IT企業社員になるには? 学歴フィルターはある? 有利な大学・学部とは?
また、入社する際には、学歴が重視されない場合も多いです。
ここでは、IT企業社員になるまでのルートを解説します。
IT企業に入社する
IT企業社員として働くには、各社が実施する社員採用試験を受ける必要があります。
IT企業の数はとても多く、その規模も大手から中小ベンチャー企業までさまざまです。
一定以上の規模の企業では、定期的な新卒採用を行うところもありますが、小さな会社では教育にそこまでリソースを割けないことから、即戦力になれる中途採用中心で行っているところが多いようです。
また、IT企業に入りたいといっても、Web制作、スマートフォンアプリ開発、あるいはWebコンサルティングなど、事業内容は会社によってだいぶ異なります。
今、日本全国にIT企業といわれる会社は数えきれないほど存在し、新しく生まれ続けているため、就職先を選ぶ前に、どのような仕事がしたいのかをしっかりと考えておくことが大切だといえるでしょう。
20代で正社員への就職・転職
学歴が重視されない場合も多い
IT業界は、比較的新しい産業であるため、歴史の浅い会社が多いことが特徴です。
とくにIT業界には創業間もない「ベンチャー」といわれる小さな企業もたくさんあり、そこでは経営者自身も決して高い学歴を持っていないという場合も珍しくありません。
学歴で人を判断することはせず、仕事に対する意欲、個人のビジョン、企業理念に対する共感といった点が強く重視される傾向にあります。
本気であることを示すことができれば、まったくの未経験からでもIT企業で働くことは十分に可能です。
ただしIT企業といってもさまざまで、なかには学歴の高い人を欲している企業もあります。
有利になる学部・学科はある?
IT企業で働くうえで、学部・学科が限定されることは普通ありません。
ありとあらゆる勉強をしてきた人がIT企業に就職し、活躍しています。
なお、しばしば勘違いされることですが、「ITエンジニア」は決して理系出身でなくてはできない仕事ではありません。
未経験者を受け入れているIT企業も多く、そうした会社ではエンジニアの約半数が文系出身ということも珍しくありません。
もちろん、情報系の学部・学科を出て、そのままハイレベルなエンジニアを目指す人もいますが、大学の学部・学科はさほど重視されていない
と考えておいてよいでしょう。
ITの世界は非常に速いスピードで変化していくため、それ以上に、仕事に就いてからどれだけ勉強できるか、新しい技術を学ぼうとするかが重要です。
20代で正社員への就職・転職
IT企業社員に必要な資格、スキル
IT企業社員に資格やスキルは必要?
IT企業というと、専門知識や技術が必要な仕事というイメージがあるかもしれません。
しかし、実際には未経験からスタートしている人も多く、とくにエンジニア以外の仕事で高度なスキルが求められないこともあります。
SEやプログラマーなどのエンジニアであっても、知識がないところから入社し、しっかり勉強すればOKという企業は多くあります。
ただし、技術力がモノをいう世界であることは確かで、入社後は各種資格の取得も目指しながら日々スキルアップしていく必要があります。
IT企業の仕事に関連する資格(国家資格)
以下の資格は、取得必須というわけではないものの、業務に関連する基礎知識を身につけるうえでも役に立つでしょう。
IT系の資格は数が多く、職種や業務内容によって適した資格が異なるため、よく調べて受験することをオススメします。
基本情報技術者
「ITパスポート」の上位資格であり、ITエンジニアとしてキャリアをスタートするには、まずこの資格から取得するケースが多いようです。
応用情報技術者
「基本情報技術者」の上位資格であり、技術から管理、経営まで、幅広い知識と応用力を身につけていることを示します。
プロジェクトマネージャ
プロジェクト全体の意思決定を実行し、品質・コスト・納期に全責任をもち、プロジェクトを成功に導いていくプロジェクトメンバーを成長させるマネージャーを目指す人に適した試験です。
データベーススペシャリスト
企業活動を支える膨大なデータ群を管理し、パフォーマンスの高いデータベースシステムを構築して、顧客のビジネスに活用できるデータ分析基盤を提供するデータベース管理者やインフラ系エンジニアを目指す人に向けた試験です。
情報セキュリティスペシャリスト
情報システムや組織に対する脅威や脆弱性を評価し、技術面・管理面での有効な対策を遂行できるセキュリティエンジニアや情報システム管理者を目指す人に向けた試験です。
IT企業の仕事に関連する資格(国家資格以外)
Microsoft Office Specialist(MOS)
マイクロソフトの各種オフィスソフトのスキルを証明するための資格です。
LPIC
Linuxの技術力を中立公正に判定するIT資格です。製品メーカーや配布元企業に全く依存せず、
常に中立公正な立場で、Linux技術力を評価しています。
Oracle認定Java資格
プログラミング言語「JAVA」の技術者認定資格です。
女性のIT企業社員の働き方
IT企業に女性は少ない?
