国家公務員の需要・現状と将来性
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国家公務員の現状
国家公務員というと、一番に「安定」のイメージを抱く人も多いはずです。
しかしながら、めまぐるしく世の中が変わる現代社会においては、国家公務員の置かれている状況も決して甘いものではありません。
たとえば、2019年に発表された新たな「定員合理化計画」では、自衛官などを除く約30万人の国家公務員の定員を、2020年度から5年間で3万927人を削減する目標数値が掲げられています。
この施策は、日本の財政状態が厳しいなか、人件費を抑制することなどを目的として決定されたものです。
また、人々を悲しみの渦に巻き込んだ2011年の東日本大震災後には、国家公務員の給料を2年間にわたって7.8%削減し、その分を復興に充てた実績もあります。
このように、国家公務員は立場上、日本の社会情勢や財政状態の影響を直接被るケースが多々あるのです。
社会情勢が安定しない限り、国家公務員になったからといって、決してあぐらをかいていられる状態ではなくなっているといえるでしょう。
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国家公務員の需要
国家公務員をとりまく状況がどれだけ厳しいものになるとしても、国民全体のために奉仕することを使命とする国家公務員は、国や国民の生活を支え、より良くしていくために不可欠な存在です。
実際、新卒者を対象とする国家公務員の採用試験は毎年定期的に行われており、総合職と一般職を合わせ、例年数千人単位で新規採用されています。
また、最近は民間企業での社会人経験がある人を対象とした試験も積極的に行われており、さまざまな職務経験やバックグラウンドを持つ人が、国家公務員として活躍できるチャンスが増えています。
国家公務員の将来性
国家公務員全体の平均年収は民間企業よりも高めの水準になっていますが、現場で身を削って働く20代~30代の若手職員の給料は決して高給とはいえません。
それでも「国を良くしたい」という熱い思いを持ち、営利を目的とせずに大きなスケールの仕事に携わることができるのは、昔も今も国家公務員ならではの魅力です。
経済や行政などの各分野において大きな改革が進められている現代では、強い使命感と責任感を持ち、国をリードできる意欲的な人材がますます求められています。
なお、国家公務員の場合、生活ができなくなるレベルまで給料がカットされたり、民間企業のような大胆なリストラを行うことは、基本的にないと考えられています。
国家公務員の役割や仕事内容に夢を持てる人であれば、実際に職に就いてからもやりがいを存分に感じられることでしょう。
なお、国家公務員のあり方に関する法律等は今後も審議が続いていくものと思われるため、国家公務員が置かれる状況についても、刻々と変わっていくものと考えておいたほうがよいでしょう。
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国家公務員の今後の活躍の場
国家公務員の代表的な活躍の場といえば、内閣府をはじめとする各府省庁やそれらの出先機関です。
また、裁判所、大使館、空港など、国を代表するさまざまな場で専門的な知識を有する職員が活躍しています。
一方、現代の国家公務員は、民間と同じようにグローバル化への対応が求められるようになっています。
日本の行政自体が国際競争にさらされていることから、国際業務の変化に柔軟に対応していかなくてはなりません。
そのため、国家公務員もグローバルな視野を持ち、高度な英語力や交渉力などを身につける必要があります。
そして海外の国際機関などへの派遣、各国大使館勤務など、日本を飛び越えて働くチャンスも得られます。