回路設計に向いている人とは? 適性や必要な能力を紹介
回路設計に向いている性格・適性
電子回路に興味がある
電子回路に興味があり「電子回路をさわっていて楽しい」、「こういう電子回路を作ってみたい」といった情熱のある人が向いています。
回路設計の仕事では、毎日のように電子回路について考えを巡らす生活となるので、興味や関心、好き・嫌いの部分も仕事に影響してきます。
子どもの頃から回路や機械をいじるのが好きな人であれば楽しみながら働けるでしょう。
逆にあまり電子回路への興味がうすい人は、回路設計の仕事は、毎日が苦痛になるおそれがあります。
集団で取り組むことが嫌いではない
回路設計の仕事は、何人ものエンジニアが集まりチームを組み、集団で協力してモノづくりを進めていきます。
一人で設計をしているイメージを持つ人もいるかもしれませんが、打ち合せや調整業務なども多い仕事です。
周囲と連携し歩調を合わせながら仕事をします。
毎日、開発チームのメンバーと作業することになるため、集団の中での生活が苦にならず、周囲と円滑な関係を築ける人が向いているでしょう。
細かい作業が得意
回路設計図を作成する上では、ミリ単位の誤差も許されず、ていねいで確実な作業が求められます。
テスト用の試作機を製作することもあり、実際に自分の手で精密な電子回路をさわり、コンデンサーやダイオードなどの小さな部品を組むこともあります。
そのため、おおざっぱな性格の人には少々不向きかもしれません。
回路設計の仕事は、普段から細かい作業をていねいにできる人に適しています。
勉強が嫌いではない
回路設計エンジニアは多方面の専門知識を扱うため、配属後に現場で学ばなければならないことはたくさんあります。
また、電子回路のテクノロジーは早いスピードで進化しているため、既存の技術だけでなく最新の技術も追わなければなりません。
エンジニアとしての価値を高めるためには、帰宅後や休日などのプライベートな時間を使ってまで、難しい技術論文などを読み勉強にはげむこともあります。
新しい知識を吸収するのが苦にならない人、知的好奇心旺盛な人の方がこの仕事に向いています。
机に向かう仕事が苦にならない
回路設計はデスクワークの多い仕事です。
打ち合せなどで取引先に出向いたりすることもありますが、主体となるのはオフィス内でのデスクワークであり、朝から晩まで机に向かって設計作業をする日もあります。
じっと座って作業することが苦にならない人が向いていて、営業職のように毎日いろいろな場所をアクティブに飛び回りたいという人には苦痛となることもあります。
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回路設計に必要なスキル・能力
技術知識
回路設計を行うには、さまざまな知識が必要となります。
<回路設計に求められる知識の例>
・電子工学、電気工学、機械工学、制御工学など、工学系の知識
・数学、物理学の基礎
・CAD(Computer-Aided-Design)等の設計用ツールの操作知識
・加工、素材など生産に関する知識
・HDL(ハードウェア記述言語)を用いたプログラミングの知識(デジタル回路を設計する場合)
回路を設計するには、電気信号の動きを理解する必要があるため、電子工学や数学の知識が欠かせません。
また、いまの時代はコンピュータでの設計が当たり前なので、CADのような設計ツールの操作知識も必要です。
最初から深くまで精通している必要はないものの、基礎的な知識がないと入社後に苦労します。
一般的には、大学の電子工学科などに進学し、学校の講義や実習でこれらの知識の基礎を体系的に学んでいる人が多いです。
ヒューマンスキル
回路設計の仕事では、大勢の人間と協力して仕事を進めることになるため、技術知識だけでなく、周囲と円滑な関係を構築する能力であるヒューマンスキルが求められます。
<回路設計に必要なヒューマンスキルの例>
・コミュニケーション力
・論理的思考力
・問題解決力
・発想力
・マネジメント力
・リーダーシップ
「論理的思考力」や「問題解決力」がないと、電子回路についてチームメンバーと話し合うのもむずかしいでしょう。
ゆくゆくはチームをまとめる管理職の立場に昇進するケースが多いため、「マネジメント力」や「リーダーシップ」も必要になります。
英語力
電子回路関連の技術論文や技術資料は英語で書かれているものも多く、英語が読めないと新しいテクノロジーを追いにくくなります。
実際に、大手メーカーなどでは「日常レベルの英文読解力必須」、「TOEIC〇〇〇点以上」などを条件として募集している求人も目立ちます。
これからの時代の回路設計エンジニアは、海外に進出するのもキャリアとなりますが、海外企業へ転職するためにはより高いレベルの英語力が必要です。
回路設計に向いていないのはどんな人?
回路設計に向いていないのは、電子回路に興味のない人です。
10代の頃から電子回路分野を志してきた人、エンジニア気質の人が集まりやすい環境で、電子回路に関心がないと、上司や同僚と壁を感じるでしょう。
未経験で入社する人が辞める理由では、「電子回路に興味がもてない」、「肌に合わない」などが目立ちます。
電子回路分野に特化した職種であるため、「自分は本当に電子回路が設計したいのか」、「電子回路でないとだめなのか」を自問自答して就職を考えるのが賢明です。