キャビンアテンダントへの転職・未経験からなるには?
他業種からキャビンアテンダント(CA・客室乗務員)を目指したいと考える人もいるでしょう。
気になるのは、未経験でも採用されるのか、有利になる資格はあるのかといった点ではないでしょうか。
本記事では、キャビンアテンダントへの転職状況や必要な経験、志望動機の考え方などを紹介します。
キャビンアテンダントへの転職状況は?
キャビンアテンダントの平均勤続年数は、ANAが6.5年、JALは10年前後と決して長いとはいえません。
女性が多い職場ということもあり、妊娠・出産といったライフイベントなどを理由に離職・退職する人が多いようです。
その穴を埋めるために中途採用や既卒採用も広く行われ、実際に中途採用でキャビンアテンダントになる人もいます。
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キャビンアテンダントへの転職の志望動機で多いものは?
キャビンアテンダントへの転職の理由として多いものはキャビンアテンダントへのあこがれを捨てきれない、航空業界で働きたいという強い思いです。
また、仕事に対するやりがいや英語力を生かせることからこの道を選ぶ人もいるようです。
キャビンアテンダントの求人は倍率が高く、1度は採用試験に落ちたものの、夢をあきらめきれずに中途採用を受け続けるという人もいます。
社会人になってからもエアラインスクールに通ったり、接客スキルを身につけたりしながら、転職への機会をうかがっている人が多いのです。
既卒採用だとしても狭き門となることが多く、新卒以上に知識とスキルが求められます。
未経験・社会人からキャビンアテンダントになるには
日系の航空会社の場合
日系の航空会社では、しばしばキャビンアテンダントの既卒試験が行われており、社会人経験のある人を一定数受け入れています。
職歴は問われませんが、既卒試験は人材不足の場合に行うのが一般的であるため、採用者数は新卒枠に比べると多くありません。
近年は正社員採用も増えつつありますが、まずは契約社員として3年間働き、本人の希望や能力、適性を踏まえて正社員に切り替わる場合が多いようです。
採用されるポイントは、新卒の場合とほぼ変わりなく、TOEIC600点以上、身長制限などが科せられることもあるのでしっかりと調べておきましょう。
外資系エアラインの場合
外資系のエアラインは、日本のように新卒と既卒で採用試験が分けられていないのが普通です。
アジア系以外では年齢制限が緩い分、日系の航空会社よりも語学スキルを求められることが多く、また、身長制限などの応募資格も日系工区会社とは異なるため注意が必要です。
ヨーロッパ系航空会社の場合は、英語以外にその国の言語にも堪能であるとより有利になるでしょう。
雇用形態は契約社員・正社員とまちまちです。
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未経験からキャビンアテンダントを目指す場合のポイント
募集時期
新卒採用のように、どの会社も同じ時期に採用活動を行うわけではありません。
また、募集から締め切りまでが非常に短いケースもあるため、こまめに公式サイトやエアライン系の雑誌などで求人情報をチェックしておきましょう。
学歴
- 専門学校
- 高等専門学校
- 短期大学4年制大学
- 大学院(修士課程)
の卒業・修了
なかには高卒者でも受験できる航空会社もあります。高卒からキャビンアテンダントを目指す場合は、こうした企業を積極的に受験しましょう。
身長制限・視力など
日系航空会社の場合、応募資格に身長は明記されていませんが、外資系航空会社では160cm前後以上を条件としているケースが一般的です。
その他、コンタクトレンズの矯正視力が両眼とも1.0以上であることや、航空機乗務に必要な体力があり、呼吸器・循環器等の身体に問題がないことなどがよく挙げられています。
キャビンアテンダントへの転職に必要な資格・有利な資格
キャビンアテンダントは国家資格が必要なわけではなく、学歴やいくつかの応募資格を満たしていれば、誰でも受験することが可能です。
ただし、多くの航空会社の採用条件にTOEICのスコアが挙げられています。
TOEICは日系で600点以上、外資系資エアラインではさらに高い英語力が要求されるのが一般的です。
英語圏以外の場合はその国の言語に堪能であることが必須なので、転職を考える人はあらかじめ勉強し対策しておく必要があるでしょう。
また、秘書検定やビジネスマナー検定など、接客に役立つ資格をもっていたり、救急救命講習会などを受講していたりすると有利になる場合があります。
キャビンアテンダントへの転職に役立つ職務経験は?
