消防士の殉職

消防士の殉職者数は?

火災や災害の現場へ出動する消防士は、どうしても身を危険にさらす機会が多くなります。

総務省消防庁が毎年公表している消防白書によると、消防職員の公務災害による死者数は平成26年度で9名と発表されています(出所:消防白書:公務災害による死傷者数)。

全国の消防署職員の数はおよそ16万人であるため、殉職率は0.006%を下回っている計算になります。

また、公務により負傷した消防職員の数は2,384人となっています。

この数字が多いか少ないかを一概に述べることはできませんが、日本の消防署の技術水準の高さ、安全管理を徹底する姿勢は疑う余地がないといえるでしょう。

ただし、平成23年に起こった東日本大震災の際には、住民の避難誘導や水門閉鎖等の業務に従事した消防士の多くが津波の被害に遭い、27名が死者・行方不明者と公表されています(出所:消防庁の「東日本大震災記録集」の公表 )。

このような大災害が発生した場合にも、人々を守るために直ちに災害現場へ向かわなくてはならないことは消防士の宿命です。この仕事に就く以上、そうした覚悟は常に持っておく必要があるといえるでしょう。

消防士が殉職した際の金銭的な補償は?

仮に消防士が殉職してしまった場合、その遺族には「死亡退職金」と「賞恤金(しょうじゅつきん)」という補償金が支給されます。

賞恤金とは、公務員が生命の危険を伴って職務に当たり、殉職または重大な傷害を負うなどした場合に各自治体から支給される弔慰金を指します。

この金額は殉職者の功績によって上下し、自治体によってもさまざまですが、およそ500万円〜3000万円といわれています。

また、死亡退職金についても自治体によってその額はまったく異なりますが、一般的に退職金は役職の階級が上がるにつれて額も大きくなります。

消防士が殉職した場合には、少しでも手厚い補償となるよう「二階級特進」が慣例となっていることから、定年退職金よりも大きな金額になることも出てきます。