国家公務員の共済組合とは

国家公務員が加入する保険者団体

国家公務員の共済組合とは、国家公務員が加入する保険者団体のことをいいます。

共済組合では年金や医療、福祉などに関わる業務を行い、組合員となる国家公務員やその家族に対して必要なサービスを提供し、その生活の安定に寄与しています。

なお、国家公務員の共済組合は、各省庁(衆議院・参議院・総務省・外務省・裁判所)等ごとに20団体が存在し、それらの連合組織として「国家公務員共済組合連合会(KKR)」という機関があります。

共済組合の組合員になる国家公務員は、標準報酬の月額などに基づく掛金(保険料)を支払うことで、さまざまな制度の適用を受けることができます。

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共済組合の事業内容

短期給付事業

組合員とその家族の病気・けが・出産・死亡又は災害などに対して、必要な給付を行い組合員の生活の安定を図ります。

こちらは、民間の「健康保険」に相当するものとなります。

長期給付事業

組合員の退職・障害又は死亡に対して年金などの給付を行い、老後の生活基盤を支えます。

福祉事業

病気の予防と診療、保養施設の運営、資金の貸付、貯金の受入れなど、組合員とその家族の福祉の向上を図ります。

共済組合加入のメリット

このように、共済組合では、組合員やその家族が日常生活を送るうえで必要となるさまざまなサポートを行っています。

たとえば、組合員や被扶養者が病気やケガをした際には、保険医療を扱っている病院などに共済組合員証を提示すれば必要な診療を受けることができたり、一定以上の医療費がかかった場合には共済組合から還付金のようなものが支給されたりします。

そのほか、臨時に資金が必要となった場合の貸付や、特定の組合員に対して住宅の建設や購入などのための資金の融資、人間ドッグ受診の助成、スポーツクラブ施設利用にかかる費用の一部助成などが行われます。

共済組合では、組合員およびその家族が安心して健康でイキイキとした生活を送ることを目的とした、多様な事業を展開しています。

また、共済組合員は公的年金制度によって、全国民に共通の「国民年金(基礎年金)」に加え、厚生年金にも加入することができます。

加入条件は?

国家公務員といっても働き方は人それぞれ異なり、そのなかで共済組合に加入できるのは、「正規の職員(常時勤務に服することを要する公務員)」とされています。

常勤の国家公務員は、各省庁の共済組合に加入して働くことになります。

臨時的任用職員の場合、常勤職員の勤務すべき時間以上勤務した日が1ヵ月のうち18日以上ある日が引き続いて1年を超えると、次の月の初日から組合員となります。

また、再任用職員の場合には、フルタイムの勤務の場合に限り加入することができます。

被扶養者の資格を得られるのは、主として組合員の収入により生計を維持している人で、次の範囲にあてはまる人となっています。

(1)組合員の配偶者(内縁も含む)、子、父母、孫、祖父母及び兄姉弟妹
(2)組合員と同一の世帯に属する三親等内の親族で、(1)に掲げる者以外の者
(3)組合員の配偶者で、届出をしていないが事実上婚姻関係と同様の事情にある者の父母及び子並びに当該配偶者の死亡後におけるその父母及び子で組合員と同一世帯に属する者