特別支援学校教諭の臨時教員になるには? ボランティアでも働ける?
特別支援学校教諭の臨時教員とは?
正規教員の代わりに期間を決めて採用される
公立学校の教諭には、正規で採用される教員のほかに、「臨時教員」や「特別非常勤講師」といった働き方があります。
臨時教員とは、正規の教員が何らかの理由(産休・病休など)で休職・辞職する場合などに採用される形態で、正確には「臨時的任用教員」といいます。
通称「常勤講師」と呼ばれることもあります。
なお、臨時教員が働ける期間についてですが、休職者がいた場合にはその期間(休職の期間)を任期の限度として採用するケースが多くなっています。
勤務時間は正規の教員と同等のものとなっており、休日、諸手当なども正規教員に準じます。
週の勤務時間が短く定められている非常勤講師とは、その点などで異なります。
特別支援学校の臨時教員の位置づけ・役割
特別支援学校の臨時教員は、学級担任や授業担当として児童・生徒の指導や支援を行うとともに、各種校務にも携わります。
さまざまな障害や病気を持つ児童・生徒が通う特別支援学校では、普通学級以上に児童・生徒の発達・発育の差が大きいとされています。
そのため、どの教員も一人ひとりの子と深く向き合っていかなくてはなりません。
臨時教員であっても、仕事内容や役割は正規教員とほとんど変わらず、また児童・生徒や保護者の方から見て「臨時教員である」ということは分かりません。
臨時教員にも正規の教員と同じだけの仕事と責任があるので、欠員補充というだけでなく、次回の教員採用試験に向けての対策をしながら実地の中で学ぶという意味合いもあります。
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臨時教員になる方法は?
特別支援学校は小学部・中学部も含め、すべて都道府県教育委員会の管轄となっています。
ですから、臨時採用の情報は各都道府県のホームページを中心に得ることができます。
募集のタイミングは各都道府県教育委員会によって異なり、必要性がわかった時点で募集を行うところから、事前登録制でその中から任用されるというところまでさまざまです。
いつでも募集しているわけではないため、臨時教員として働けるかどうかは、タイミングもおおいに関係してきます。
ボランティアとして特別支援学校で働く方法も
児童・生徒一人ひとりと密に関わる特別支援学校では、教諭、栄養士、看護師など、非常に多くの職員が働いています。
1つの学校で職員数が200を超えることもあります。
それにもかかわらず、職員数が不足しているのが現状です。
このことから、特別支援学校でボランティアを募集していることがあります。
各都道府県の教育委員会、特別支援学校、大学(特別支援学校が付属している場合)などのホームページに詳細な情報が載っていますが、募集は不定期であることが多いようです。
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特別支援学校でのボランティアの内容は?
特別支援学校で行われるボランティアの内容は、子どもに付き添って教室移動をする、教室外・学校外に出たり危険な行為をしたりということがないように見ておく、などです。
ですから、基本的には教員免許状などの資格は要求されないようです。
この内容は簡単で、一見、専門性を要求しないように思われます。
しかし、特別支援学校には、言語だけで指示に従うことが難しい子どもも多くおり、子どもを走って追いかける、パニックを起こしている子どもを抑えるなど、体力が必要になることも多いです。
通常学級にいる子どもたちのように、たまに声をかける程度でよいわけではありません。
ですから、募集要件にはほぼ必ず「心身ともに健康であること」と入っています。
もし軽い気持ちで特別支援学校のボランティアを始めると、思った以上に大変で、とても続けられないと思う人もいるようです。
障害を持つ子を支えていくのは簡単なことではなく、強い覚悟や責任感が求められます。
子どもたちの幸せのためにも、「ボランティアをしたい」という単純な気持ちだけでなく、障害に対する正確な知識と子どもたちへの正しい理解が大切だといえます。