官僚の志望動機と例文・面接で気をつけるべきことは?

官僚を目指すきっかけで多いものは?

官僚を志望する理由は人それぞれですが、比較的多いのは「日本のために働きたい」という理由でしょうか。

「日本のため」といっても幅広いですが、官僚の場合は誰もが暮らしやすい社会を整備したいという思いや、国力を高めたいという思いが多いようです。

この2つは官僚の仕事に直結するものですし、日本をよりよい方向に進めるために自分の力を尽くせるというのが魅力と考えられます。

例えば民間企業であれば基本的に自社の利益を優先します。

それは当然ですが、社員一人ひとりは会社の利益、もっといえば自身が所属する部門の利益を追求するにとどまるかもしれません。

結果として業界の発展につながりますが、日本全体として捉えるとあくまでも一部分、一分野ということです。

もちろん民間企業の発展は日本の国益という視点で見ればとても大事な要因ですが、官僚を志す人たちは経済活動の基礎となるルールを定めたり、国や地域を活性化させる仕組み作りに携わったり、自分の仕事が日本全国で役立てられるという点にやりがいを見いだして志望しているようです。

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官僚の志望動機の考え方

官僚の基本的な職場は中央省庁ということもあり、職務内容は政策に関わる重要案件や何十億、何百億の予算を費やす国家プロジェクトなど、スケールの大きなものも多いでしょう。

同じ公共のために働く地方公務員と違うのはその点にあるといえます。

そうした背景を考え、希望する省庁で何をしたいのか、そのために自分のどの能力を生かせるのかを志望動機に盛り込む必要があるでしょう。

官僚の志望動機の例文

自らの体験がきっかけで志望する場合

「実家で営んでいたお店の売上が落ち、実家からの仕送りが途絶え、生活費も足りず、学費も払えなくなりました。

自分のアルバイトだけでは両方賄うのは不可能だったため、大学中退を考えたのですが奨学金制度を使うことで中退せず、何とか卒業することができたのです。

私は運よく制度を利用して勉強を続けることができましたが、調べてみると続けたくても続けられない境遇の人たちはたくさんいることを知り、誰もが不平等なく教育を受けられる世の中にしたいという思いから文部科学省を志望いたしました。

奨学金事業の充実をはじめ、学びたい人が思う存分学べる世の中になるよう、力になりたいです。」

働く姿に共感して志望する場合

「地震や台風など、昨今の異常気象により各地で災害が頻発していますが、その都度、自衛隊の方々が被災地で活動する姿を報道を通して目にしていました。

安全面から国を支えるその姿に毎回思うところがあり、いつしか自分もその防衛省の一員になりたいと感じていました。

高校生の頃から理系に進んでおり、大学では情報処理を専攻していたためデータ処理と分析力は誰にも負けません。

防衛省では情報を活用し自衛隊の活動をバックアップするとともに、災害を事前に防いだり、最小限に抑えたりするために情報を活用するなど、自分の得意分野で役立ちたいと思い志望しました。」

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官僚の面接で聞かれること・注意点

国家公務員採用総合職試験を合格すれば官僚になれるわけではなく、最終合格者は入省を希望する省庁で「官庁訪問」を行い、合格することでやっと官僚の第一歩を踏み出せます。

「官庁訪問」は要するに面接のことで、各府省庁の面接担当官と面接を行います。

相手も当然官僚の一人ですので、かなり鋭い突っ込みは覚悟して対策を行う必要があるようです。

官庁訪問は5つのクールに分かれており、第1~2クールは3日間、第3クールは2日間に分けて行われますが、一つのクール期間中、同じ省庁を訪問することは禁止されています。

<OK例>
1日目外務省、2日目総務省、3日目厚生労働省
→クール中、3日間とも別の省を訪問するのはOK

<NG例>
1日目外務省、2日目総務省、3日目外務省
→クール中、同じ省を訪問するのはNG

面接で聞かれることですが各省庁によって特色があるため、あまり公に公表さえれていませんが共通で聞かれるような質問はいくつかあるようです。

<質問例>
・なせ国家公務員なのか?地方公務員ではダメなのか?
・民間企業を受けているのか?
・なぜこの省を選んだのか?
・ほかに訪問している省庁は?その理由は?

官僚の業務特性上、他者を納得させる能力も求められるので、どんな質問に対しても自分の意見をしっかり伝えつつ、内容に論理性をもたせるとよいかもしれません。

官僚の自己PRのポイント

「官庁訪問」は自分の言葉で官僚への思いを訴えらえる最大のチャンスといえます。

面接官の質問に対し的確な回答をするとともに、入りたい省庁で何をしたいのか? それはなぜか?など、人により志望理由はさまざまですが、官僚への熱い思いを論理的に説明できるように心がけましょう。

冒頭で1分間の自己PRを求められるケースもあったようで、省庁によってさまざまなパターンがあると想像できます。

どのような質問、タイミングにも対応できるよう、事前準備は入念に行った方がよいでしょう。

官僚の履歴書で気をつけるべきことは?

官僚は書類作成をする機会も多いため、履歴書も見る人のことを考えて書くようにしましょう。

面接官は何百通という履歴書を見ますので、丁寧な字を心がけ、論理的にまとめられているかは必ずチェックし、心配なら第三者に読んでもらうのもよいかもしれません。

官庁訪問などでは履歴書ではなく、採用希望調書を求められることもあります。

採用希望調書には住所氏名や志望動機、他省庁や民間企業の内定状況などの記入欄があり、要するに専用の履歴書です。

志望動機はスペースが限られているため、要点を記載するにとどめ、実際の面接時にしっかりと思いを伝えましょう。