パティシエに向いている人とは? 適性や必要な能力を紹介

パティシエに向いている性格・適性

パティシエに向いている人

お菓子への飽くなき情熱を持った人

お菓子が好きでパティシエを目指す人はたくさんいますが、実際にパティシエになってからも「お菓子に対する情熱は誰にも負けない!」くらいの意気込みを持ち続けることが大切です。

なぜなら、パティシエは勉強して知識を身につければ完璧というわけではなく、仕事と向き合う中でオリジナリティを追求していける仕事、つまりゴールのない仕事だからです。

パティシエの仕事の基本は、「食べたい」と自分自身が心から思えるものを作ること。

自分がおいしいと思えないのに、人においしいと言ってもらうことはできません。

そのためには仕事に手を抜くことなく、納得いくまでとことん突き詰める気持ちが大切です。

もちろん、「自分の手がけるお菓子を通じて人を喜ばせたい」という心も忘れてはなりません。

体力がある人

パティシエは、基本的に仕事中はずっと立ちっぱなしです。

座りながら生クリームをかき混ぜている人はいません。

さらに30キロ程度もある重い食材や鉄板なども、当たり前のように運ばなければなりません。

小柄な女性も活躍するパティシエですが、じつはイメージ以上に力がいる仕事です。

また、パティシエの多くが働く洋菓子専門店では、開店前の準備から閉店後の片付けまでを数人で担当するため、12時間以上の勤務になることも珍しくありません。

力仕事や長時間労働に耐えられる体力のある人は、パティシエに向いているといえます。

根性・精神力がある人

パティシエにとって朝から晩まで同じ商品を作ったり焼き続けたりするのは、当たり前の日常です。

正確に分量や時間を測る几帳面さや、一日中工房の中で単純作業を続ける忍耐強さが求められます。

何をやっても集中できず、すぐに音を上げてしまうような人には厳しい仕事といえるでしょう。

さらに、この業界は外から見ていると華やかな業界に見えますが、実際は料理人や板前と同じく職人の世界です。

厨房では男女関係ありませんし、未熟なうちは上司のシェフやパティシエに叱られることもあります。

根性や精神力が備わっていなければ、続けることが難しいかもしれません。

パティシエになるには

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パティシエに必要なスキル・能力

自己管理能力

パティシエは、小麦粉の入った大きくて重い袋を持ち運ぶこともあれば、立ち続けながら長時間生地をこねつづけたり、ひたすらフルーツをカットし続けたりすることもあります。

「それくらいできる」と思うかもしれませんが、毎日、一年中このような作業を繰り返すのは、相当な覚悟がなければとてもできません。

パティシエという職業は、体が資本です。

仕事を始めると朝から晩まで働き詰めの忙しい生活となるため、徹底的に自己管理をして、体調を崩さないように気をつけなければなりません。

とくに繁忙期に体調を崩して休むなんていうことになれば、たくさんの仲間やお客さまにまで迷惑をかけてしまいます。

また、風邪気味でボーっとしながら作業をすれば、ミスもしやすくなるでしょう。

元気に仕事を続けていくためには、体調をしっかり整えるための自己管理能力が必要です。

美的センス

パティシエの仕事のうち、最も世間の目に触れるのが商品や作品です。

味が良いことは当然求められますが、盛り付けや飾り付けの芸術的な出来映えで、パティシエの評価が左右されるといっても過言ではありません。

基礎的なスキルが備わっているパティシエは重宝されますが、「人と同じ」ものを作ることしかできなければ、なかなか評価されるのが難しい世界でもあるのです。

そのため、人の琴線に触れるような感性を常に磨いていられるような人、創造力を発揮できるような人は、パティシエに向いているといえるでしょう。

学校に行けばある程度の知識と技術は身につき、どこのお店でも業務に対応することはできます。

しかし、「美的センス」は本人の感性や培ってきたものが大きく反映されるため、学校で勉強をすれば身につくというものではありません。

仕事以外の時間において、美しいものにたくさん触れたり、心を豊かにするためにさまざまな経験をしたりと、自分なりに感性を磨く努力が求められます。

理論的に物事を考える力

パティシエのお菓子作りにはセンスや感性が求められる一方、実は理論的な頭を必要とする面もあります。

たとえば、洋菓子の基本食材となる小麦粉、卵、バター、砂糖。これらの配合を少しずつ変えていくだけで、できあがりの味や見た目は変わってきます。

また、同じ卵やバターであっても季節によって濃さが異なったりするため、作り方もそれに応じて調整することが必要です。

レシピ通りに作るときは材料を正確に量ることが必須ですが、自分が扱う食材に対して敏感になり、普段と違うことがあれば「なぜ、こうなっているのだろう?」と論理的に考えていく姿勢が求められます。

パティシエに向いていないのはどんな人?

楽な仕事をしたい人

パティシエの仕事は基本的に楽ではなく、どちらかといえば大変な仕事です。

ずっと立ちっぱなしで力がいる作業が多く、理不尽なことでも叱られたりと、上下関係が厳しい現場もあります。

お菓子は好きだけれど楽な仕事がしたいと考えている人には、パティシエの仕事は不向きかもしれません。

大変なことが多いなかでも「自分が作ったお菓子で人を笑顔にしたい」という意欲を持って仕事に向き合える人はやりがいを感じられるでしょう。

単純作業が苦手な人

パティシエというと、オリジナリティにあふれた商品を考案したり、きらびやかな飾り付けをしたりと、華やかなイメージが強いかもしれません。

しかし実際のパティスリーでは、日によって並べる商品が変わるということはまずありません。

季節ごとに新商品を開発することはあっても、基本的には毎日同じ商品を作り続けることになります。

とくに新人のうちは大量の食材の下処理を繰り返したり、同じ工程の作業をずっと担当したりといった単純作業が多くなります。

同じ作業の繰り返しが苦になる人は、下積み時代に苦労を感じやすいかもしれません。

一人前のパティシエになった後の将来像をしっかりと持つことができれば、目の前の単純作業も乗り越えやすくなるでしょう。