情報システム(社内SE)の年収・給料はどれくらい? 初任給やボーナス、統計データも解説
情報システム(社内SE)の平均年収・給料の統計データ
ビジネスの現場においてIT環境の整備が必須の時代、業務効率化を推進するにあたり、社内ネットワークやPC関連機器の整備、社内システムの構築や導入などの業務は重要な位置付けになっています。
社内ITインフラ業務をになう情報システム(社内SE)は非常にニーズが高い職種といえます。
社内SEの平均年収・月収・ボーナス
賃金構造基本統計調査
厚生労働省の令和5年度賃金構造基本統計調査によると、情報システム(社内SE)の平均年収は、38.6歳で558万円ほどとなっています。
・平均年齢:38.6歳
・勤続年数:10.7年
・労働時間/月:168時間/月
・超過労働:12時間/月
・月額給与:385,400円
・年間賞与:951,000円
・平均年収:5,575,800円
出典:厚生労働省「令和5年度 賃金構造基本統計調査」
※平均年収は、きまって支給する現金給与額×12ヶ月+年間賞与その他特別給与額にて計算。
※本統計はサンプル数が少ないため、必ずしも実態を反映しているとは限りません。
求人サービス各社の統計データ
職業・出典 | 平均年収 | 年収詳細 |
社内SE (Indeed) |
5,301,714円 | 月給375,370円 |
社内SE (求人BOX) |
497万円 | 月給41万円、初任給21万円 |
社内SE (マイナビエージェント) |
516万円 | 20代 442万円、30代 556万円 |
社内SE (転職会議) |
478万円 | 最高年収:1,505万円 |
最低年収:180万円 |
情報システム(社内SE)の手取りの平均月収・年収・ボーナスは
社内SEの平均年収を558万円とし、単純に12カ月で割ると月収46万円となります。
厚生年金や健康保険など、おおむね20%となる9.2万円が月収から控除されたとすると、約37万円が手取り額です。
ボーナスは会社や業績によるため、実際はもう少し手取り額は減りますし、独身か既婚か、子どもがいるかいないかによっても変わります。
社内SEの初任給はどれくらい?
社内SEの初任給は22万円程度とされることが多いようです。
厚生労働省が公表している民間企業の学歴別初任給は修士了が23.3万円、学部卒が20.6万円となっており、大卒であればほぼ平均であるといえます。
社内SEの勤務先の規模別の年収(令和5年度)
社内SEの年収は、勤務先の規模が大きくなるとやや高くなる傾向があります。
10〜99人規模の事業所に勤める社内SEの平均年収は512万円、100〜999人規模は556万円、1,000人以上の規模では598万円、10人以上規模の事業所平均は558万円となっています。
上記グラフの基タイトルは「ソフトウェア作成者」でプログラマー、ゲームプログラマー、Webプログラマー、アプリケーションエンジニア、ソフトウェアエンジニア、AIエンジニアなど他職業を含むデータです。
※賃金構造基本統計調査より作成。本統計は調査の母数が少ないため、必ずしも実態を反映していない可能性があります。
社内SEの勤務先の年齢別の年収(令和5年度)
社内SEの年収を年齢別に見ると、年齢の上昇にしたがって、年収も上がっています。最も年収が高い世代は、55~59歳の732万円です。
全年代の平均年収は558万円となっています。
上記グラフの基タイトルは「ソフトウェア作成者」でプログラマー、ゲームプログラマー、Webプログラマー、アプリケーションエンジニア、ソフトウェアエンジニア、AIエンジニアなど他職業を含むデータです。
社内SEの福利厚生の特徴は?
社内SEに限らず、一般的に企業規模が大きければ福利厚生も充実している傾向にあります。
家賃補助や社員寮、慶弔休暇や育児・介護支援などが利用できます。
新卒や未経験で入社するのであれば教育体制が整っている企業も多いですし、中途採用の場合は、役割が明確で評価制度が確立されている企業も多いです。
なお、社内SEは比較的ワークライフバランスを取りやすいといわれています。
そのため休暇制度が充実している、成長のための支援、例えばセミナー受講時の補助をしてくれるなど、実務以外での福利厚生にも注目するとよいでしょう。
20代で正社員への就職・転職
社内SEの給料・年収の特徴
ほかの職種同様、社内SEも徐々に対応できる業務を広げ、知識とスキルを身につけることで責任ある仕事を行い、給料を上げていきます。
また、社内SEは社内の業務を理解することが重要なため、経理や営業などほかの部門に異動するケースもあるようです。
そこで得た経験と知識は社内システム構築に役立ちますし、業務効率化にも大きく貢献できるでしょう。
社内のさまざまな業務を経験したことで全体を客観的に見られるようになり、役員として経営に携わるケースもあります。
一方で、社内SEでよくある悩みに、社内評価がされにくい点があります。
頑張りや実績がまったく評価されないわけではありませんが、他部署のように数字で表すことが難しいのは確かです。
会社によって基準は変わりますが、自分の業務が給料にどう反映されるかは、モチベーションを保つために大事なポイントといえるので、入社時に明確にしておいた方がよいでしょう。
情報システム(社内SE)の勤務先別の給料・年収
社内SEの平均年収は約550万円ですが、当然、企業規模や業界によって上下します。
大企業の社内SEであれば当然年収も高めですし、役員ともなれば年収1,000万円を超える人も多くいるでしょう。
逆に創業したばかりのIT企業であれば収入は低めになり、年収数百万円というケースが多いと推測できます。
また業界によっても違いはあります。
一般的に金融、製薬、商社は年収が高めであり、社内SEとしての年収も高めになり、企業規模が大きければさらに高い年収も期待できます。
20代で正社員への就職・転職
情報システム(社内SE)が収入を上げるためには?
社内SEとして収入を上げるには、やれることを増やすのはもちろん、プロジェクトマネジメントを数多く経験し、社内への貢献度を高めるのが一般的な流れです。
経験と年数を積み、社内評価が上がれば管理職としてキャリアアップも可能で、おのずと収入もアップするでしょう。
また転職によって年収がアップするケースもあります。
社内SEとしてつちかった経験、特にコンサルティングスキルは他社でも求められるスキルです。
高度なスキルが求められる要件定義や設計といった上流工程を行えれば、業界は違えども役立つことが多く転職時にはアピールポイントになります。
ビジネスレベルの英語力を持っていれば外資系企業への転職も目指せるため、より年収アップが望めます。