミーティング
社内の編集チームとアクセスデータと今後の課題を共有します。
12:30 ランチ
社内の休憩スペースで同僚と昼食をとります。
13:30 記事の確認・校正
ライターが納品した記事のチェックと校正をおこない、必要があれば修正依頼を出します。
15:00 記事の公開作業
CMS(Webサイトを管理するシステム)へ記事を公開していきます。
16:00 打ち合わせ
Webコンサルティング会社と打ち合わせをし、自社メディアの検索順位と流入数を上げる施策の提案を受けます。
17:00 記事テーマの選定
トレンドやアクセスデータを元にライターへ新たに依頼する記事のテーマを選定します。
18:00 資料作り
Webメディアのアクセスや収益を報告する定例会議のための資料を作成します。
19:30 退社
Webメディアをまとめる立場にある編集者は残業が多くなることもあります。
Webメディア企業社員のやりがい、楽しさ
若いうちから活躍できる刺激的な環境
Webメディア企業をはじめとするITやWebの業界では、比較的若い社員が多く活躍しています。
Webビジネスは近年になって大きな発展を遂げた産業であり、新しい技術が次々と生まれる革新的な分野でもあるため、柔軟な発想力や吸収力を持つ若者が特に必要とされる業界です。
若いうちから活躍したい成長意欲のある人にとっては、とても刺激的な環境だといえるでしょう。
常に最新のIT技術や世の中のトレンドに触れていられる点も、Webメディア社員の魅力の一つです。
Webメディア企業社員のつらいこと、大変なこと
IT業界の激しい変化に対応できるか
Webメディア企業は、技術やトレンドが非常に速いスピードで移り変わっていくIT業界の一端を担う存在です。
人々が今どんな情報を知りたいのか、何に関心を持っているのか、またそれらを伝える手段としてどのようなIT技術が適しているのか、刻々と変化する状況に応じて新しいものを生み出し続けなくてはいけません。
現在成果を上げている方法も、数ヶ月後には時代遅れになっているかもしれません。
常に向上心を忘れず、自分たちが変化をし続けなければ結果を出せないという点は、Webメディア企業社員にとって大変な一面だといえるでしょう。
関連記事Webメディア企業社員のつらいこと、大変なこと、苦労
Webメディア企業社員に向いている人・適性
新しいものが好きで変化を楽しめる人
Web業界は、非常に変化が激しい分野です。
新しいIT技術やサービスが次々と登場しますし、現代人の関心も速いスピードで移り変わります。
そのため、Webメディア企業で活躍するには「自分自身が変化を楽しめるかどうか」という視点が重要となるでしょう。
またWebメディアは、新聞やテレビといった従来のメディアとは異なり、媒体数は無限と言っていいほど膨大です。
いかに面白くてキャッチーなネタを仕入れられるか、それを具体的な形にして発信できるかが勝負となります。
まだ誰も知らないような新しいものや情報に関心があり、前例のない方法を試すことにやりがいを感じられる人にはぴったりな仕事です。
関連記事Webメディア企業社員に向いている人とは? 適性や必要な能力を紹介
Webメディア企業社員志望動機・目指すきっかけ
人々に新しい情報と驚きを与えたい
Webメディア企業社員を目指す人は、利用者としてWebメディアに親しみがあったり、自身のブログやSNSで情報を発信したりするのが好きだという動機を持っています。
Webメディアの「一般ユーザー」から「作り手」の立場になり、人々に新しい情報を伝えたい、影響を与えたいと考える人も多いでしょう。
多数のユーザーが閲覧することで収益を得るWebメディアで活躍するには、「自分が何を伝えたいか」ではなく「人々は何を求めているか」という視点が大切になってきます。
面接の際には、世の中の動向やトレンドの変化に関心を持っている点をアピールできるとなおよいでしょう。
Web業界では年齢に関係なく実績を積めるため、若いうちから起業を目指す人にとっても魅力的な職業です。
Webメディア企業社員の雇用形態・働き方
雇用形態は会社や職種によって異なる
Webメディア企業社員の雇用形態は会社や職種によってさまざまです。
新卒採用や経験者の中途入社の場合は正社員として採用されるケースがほとんどですが、未経験者や経験の浅いWebデザイナーなどのクリエイター職、アシスタント編集者などはアルバイトや契約社員からのスタートとなる場合も少なくありません。
Web業界には比較的新しい会社が多いため、フレックスタイム制やリモートワークといった柔軟な働き方ができる企業も増えています。
Webメディア企業社員の勤務時間・休日・生活
1日8時間勤務・週休2日制が基本
Webメディア企業社員の勤務時間は、一般企業と同じように1日8時間程度が基本となっています。
ただしWeb業界自体が比較的新しく、若い人が多く活躍しているため、出社時間が遅めに設定されていたり、フレックスタイム制を導入していたりと、柔軟な勤務体系を採用している会社も目立ちます。
休日も一般的な企業と同様に土日祝日が休みの週休2日制の場合が多いです。
会社や役職によっては土曜日に出社することもありますが、基本的にはカレンダー通りの休みとなるでしょう。
Webメディア企業社員の求人・就職状況・需要
定期採用は限られるが求人数は多い
Webメディア企業には大手からベンチャーまでさまざまな規模の企業がありますが、すべての会社が定期的に社員を募集しているわけではありません。
すでに大きなWebメディアを持っていたり複数のメディアを運営していたりするような大手企業では、事業が安定しているため、新卒採用を毎年実施しているところもあります。
一方、ベンチャーの場合は従業員が数名〜数十名程度という会社も多く、人が欠けたり案件が増えたりしたときに1、2名程度を採用するパターンがよく見られます。
しかし、Webメディア企業はどんどん増えており、新規事業を次々と手がけるベンチャー企業では人手が不足しているため、求人の絶対数は多いといえるでしょう。
Webメディア企業社員の転職状況・未経験採用
転職する人が多く未経験採用も積極的
ITやWebの業界は歴史が新しく、技術や流行の変化が速いことから、人の動きも活発です。
20代〜30代の若手が多数活躍しており、1社で長く働き続けるよりは、転職をしてスキルアップを目指したいと考える人が多くいます。
新しい人材を求めている企業もたくさんあるため、意欲さえあれば未経験でも雇ってもらえる会社は他の業界と比べても充実しています。
ただし、新卒採用を実施している企業以外では未経験から正社員になるケースは少なく、まずはアルバイトや契約社員からスタートして経験を積んでいく場合が多いです。