回路設計の求人状況・就職先選びのポイント

回路設計の就職先にはどんなところがある?

回路設計の就職先として、主に次のような企業が挙げられます。

<回路設計の代表的な就職先>
・完成品メーカー、総合メーカー(例:トヨタ自動車、パナソニック、日立製作所など)
・部品メーカー、サプライヤー(例:パナソニック、デンソー、アイシン精機、日本精工など)
・設計事務所(例:〇〇機械設計事務所 など)
・公務員

大学や大学院の機械工学科を卒業し、自動車メーカーや電化製品メーカーに回路設計として就職するのが一般的です。

また、専門学校卒や未経験者の場合、メーカーから設計を下請けとして請負っている設計事務所が就職先となることもあります。

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回路設計の求人の状況

人手不足のため求人は多い

回路設計の業界では、いま人手不足が深刻化しています。

IT・ソフトウェア関連の開発者を目指す理系の学生が増え、電子回路のようなハード系の技術者を目指す若者は減っています。

同時に、かつて大量採用されたベテラン技術者たちの定年退職も始まっており、少子化も進んでいます。

求人を出してもなかなか埋まらない会社も目立ち、選べる求人は多い状況です。

とくに長年の経験が問われる「アナログ回路設計」の分野は人手不足が加速しており、売り手市場となっています。

企業側のニーズ

回路設計職には電子工学などの専門知識が必要となり、技術者の育成には時間もコストもかかります。

そのため企業側としては、「できれば経験者が欲しい」というのが本音です。

<企業側のニーズ>
・新卒学生 理工系で電子工学を専攻している学生、大手メーカーでは「4年制大学卒以上」の学歴が条件となることもある
・既卒者 回路設計の職務経験がある人、「〇〇分野の回路設計〇年以上」と具体的に指定されることもある

大手メーカーになるほど企業側が求める能力のハードルも高くなり、既卒者であれば技術力はもちろん、あわせてマネジメント経験や英語力などを要求する求人も目立ちます。

未経験者にニーズはあるか

人手不足もあり、働き手の集まりにくい中小メーカーや設計事務所などでは、既卒の未経験採用を行っている会社もあります。

ただし未経験者向けの求人であっても「学生時代に電子・電気系を学んでいた人」の条件で制限している求人も目立ちます。

職務経験もなく、かつ学校で基礎も学んでいない未経験者となると、採用してくれる会社は数少なくなり就職活動は苦戦するでしょう。

回路設計の就職先の選び方

設計分野で選ぶ

おなじ回路設計の仕事でも、自動車、スマホ、テレビなどさまざまな分野があります。

自動車に限定しても、たとえばECU(エンジンコントロールユニット)の回路設計、EV(電気自動車)システムの回路設計、カーナビゲ―ションの回路設計など、複数の分野に分かれます。

それぞれの分野に強みを持つ会社もあり、どのような分野の回路を担当するかで身に付くスキル、描けるキャリアも変わります。

年収や企業ブランドだけに目を奪われないように注意しましょう。

「自分はどのような分野の回路設計がしたいか」というように、設計分野の視点で会社を選ぶことも大切です。

長年勤めることを前提に選ぶ

回路設計エンジニアの場合、ひんぱんに転職を重ねる人は少なめです。

大手転職エージェント「マイナビエージェント」によれば、回路設計職の転職経験回数は「1回」が全体の84%を占めるというデータもあります。

1つの会社に5年10年と長く勤める業界であり、他社へ転職するにも経験が問われるため、すぐに会社を変えるのは難しいでしょう。

そのため「自分はそこで長く働いていけるか」という目線で会社を選ぶことが大切です。

毎日のように同じオフィスで同じメンバーたちと働くので、社風や職場の雰囲気も考慮しなければなりません。

教育制度に注目する

回路設計の仕事では、入社後に覚えることはたくさんあります。

とくに未経験者の場合は、周囲のサポートがないとスムーズに成長しにくい職種でもあるため、どのような教育制度が用意されているかは入社前によく確認することが大切です。

導入教育、OJT(職場内訓練)、資格支援制度など、豊富な教育制度を用意している会社もあれば、教育制度が整っていない会社もあるので、よく確認しておきたいところです。

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回路設計の志望動機・面接

志望動機のポイント

志望動機を書く上では、次の3つの要素を織り交ぜることがポイントです。

<志望動機に織り交ぜたい要素>
・なぜ回路設計なのかを明確化
・その会社を選ぶ理由を明確化
・将来のビジョンを伝える

回路設計というのは少々特殊な仕事でもあるため、とくに面接官が気にしているのは、「なぜ回路設計なのか」の部分です。

数多くの仕事の中からなぜ回路設計を選ぶに至ったかを、自分ならではのエピソードなどを交えて明確化できると、良い印象をあたえるでしょう。

面接のポイント

回路設計の仕事では必要不可欠となる「論理的思考力」について、面接内でのちょっとした会話などからチェックされていることがあります。

会話の組み立て方が非論理的であったり、支離滅裂な発言が多いと、電子回路をロジカルに考えられない人間として見られ、素質を疑われることがあります。

服装や身だしなみについては固めの業界です。

面接時の服装は上下スーツの正装とし、誠実さ、清潔感の感じられる身だしなみを意識することが大切です。

回路設計の志望動機と例文・面接で気をつけるべきことは?

就職先はどのように探したらいい?

学校推薦を利用する

回路設計のような技術職では、「学校推薦」を利用して就職活動をする学生が多めです。

学校推薦とは、学校と縁のある企業に対して、学校側が推薦する人物の選考を優先的に行ってもらう制度を指します。

筆記試験がパスされたり、いきなり最終面接からスタートというケースもあり、選考を有利に進められます。

なお学校推薦については、学校の就職課などが相談窓口となります。

就職サイトで探す

「リクナビ」や「マイナビ」といった就職サイトを使って、新卒向け求人を探すのもポピュラーな方法となります。

就職サイト内では、求人の検索、エントリー(応募)、説明会の予約、採用担当者とのメッセ―ジのやりとりも可能です。

いわゆる「自由応募」の形となるため、さまざまな会社に自由にエントリーできますが、学校推薦のように選考上で優遇されることはありません。

ハローワークで探す

各地域の「ハローワーク(職業安定所)」でも回路設計の求人を探すことができます。

ハローワークでは、民間の就職サイトでは公開されていないような独自ルートの求人が見つかることもあります。

傾向としては、大手メーカーよりも地元の中小メーカーや設計事務所など、地域密着型の求人が多めです。

なお、新卒者向けの「新卒応援ハローワーク」、既卒の若者向けの「わかものハローワーク」など、ハローワークにもいくつかタイプがあります。