キャビンアテンダントへの転職で、何よりも役立つのが接客スキルです。
もし接客に関わる仕事をしていたのであれば、お客さまに感謝されたこと、臨機応変な対応でトラブルを対処したこと、クレーム処理をしたことなど具体的なエピソードを話しましょう。
接客経験がない場合は、問題解決能力やマネジメント能力など、キャビンアテンダントの仕事をする上でも生かすことができるスキルや、英語をはじめとした語学力をアピールするとよいでしょう。
エアラインスクール・専門学校に通うべき?
キャビンアテンダントの採用試験は既卒でも高倍率となるため、面接の練習や英語のレッスンを受けておかなければ、合格は非常に難しいといえます。
業界の情報を収集する際にも、エアラインスクールや専門学校に通うことはプラスになります。
働きながらキャビンアテンダントを目指したい人に向けて、夜間や休日を利用して通えるエアラインスクールや専門学校もあります。
時間や金銭面で余裕があれば、積極的に活用しましょう。
キャビンアテンダントへの転職面接で気をつけるべきことは?
異業種から目指す場合、採用担当者も「なぜあえて航空業界を?」と思うことは間違いありません。
キャビンアテンダントは中途採用でも倍率が高くなることが多いため、明確な志望動機を用意しておく必要があるといえます。
そのほか、これまでどのような仕事を経験してきて、それをキャビンアテンダントとしてどう生かしたいのかをしっかりと自己分析し、PRできることが重要といえます。
キャビンアテンダントの志望動機・自己PR・面接で気をつけるべきことは?
キャビンアテンダントに転職可能な年齢は何歳くらいまで?
キャビンアテンダントというと若い女性のイメージがありますが年齢制限は特に設けていない会社が増えています。
20代後半や30代でも採用されることはあるようですが、キャリア形成の面から20代後半が一定のラインとなるようです。
またキャビンアテンダントは体力勝負の仕事ゆえ、若いに超したことはないという声も聞かれます。
ただし、グランドスタッフなど航空会社での勤務経験がある場合は、一定の年齢を重ねても採用されやすい傾向にあるようです。
未経験からキャビンアテンダントの転職での志望動機
志望動機の考え方
未経験からキャビンアテンダントを目指すのは決して簡単ではありません。
多くの人はエアラインスクールや専門学校に通ってあらゆる対策をしているため、しっかりと準備しなければ面接を突破するのは難しいでしょう。
なかでも志望動機はとても重要なポイントです。
未経験の場合は、キャビンアテンダントとしてどのように成長したいか、どのような勉強をしたいかなどを具体的に話せるようにしておくことが大切です。
そのためには企業研究や、競合他社との比較などの業界研究が必須です。
また、前職での経験をどのように生かしていきたいかも問われるため、相手を納得させられるような自己PRをしっかりと考えておくことが必要です。
志望動機の例文
残念ながら新卒採用では夢がかなわず、現在は空港内にある売店でアルバイトとして働いています。
空港内で働くうちに、さまざまな国や年齢の人に対し接客することの難しさと面白さに魅力を感じ、もう1度キャビンアテンダントを目指したいと思うようになりました。
独学で英語を勉強し、日常会話ではスムーズに行うことができます。
アルバイトでの接客経験を活かして、お客さまのお気持ちに寄り添えるキャビンアテンダントになりたいです。」
キャビンアテンダントへの転職のまとめ
キャビンアテンダントの中途・既卒の求人件数はさほど多くありません。まったくの未経験の場合は、一見遠回りにも見えますが、専門学校や民間のスクールに通って対策を練ることが早道といえるでしょう。
必須資格はありませんが、受ける企業に応じて語学力を磨いておく必要があります。また、接客の経験や問題解決能力、マネジメント能力もアピール材料になります。