官僚の天下りとは? 年収はどれくらい?

官僚の天下りとは?

「天下り」とは退職した官僚が独立行政法人や一般企業などに幹部として再就職することを指しています。

天下りの対象となるのは多方面に影響力を持つ課長以上のポストに就いている官僚といわれています。

天下り先で多額の報酬や退職金を得るだけでなく、「わたり」と呼ばれる天下りの繰り返しを行うことで、報酬のほかにその都度、退職金を手にすることもありました。

天下りのメリット

官僚としてトップクラスの幹部になれるのはごく一部の人たちだけです。

多くの官僚は、ある一定の地位で退職まで働くことになる上に、40代後半から退職を推奨されるともいわれています。

働き盛りの官僚にとって、天下り先で再スタートができるという安心感があるのは官僚にとってはメリットでしょう。

官僚は非常に優秀な人材ばかりですので、府省庁で経験した業務や培った知識・人脈を民間の現場で活用することは社会にとってもプラスになると考えられています。

また、ある一定のスパンで天下りが行われると若手官僚が活躍できるチャンスが出てくるため、組織が活性化し、より新しい視点で業務が遂行されるという面があります。

天下りの問題点

天下り先を確保するために団体を作るだけでなく、そうした団体に巨額の補助金が流れていた事実が明るみに出るなど、一般常識とはかけ離れた官僚独特のルールが社会問題となりました。

50代からの再就職は非常に難しい時代になっており、リストラなどにあった民間企業の会社員は苦労している中、官僚は天下り先で楽をして報酬を得ていたとなれば世間の批判が集まるのは当然といえます。

そうした問題もあってか、2008年に国家公務員法が改正され、大きく分けて次の3つが厳格化されました。

・勤務していた省内からの再就職あっせん
・在職中に利害関係のある企業・法人への求職活動
・再就職後2年間は勤務していた職場への働きかけの禁止

ちなみに法改正前は、人事院の承認を得るだけで勤務していた省庁と関係の深い企業や団体へ再就職できたようです。

天下りの高額報酬も問題

単なる再就職ならまだしも、問題となるのは高額な報酬でしょう。

局長以上ともなれば、天下り先で1,500万円以上もの年収を得るケースもあります。

なかには「わたり」により複数団体を渡り歩くことで億単位の報酬を得ていた事例もあり、天下り先が府省庁関係の独立行政法人などであれば国費が投入され、少なからず国民の税金も使われるため批判が集まったのはいうまでもありません。

今後の天下り問題

2017年には文部科学省による組織的かつ違法性のある天下りが行われていた事実が発覚したことで、世間の官僚へのイメージがより一層悪くなっただけでなく、天下り=悪という構図もできてしまいました。

しかし問題があるのは一部の官僚であり、大部分の官僚は日本のため、国民のために日々働いています。

そうした人材であっても40代、50代で府省庁を去らなければならない現実があり、優秀な人材は不正のない方法で再就職をしてもらった方が社会のためになるでしょう。

不正な天下りをいかにしてなくしていくかが今後の課題といえます。