新聞社社員のつらいこと・大変なこと・苦労
新聞社社員のつらいこと・大変なこと
締め切りとの戦い
新聞には全国紙から地方紙、スポーツ紙までさまざまな新聞社が発行しているものがあり、発行の頻度は新聞によって異なりますが、多くは日刊であり、新聞社では毎日毎日新しい紙面を作り続けています。
これは想像以上に大変なことであり、印刷の締め切りに間に合わせるために、社員の多くが過密なスケジュールで働いています。
「取材に応じてくれる相手が見つかりませんでした」「記事の執筆が間に合いませんでした」「時間がなかったので写真が撮れませんでした」という言い訳は一切通用しません。
どんなに忙しくて厳しい状況でも、確実に取材し、写真を撮り、記事を作り、校閲をし、レイアウトを決め、必ず締め切りまでに紙面を完成させなければいけないのです。
寝食を忘れて仕事に没頭することできるような体力や集中力が必要とされる仕事といえるでしょう。
許されない「誤報」
新聞社にとって絶対にしてはいけないことは、間違った情報を伝えてしまうこと、いわゆる「誤報」の発信です。
新聞記者が取材で十分に裏付けをとらなかったり、事実を誤認したまま記事を書いてしまったりすると、このような大きな失敗につながります。
誤報とまではいわなくても、誤解を与えてしまうような用語を使ってしまったり、一部の個人や団体の尊厳を傷つけかねないような表現をしてしまったりすると、新聞社としての信頼が地に落ちてしまいます。
影響力の大きいメディアであるだけに、新聞の制作に携わる人には大きな責任があるのです。
新人の新聞記者はもちろんのこと、ある程度のベテランになっても、常に「この記事の内容や表現で本当に問題ないだろうか」と常に自分に問いかけながらていねいにチェックすることが大切です。
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新聞会社社員の悩み
会社との意見の相違
新聞記者の場合、たとえ自分が「A」という意見を持っていたとしても、会社としての考えが「B」であれば、それにそった記事を書かなくてはなりません。
大手の新聞社では「社説」として会社としての意見や方針を打ち出していますが、異なる意見を持っていたとしても、会社では受け入れられません。
また、天災の直後や世間的に広く知られた事件や事故など、非常にナーバスな取材をしなければならないこともあります。
自分は「取材したくない」「取材すべきではない」と思う相手でも、会社から「取材をして」といわれたら断ることはできません。
会社側と意見の違いがあると、それに違和感を覚えたり、記事にするのが苦痛だと感じたりし、悩む人も多いです。
仕事量の増加
近年、新聞の購読者層が減っていく中で、とくに広告や事業などで利益を得ようとする新聞社が増えてきています。
これまでよりも仕事量が増加したり、仕事の幅が広がったりする人が増えてきており、多用な仕事を体験できる傍らで、直接紙面づくりに関わることができないというジレンマを抱える人もいます。
また、読者による指摘やインターネットでの炎上を恐れ、校正や校閲の負担も増えてきています。
インターネットで手軽に情報が手に入れられるようになったため、事実や整合性も手軽に確認できるようになった反面、ていねいに仕事をする時間が減ってきているという悩みも聞かれます。
新聞社社員を辞める理由で多いものは?
新聞社を辞める理由で多いものは、不規則な生活です。
新聞社は、休刊日以外は毎日新聞を発行しているため、紙面を作成するために多くの社員が朝早くから夜遅くまで仕事をしていますし、営業や取材となれば休日返上も少なくありません。
激務が続くうちに、仕事がつらいと感じてしまう人は非常に多いです。
また、新聞づくりは間違いの許されない仕事であるため、プレッシャーに耐えられるタフな精神力のある人でなければ、続けていくのは難しいでしょう。