新聞社の「デスク」とは

各部の大事なまとめ役

新聞社においては、「デスク」と呼ばれるポジションの社員が重要な役割を担っています。

新聞社では一般企業のような「係長」や「課長」「部長」という役職名がありませんが、デスクというのは、各部の大事なまとめ役となる責任者のことを指します。

具体的な業務内容としては、現場で直接取材をしたり記事の執筆をしたりする記者の上に立ち、原稿をチェックしたり取材の指揮をとったりしています。

そのため、年齢でいうと、40代から50代の人が多く活躍しています。

デスクは「社会部」「経済部」「文化部」などの各部に配属されており、複数のデスクがシフトを組みながら勤務をしています。

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重要な判断を担うことも

新聞記者にとっての使命は、「他の報道機関よりも早く正しく詳しい内容の情報を伝えること」。

これを実現するためには、デスクが的確な判断を下すことが必要不可欠です。

たとえば、真夜中に大きな災害が起きたときは、即座に記者たちの所在を確認して必要な人員を呼び出し、誰にどこに取材に向かってもらうかを指示することが重要です。

さらに、記者が取材した内容に対して「もっとこういう話も聞いてきいてくれ」「こういう写真を追加で撮ってきてほしい」とアドバイスをします。

また、記者から受け取った記事の内容に事実誤認や差別的な表現などがないかをすみずみまでチェックします。

問題があるときには書き直しを指示しますし、時間がなければ自分で原稿を書き直すこともあります。

有能なデスクがいる部は、部下たちが常にスピーディーに動くことができるため、独自スクープの連発や内容に深みのある記事を掲載することができるのです。

デスクの能力の高さが新聞記事の完成度を大きく左右するといっても過言ではありません。

デスクになるには

記者として経験を積む

デスクは入社してすぐになれるものではありません。

まずは記者として現場に慣れ、経験を積んでいくことがからはじまります。

記者はいつ、何を取材するか、どのような原稿にするかを、上司に相談せず、自らの判断で決めることができますが、その原稿を紙面に掲載するかどうかを決めるのはデスクです。

キャップからデスクへ

次に取材チームの「キャップ」としてリーダーとしての役割を任されるようになります。

キャップはいわゆるベテラン記者のことで、限られた人しかなることができない一目置かれる存在です。

スクープがねらえたり、深刻な社会問題を扱ったりするような重要な取材を任されることも多いのが特徴です。

一般の記者との違いはそれだけではなく、複数の記者を部下に持ち、教育をしながらチームで取材をすることがある点です。

キャップとしても経験を積み実力が認められると、ようやくデスクとして記者たちを束ねる立場になります。

デスクは基本的には自ら記事を書いたり取材をしたりすることはなく、記者たちが書いた原稿をチェックし、紙面に掲載するかどうか、どのくらいの大きさの記事にするかなどを決めるのが主な仕事です。