回路設計の1日のスケジュール・勤務時間や休日についても解説

回路設計の業務スケジュール

オフィスでのデスクワークが中心

回路設計の仕事は、オフィスや開発ルームなどでのデスクワークが中心となります。

会社によっては、生産工場内に用意された設計室が職場となることもあります。

業務時間中は設計作業、シミュレーションテスト、資料作成などをすることが多く、一日中パソコンや図面と向かい合う日も珍しくありません。

ただし、ずっとひとりで設計をしているわけではなく、打ち合せや調整業務も多い仕事です。

打ち合せや会議のため、お客さま先のオフィスや自社の支店に出張する日もあります。

勤務時間は規則正しい

回路設計の仕事は「日勤」が主体となり、朝9時~夕方17時ごろを定時としている職場が多いです(実働時間は8時間前後)。

朝は決まった時間にチーム皆で朝礼やミーティング、12時には皆でランチ休憩、夕方は定例会議というように、毎日規則正しいリズムの生活です。

大手メーカーは時間をズラして出社できる「フレックスタイム制度」を採用している会社も多く、自由な出勤時間・退社時間をとすることもできます。

時期によって業務は変わる

回路設計の仕事は、工程により内容が変わってきます。

たとえば開発の初期段階では、お客さまとの打ち合わせや提案資料を作成する日が多くなります。

開発後半の時期に入ると、試作機でのテストが多くなり、一日中テスト作業や動作確認に明け暮れる日もあります。

時期や工程の状況に合わせて臨機応変に仕事を組み立てる力も求められるでしょう。

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一般的な回路設計エンジニアの1日

08:30 出社
始業時間に遅れないよう、余裕をもって出社します。
09:00 メールチェック、準備
朝までに届いているメールをチェックし、開発プロジェクトの状況を確認します。

身の回りを整理し、一日のスケジュールなどを確認しながら、本日の業務の準備をします。

09:30 チームミーティング
所属する回路設計チーム内で、簡単なミーティングを行います。

チームメンバー同士で、自分の仕事の進行状況やかかえている課題などを報告し合い、情報を共有します。

10:00 設計作業
設計作業を開始します。

仕様書の内容をもとに電子回路の構造を検討し、設計図に書き起こしていきます。

12:00 ランチ休憩
お昼に1時間ほどランチ休憩をはさみます。

チームメンバーたちと一緒に社員食堂で食べる日もあれば、気分展開にひとり外食することもあります。

13:00 資料作成
後日、お客さまとの打ち合わせで使う提案資料を事前に作成しておきます。
15:00 午後の休憩
10分~20分程度、午後の小休憩をはさみ、疲れた頭をリフレッシュさせます。

休憩ルームに出向き、上司や他の部署の社員と談笑することもあります。

15:30 企画部門と打ち合せ
社内の企画部門と新製品に関する打ち合わせを行います。

企画部門の考える新製品コンセプトに対して、回路設計側からの技術的な意見・要望を出し、お互いの考えをすり合わせます。

16:30 設計作業
午前中の設計作業が途中であったため、続きを進めていきます。
17:30 プロジェクトミーティング
開発プロジェクト全体の定例ミーティングに参加します。

機械設計チームや制御ソフトウェアチームなどプロジェクト内の他のチームに対して、回路設計チームとしての意見を伝える場でもあります。

18:00 残業
設計作業が予定よりも遅れているため、残業でおくれを取り戻します。
19:30 退社
作業の切りがよいところで本日の業務は終了とし、帰宅の準備をはじめます。

日報を書き、かるく身の回りの掃除などをして、会社を出ます。

回路設計の勤務時間・休日

回路設計の勤務時間

一般的な勤務時間

回路設計の仕事では、毎朝9時ごろに出社し、夕方17時ごろまで働く就業スタイルが一般的です。

一日の勤務時間は、残業がなければ8時間前後が目安となります。

日勤が主体となり、夜勤や不規則なシフト勤務というのはほとんど発生しません。

中小メーカーや設計事務所では、毎朝始業前に職場の皆で朝礼をしたり、朝の掃除やラジオ体操をするなど、就業面で細かなルールの多い会社もあります。

フレックスタイムを採用する職場もある

「フレックスタイム」というのは、出社時間や退社時間を、決められた時間内で自由に設定できる制度です。

たとえば朝9時出社の会社でも、フレックスタイムを使うことで10時出社、11時出社にできます。

大手メーカーでの多くがフレックスタイムを採用しています。

一方、中小メーカーや設計事務所では、フレックスタイム制度を採用している会社は多くありません。

回路設計の休日

回路設計の仕事は、完全週休二日制で、土日祝日は休みとなるのが基本です。

年間休日数は125日程度となり、ゴールデンウイーク・お盆・年末年始には、7日~9日程度の長期連休が取れる職場が多めです。

その他、慶弔休暇、育児休暇、リフレッシュ休暇、プロジェクト完了後の休暇など、特別な休暇制度が用意されている会社もあります。

土日は、お客さま側の担当者や部品業者も休みなので、急用でもない限り予定通りに休めます。

回路設計の残業時間

会社にもよりますが、回路設計の残業時間は一カ月あたり20時間~40時間程度の職場が目立ちます。

大手転職サイト「DODA」の調べによれば、回路設計職の一カ月あたりの残業時間は、平均は29.3時間です。

一日あたりの残業時間でいえば1時間~2時間が目安となり、中には毎日残業なしで帰れている職場もあります。

ただし、納期に間に合わない場合には残業をしてでも遅れを取り戻さなければなりません。

動作テストで問題点が見つかれば、一から設計のやり直しが必要になることもあります。

納期が迫っていれば、終電まで残業をする日が続いたり、休日出勤したりして納期に間に合わせなければなりません。

回路設計は忙しい?激務?

繁忙期は会社によってさまざま

回路設計の繁忙期は会社や職場によって変わります。

たとえば、夏に新製品のリリースを予定しているメーカーであれば、秋口から春先ごろが繁忙期となるでしょう。

展示会などのイベント前には、出品するコンセプトモデル作りに追われることもあります。

時期によって忙しさに波があり、繁忙期は夜遅くまで働き、自宅には寝に帰るだけの生活が続くでしょう。

一方、新製品の設計が完了すると次の開発案件まで間が空くことが多く、急に閑散期となります。

閑散期には毎日のように定時に退社したり、有給休暇を一気に消化して長期休暇をとったりできます。

人手不足で激務になることもある

回路設計は、人手不足が深刻化しています。

バブル期などに大量採用されたベテランの設計者たちは定年退職していく傾向にあり、新たに回路設計を目指す若者は減っています。

慢性的な人手不足の会社では一人の設計者がたくさんの仕事を抱えていて、いくら残業をしても追いつかないほど激務の職場もあります。

とくに長年の経験が問われる「アナログ回路設計」の分野では人手不足が深刻化しているため、一人のエンジニアに仕事が集中しやすい状況にあります。

回路設計の休日の過ごし方

回路設計エンジニアの休日の過ごし方はさまざまです。

家族や友人と余暇を楽しむ人や、自分の趣味に没頭する人もいます。

若手社員の場合、仲のよい同期社員同士で旅行に出かける人もいます。

普段デスクワークが多いことから、休日はフットサルやスキューバダイビングなどのスポーツ・レジャーを楽しみ、運動不足を解消しようとする人も少なくありません。

加えて、回路設計は技術力が商売道具となる職業のため、休みの日も技術の勉強は欠かせません。

休日や帰宅後のプライベートな時間を使って、最新の技術論文を読んだり技術展に出かけたり、エンジニアとしての自己研鑽にはげむ人もいます。