特別支援学校教諭の勤務時間・休日
特別支援学校教諭の勤務時間
特別支援学校教諭の勤務時間は、自治体によって多少の違いはありますが、始業は8時半ごろからになります。
ただし、先生たちは授業の準備などでもっと早く出勤していることがほとんどです。
そして15時くらいが授業の終わりとなり、普通の学校に比べると子どもたちと過ごす時間は短めです。
しかしながら、特別支援学校教諭の特徴として、子どもたちが学校にいる間は、基本的にずっとつきっきりでサポートをすることが挙げられます。
普通の学校であれば、授業と授業の間の10分休みは先生も小休憩をとったり、空き時間が発生すれば自分のデスクワークなどをすることもできますが、特別支援学校ではそうはいきません。
子どもの中には介助が必要な子もいますし、トイレに行くタイミングもまちまちです。
また、授業中に落ち着いて座っておれず動き回ってしまう子もいますので、とにかく目を離さずに一人ひとりの子どもたちと向き合い続けることが、特別支援学校教諭には求められます。
子どもたちが帰った後は、教室の掃除や支援計画の作成、今後の教材準備、職員会議などを行います。
定時は17時前後が一般的ですが、残業をすることもあります。
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特別支援学校教諭の休日
特別支援学校教諭は月曜~金曜の平日が所定の勤務日で、土日祝日は休みとなっています。
しかし、寄宿舎の宿直業務や校外学習の引率業務など、まれに週末に仕事を行わなければいけないこともあります。
また、特別支援学校教諭に限らず、教諭は夏休みなどの長期休暇にゆっくり休めると思われていることが多いようです。
しかし、夏休みにも教諭としての仕事はたくさんあります。
たとえば、10年に一回の教員免許状更新のための講習を受講したり、勤務先などで行われる研修会、自主セミナーに参加したりといったことや、授業準備などです。
また、特別支援学校には「自立活動」という、その子どもごとに合わせた指導を行う時間が定められています。
この自立活動の時間に関して、一人ひとりに「個別の指導計画」を設定することが文部科学省の学習指導要領で義務付けられています。
個別の指導計画は、児童生徒の様子をよく理解し、どういう力を身につけさせるためにどういう指導をしていくのかを示すもので、一人の教師がパッと決めて書けるものではありません。
また、特別支援学校では教師、スタッフ全員が全ての児童生徒を育てる、「Team Teaching」の考え方を採用しているので、学校全体の方針も重要になってきます。
夏休みなどの長期休暇は、こうした指導計画などを複数の教員で話し合って決定するための重要な期間となります。
特別支援学校教諭の残業時間
特別支援学校教諭は、普通の中学校や高校の学校の教諭と違って、部活動の指導を行うことが基本的にありません。
そのため、通常時の残業時間はそこまで多くなりにくいといわれています。
しかし、多忙な役職になったりすると残業が増えることもありますし、会議が重なって定時を超えてからも働かなくてはならない場合もあります。
また、特別支援学校では、児童・生徒一人ひとりの個別の指導計画を作成する必要があるため、熱心な先生ほどそこに時間をかけて残業時間が増える傾向もあるようです。
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特別支援学校教諭は忙しい? 激務?
特別支援学校教諭は、普通の学校とは違った忙しさがあります。
自分の専門教科以外の授業を担当する場合には、教諭自身もそれなりの事前準備が必要になりますし、子どもに合わせて授業に使う教材もゼロから作り上げていかなくてはならない場面が多々出てきます。
また、子どもが学校にいる間は、子どもから目を離せないため空き時間がほぼない状態で動き続けるため、慣れないうちはかなり疲れるかもしれません。
ただし、特別支援学校では子どもの数に対して教諭の数が多く配置されますので、いかに他の先生たちと協力しながら、効率よく仕事を進めていくかも大事になってきます。
特別支援学校教諭の休日の過ごし方
特別支援学校教諭は、普通の中学校や高校の教諭のように、土日に部活動の指導などで出勤しなくてはならないことがほとんどありません。
そのため、自分の時間は比較的作りやすいといえるでしょう。
教諭のなかには平日にあまり残業をせず、仕事を持ち帰り週末に集中して片付けるタイプの人もいるようですが、もちろん週末はオフの時間としてしっかりリフレッシュすることも可能です。
趣味の活動で気晴らしをしたり、ある程度の年齢になると家族を持っている教諭も増えるので、休日は家族で過ごす人も多くいます。