損害保険会社で働くには(大学学部・学歴)
損害保険会社社員になるまでの道のり
社員採用試験に合格する
損害保険会社社員として働くには、各損害保険会社が行う社員採用試験に合格する必要があります。
大手損害保険会社では積極的に新卒採用が行われており、1回の採用で50名や100名といった人数を採用する場合もあります。
募集職種は各企業によってさまざまな名称が付けられていますが、大きくは「総合職」と「一般職」に分けられるでしょう。
総合職は全国転勤や海外勤務をしながら会社の幹部を目指していく職種であり、一般職は一定の地域に根ざして地域密着型で働く職種です。
親族に損害保険会社の勤務者がいる場合は注意
損害保険会社によっては、応募資格に「当社社員に2親等以内の親族がいないこと」を条件としているケースがあります。
この条件が課されている理由としては、情報漏えいのリスクを防いだり、縁故採用があると思われるのを防いだりする目的があると考えられています。
親族に損害保険会社の勤務者がいる場合は応募資格自体がないこともあり得るため、各企業の募集要項はしっかりチェックしてきましょう。
20代で正社員への就職・転職
損害保険会社の求人の状況
損害保険会社の求人は比較的多く出されている状況のため、とくに新卒の人にとってはチャンスの多い業界です。
とはいえ、損害保険会社は学生の人気就職先ランキングでも毎年上位に入る業界であり、募集が多いとはいっても簡単に入社できるわけではありません。
なかでも「東京海上日動火災保険」「損害保険ジャパン」「三井住友海上火災保険」などの大手損害保険会社は非常に人気が高く、多くの難関大学出身者が入社を狙っている企業でもあります。
応募者が多い分、選考も厳しくみられる傾向がありますので、筆記試験対策や面接対策などは入念に行っておく必要があるでしょう。
損害保険会社で働くための学部・学歴
損害保険会社で働くうえで「特定の学部が有利」ということはなく、仕事の内容によって役立てられる知識は異なります。
たとえば事故や災害などの査定部門の仕事にたずさわる場合は、法律に関する知識があると有利でしょう。
また商品企画の仕事にたずさわる場合は、「保険数理」と呼ばれる保険料や責任準備金、契約者配当などの保険業務に関する計算や理論を理解しておくことが必要不可欠です。
このように担当する仕事によって求められる知識は異なりますが、新卒採用であれば「学部・学科不問」で募集をかけているケースが多くみられます。
なお、総合職に応募する場合は、一般的には「短大・大卒以上」の学歴が求められます。
20代で正社員への就職・転職
損害保険会社社員になるのに有利な資格はある?
損害保険会社社員になるうえで必須の資格はとくにありません。
損害保険を販売していくには「損保一般試験」に合格しなければいけませんが、これも入社後に合格を目指す試験です。
ただし将来的に海外勤務を希望する場合には、英語力をアピールできる「TOEIC」のスコアを上げておくと良いでしょう。
損害保険会社社員に向いている人
総合職として働いていくなら、「コミュニケーション能力」や「精神的なタフさ」がある人が向いています。
損害保険は実際には目に見えない商品であり、それを法人や個人に販売・説明をしていくうえでコミュニケーション能力は必須です。
販売目標などのノルマを達成するためには、精神的な強さも求められるでしょう。
また、損害保険会社の仕事は業界特有の専門用語が数多く出てくるため、職種に関係なくそれらの知識を勉強していかなければなりません。
そのため「保険商品に対する興味」を持っていることも大切であり、それがまったくなければ苦痛に感じてしまう可能性は高いでしょう。
損害保険会社社員のキャリアプラン・キャリアパス
損害保険会社社員のキャリアパスとしては、その会社内での出世を目指していくのが王道です。
基本的には勤続年数に応じて昇進していきますが、勤続年数とあわせて資格試験の合格や研修の修了など、一定の条件が設けられている場合もあります。
そのほか、損害保険会社で培ったスキルを生かして別の業界に転職するケースも少なくありません。
損害保険会社からのキャリアチェンジで人気の業界の一つが「コンサルティング業界」です。
コンサルティングの仕事は、「クライアントのニーズを引き出し最適な保険商品を提案する」という損害保険会社の仕事に近しいものがあるため、これまでの経験を生かせる部分は多いでしょう。
もちろん同じ金融業界内でのキャリアアップを図るケースもあり、その場合はより好条件で働ける企業への転職を狙っていくことになります。
損害保険会社社員は高卒から目指せる?
総合職の募集に関しては、「短大・大卒以上」を応募条件としているケースが一般的です。
大手損害保険会社の総合職試験には難関大学出身者も多数集まるため、そこを目指すのであればできるだけ高いレベルの大学に入りしっかり勉強しておくと良いでしょう。
一方、一般職や、お客さまと直接やり取りを行う「オペレーター」などの募集については、高卒から受験可能としている企業が多くみられます。