官僚の仕事内容

官僚の仕事とは

官僚とは中央省庁で仕事を行う国家公務員を指します。

ただし、官僚という言葉は法律で定義されていませんので、一般的には「国家の政策決定に影響力を持つ国家公務員」という認識になっています。

勤務先となる中央省庁とは、国家行政の中心として機能する機関、つまり内閣府や総務省・外務省・法務省といった各省庁、国家公安委員会・警察庁、金融庁などの各庁を指しています。

仕事内容は各府省庁によって変わりますが、国家の中枢を担う職務であるのに変わりありません。

代表的な例を挙げるなら、国の予算案や法律案、政策案の策定などがあり、その策提案ををもとに国会議員が議論を行い決定されます。

決定するのは国会議員ですが、官僚の仕事は日本の行く末を左右する仕事であり高度な知識と責任感がなければ務まらない仕事です。

また、上記で挙げた府省庁で働いている国家公務員が全員官僚というわけではなく、中・上級の公務員のことを指しています。

官僚の業務の内容

内閣府や総務省・外務省、金融庁といった府省庁が勤務先となり、業務内容はそれぞれ大きく変わります。

いくつかの勤務先を例に紹介していきます。

内閣府での業務

内閣府の役割は経済や科学分野の政策、北方対策など内閣の重要政策の中枢として総理を支えるのが役割で、官僚も同様に総理を支える立場にあります。

ほかにも政府広報、公文書管理やPKOなど総理が行う重要な事務を担うなど、総理や内閣と密な関係にあるとともに、重要性も高い機関です。

官僚一人ひとりの責任も重いですが、政府が行う重要政策の最前線で働けるやりがいは非常に高いでしょう。

外務省での業務

外務省は国民の生活と国の利益を守ることが役割で、外務省の官僚は外交政策を考えたり、諸外国との条約終結に尽力したり、世界を相手にすることも多いのが特徴でしょう。

ほかにも日本にとって利益・不利益になるような情報の収集、分析、発信を行うのも仕事ですし、在留外国人の保護なども外務省の役割であり、日本国内で勤務する場合も外交活動をつかさどっています。

金融庁での業務

金融庁は内閣府の外局にあたる組織で、銀行や保険会社、証券会社などの金融機関の監督を行います。

ほかにも金融システムのチェックや法改正の提案を行う役目もあり、日本の経済になくてはならない機関といえます。

基本的に預金者や保険契約者などの利用者の利益を守るのが金融庁の役目であるため、官僚もその前提で金融に関する企画を立案したり、金融機関への監査や指導を行ったりします。

官僚の役割

官僚は「国家の政策決定に影響力を持つ国家公務員」という立場です。

最終的な決定は国会議員の手に委ねられますが、法の整備、各省庁の予算策定、関係機関に対する指揮・監督、所属する機関に関する政策の立案などが官僚の役割です。

どの業務も日本をよりよくするための舵取りです。

府省庁の実務を一手に引き受ける官僚ですので国会議員にとっても重要な存在になっています。

ハードワークになりがちなのも事実なため、ワークライフバランスを上手に取る必要があるでしょう。

官僚の勤務先の種類

冒頭で記したように中央省庁が官僚の勤務先です。

中央省庁を1府11省2庁と呼ぶ場合もあり、内閣府、総務省、法務省、外務省、財務省、文部科学省、厚生労働省、農林水産省、経済産業省、国土交通省、環境省、防衛省、復興庁、国家公安委員会(警察庁)を指しています。

各機関の役割を簡単に説明していきます。

内閣府

内閣の政策に関する事務仕事を助ける役割があるほか、皇室や栄典に関する事務、北方領土問題の解決、災害からの国民の保護、国の治安の確保など非常に多岐にわたる役割を担っています。

総務省

公務員組織や地方行財政、選挙や情報通信、消防・防災に統計調査など、日本国の基本的な仕組みを支え、諸制度の仕組み作りや経済や社会活動を支えるのが役割です。

法務省

法秩序の維持や国民の権利擁護、基本法制の維持と整備などの役割を担っており、司法制度や民事行政、刑事・民事制度、人権擁護や出入国管理などの管轄もしています。

外務省

外国政府との交渉や外交政策、国際法規の運用など、日本の国益を守るための組織であり、諸外国の情報収集や分析、発信なども行い、対外関係の事務全般を担っています。

財務省

民間金融機関などの監督・指導を行う金融庁に対し、国家予算編成や税金制度の立案、貨幣発行など、国民の暮らしに関わる財務業務を担うのが財務省です。

文部科学省

教育をはじめ、科学技術や文化、スポーツなどの振興を担う機関であるとともに、宗教に関する行政事務も行う行政機関です。

厚生労働省

「国民生活の保障・向上」を中核とする機関で、社会福祉や社会保障、公衆衛生の整備や職場環境の安定などに加え、少子高齢化、男女共同参画などの促進も担っています。

農林水産省

名称の通り、農業・林業・水産・畜産に関する行政をつかさどる機関であり、国内で食糧を安定的に供給するための行政も担っています。

経済産業省

エネルギーや鉱物資源の確保や経済・産業の発展をつかさどり、経済産業、通商、貿易、商務流通といった分野の政策立案なども重要な役割です。

国土交通省

国土の利用・開発・保全を任務とした機関で、交通に関する政策立案や推進をはじめ気象業務の発展や海上の安全と保安確保も担っています。

環境省

自然環境の保護を目的とした機関で、廃棄物対策、公害規制、野生動植物保護などの実施や地球温暖化やオゾン層保護といった世界レベルの問題への対応も、他の行政機関と共同して行っています。

防衛省

日本の平和を維持するための機関で、陸上自衛隊、海上自衛隊、航空自衛隊の管理・運営をつかさどっています。

復興庁

甚大なる被害をもたらした東日本大震災の復興を担うために設置された組織で、復興に関する施策立案・実施や地方公共団体への窓口業務と支援を担っています。

国家公安委員会(警察庁)

警察庁を管理する役目を担うことで警察行政を民主的に管理するとともに、政治的な中立性の確保を図っています。

官僚の仕事の流れ

勤務する機関で仕事の内容も流れも大きく変わります。

しかし内容は違いますがどの府省庁でも法案に関する業務は比較的共通して存在しているため、ここでは法案に関する業務を一例として紹介します。

法案作成の指示を受けたら、現行の法律と憲法に照らし合わせ、整合性を加味しながらもこれから作る法案は日本や国民、そして世界にどの程度影響を与えるかまで考えて作成します。

その後、関係する省庁も交えた意見調整や審査などを経て、国会議員によって国会に提出され、可決されると法律として認められることになります。

法案を国会に提出できるのは国会議員のみですが、法律のプロではないため実際には官僚が法案作成しているのが現状です。

官僚と国会議員の違い

国会議員にも大きな影響力を持つ官僚ですが、その違いは明確です。

国会議員は国民に選挙で選出された立場であり、国民の代表として法律を作る(立法)役割があります。

一方、官僚は選挙で選ばれるわけではなく、国家公務員の一員です。

ほかには、国会議員には憲法上さまざま特権が与えられてる点が、官僚との大きな違いです。

国会議員の仕事