県議会議員の現状と将来性

半数が「丸のみ議会」

県議会を含む地方議会を対象にした2011年の調査によると、この4年間で首長提出の議案についての修正や否決を全く行っていない「丸のみ議会」が全体の50%、さらに議員提案の政策条例ゼロの「提案ゼロ議会」が91%でした。

本来、議会の役割には、首長をはじめとする執行機関の調査・監視と条例(法律にあたるもの)の制定・改正があります。

調査結果を見る限り、県議会の多くは、ほかの地方議会と同じく十分役割を果たしているとはいえないようです。

増える「無投票当選」

丸のみ・提案ゼロ議会は、やりがいのある職場からは程遠いもの。

また、「県議はいい暮らしをしている」イメージがありますが、豊かな税収が見込めない自治体の県議は、必ずしもそうではないといいます。

やりがいも、豊かな生活も約束されていない。県議という仕事の魅力は薄れ、県議選の候補者が減っています。

2015年の41道府県議選では、全選挙区の33.4%にあたる321選挙区で定員を超える出馬がなく、無投票当選となりました。これは1955年以降の最高記録です。

県議はどこへいく

多くの課題を抱えている県議会。今、そのあり方を見直そうとする声が高まっています。

よく聞かれるのは、議員定数を減らして、県議一人当たりの報酬(給与)や県議のサポートスタッフを増やす案。

県議職の魅力を高めて優秀な人材を集め、少数精鋭の県議会を目指そうというわけです。

一方、県議会のみならず、地方政治、ひいては日本全体のあり方を根本的に変革する「道州制」もあらためて注目されています。

現状では、一口に道州制といっても、その具体的な内容についてはさまざまな考えがあります。

いずれにせよ、仮に道州制の導入により、現行の都道府県を廃止して、複数の都道府県を統合した道または州に再編した場合、国の権限を大幅に道州に移譲して、道州議会と道州議員を置くことになるようです。

多くの人が、権限が大きくやりがいのある道州議員を目指す日がやって来るかもしれません。

今後、県議会がどのように改革されるにせよ、基本的に県議に求められるのは「地域の問題解決力」。議会の形が変わっても、この力を磨いた人が県議として活躍する点は変わらないと思われます。