臨床心理士のやりがい
臨床心理士のやりがい・楽しさ
人の心に寄り添って
臨床心理士は、小さな子どもから高齢者まで、年齢や社会的な立場がさまざまな人と出会います。
そんな全てのクライエントが何かしら心の問題を抱えているのです。
たとえプロの臨床心理士が向き合ったとしても、必ずしも問題がすぐ解決に向かうとは限りません。
複雑な事情が絡み合って、前に進むためには何年もかかるケースも存在します。
また、人間の心はそう単純明快なものではないため、数学のようなスッキリとした答えが出せないこともあります。
しかし、臨床心理士のサポートによってクライエントの心が少しでも回復していることがわかれば、それは臨床心理士にとって何より嬉しいことです。
「一人でも多くのクライエントを助けたい」と願う臨床心理士にとって、クライエントが元気になる過程を見られることが一番のやりがいです。
信頼関係を築く喜び
臨床心理士は、人間が抱える心の問題と向き合い、カウンセリングを通してその問題を解決に導く専門職です。
専門知識を身に付け、そのスキルでクライエントを助けること。
それが彼らの使命ともいえます。
クライエントとは日々、地道なコミュニケーションの積み重ねが必要です。
家族とも恋人とも友人とも違う、特別な信頼関係を作らなければいけません。
決して派手な仕事ではないものの、クライエントとの間に「人と人」としての強い絆を実感できたときは大きな達成感を得ることができます。
そして幸せなのは、クライエントから「あなたに出会えてよかった」「あなたのおかげで元気になれた」と声をかけてもらえるときです。
人から感謝されることは、この仕事ならではの喜びといえるでしょう。
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臨床心理士の魅力
仕事を通して自分も成長
臨床心理士は、いざ仕事を始めてからも日々の勉強や研究、そして人間性を高めていくことが欠かせません。
毎日の仕事をこなしながら勉強を続けていくためには、強い精神力が必要です。
忙しくて挫けそうになることもありますが、地道な努力を続けていけば必ず結果が伴います。
以前はできなかったことができるようになるなど、日常業務の中で自分の成長が実感できる瞬間が必ずあるでしょう。
また、人の心と向き合う仕事だからこそ、「人間とは何か」「人はなぜ生きるのか」という深いテーマと真剣に向き合う機会が多く出てきます。
臨床心理士は、この仕事に就いていなければ考えもしないようなことを考え、人生を豊かにすることができます。
また、相手の気持ちを理解したり、相手の考えをしっかりと受け止めたりするためには、柔軟にならなくてはなりません。
自分自身が人間として成長することで、より多くのクライエントを助けられるようになります。
自分の成長が実感できると、臨床心理士としてさらなる高みを目指していこうというモチベーションが生まれます。
専門性の高い職業
臨床心理士は数ある心理系の資格のなかで、最も信頼できるものだといわれてきました。
2018年からは新たに国家資格として公認心理師の資格試験が実施されていますが、だからといって臨床心理士の社会的認知度や地位が落ちることはないでしょう。
臨床心理士になるには「指定大学院」などの専門的な機関で勉強する必要があり、就業するためのハードルが高めです。
臨床心理士の有資格者は、それだけきちんと心理学の勉強をしてきたとみなされ、信頼を集めやすいことが大きな魅力といえます。