ITが私たちの生活に身近なものとなり、IT業界で働くこと、とくに実際に製品やサービスを作るエンジニアに興味を持つ女性が増えているようです。
しかし、長く働き続けることを考えれば、「女性にとって働きやすい環境かどうか?」ということは多くの女性が気になる点でしょう。
全体として見ると、IT業界で働くエンジニアのうち、女性の比率は約2割といわれています。
しかし、ひとくちに「IT企業」といっても企業の業務システムを作る会社もあれば、ネットワーク環境を構築する会社もあり、各社で事業や仕事内容、社風は大きく異なります。
女性比率も会社ごとにだいぶ違いが出ており、なかでも歴史が新しい「Web系」と呼ばれる会社、いわゆるWebサービスやゲームなどを扱う会社では、近年、女性の比率が高まっているといわれます。
「SIer」からWeb系企業にキャリアチェンジする女性も増えているとされ、こうした女性社員が増えている企業では、女性のキャリアを支援する制度や、育児や介護など家庭と仕事を両立させるための制度を急速に整備し始めているようです。
フリーランスとして働く道もある
IT業界では、フリーランスとして仕事を請け負う人も比較的多くいます。
とくにエンジニアは技術力があれば仕事はいくらでも舞い込んできますし、人手を欲している企業はたくさんあるため、ある程度の経験とスキルがあれば、在宅で仕事をこなしていくことは十分に可能です。
会社勤めは難しくても、子育てをしながらフリーランスで仕事量を調整し、活躍している女性はたくさんいます。
女性は今後も増えていくことが予想される
IT業界というと、一般的に「残業が多い」などのイメージから、女性には働きにくいと考える人もいるかもしれません。
しかし、IT企業は若い人が多く活躍していることから、他業界の企業に比べて柔軟な勤務形態がと入りれられていたり、福利厚生を非常に充実させていたりする企業も多くあります。
会社選びをしっかりとすれば、とても働きやすい環境で仕事をしていくことができるでしょう。
IT企業社員の志望動機・面接
志望動機
IT企業への就職を目指すとき、エンジニア職志望の人と、営業などエンジニア以外の職種志望の人では、志望動機が若干異なってくるといえるでしょう。
エンジニアを目指す人であれば、大学でプログラミングを勉強していたり、あるいは独学でプログラムを組んでいたりするうちにその面白さに目覚め、「仕事として何かを作り出すことがしたい!」「社会で役に立つシステムを作りたい!」という思いが志望動機につながるケースが多いようです。
一方、営業などエンジニア以外の職種志望の人であれば、「お客さまの困りごとをITの力で解決したい」「素晴らしいWebサービスを世の中に広めたい」といった内容が志望動機になることが多くなっています。
エンジニアでない場合、自分が直接手を動かしてプログラミングをすることはありませんが、お客さまのニーズを拾い上げたり、自社製品・サービスを広めていったりするために力を発揮します。
IT業界のどのような点に魅力を感じ、それによって社会にどう貢献したいのか、という点に重きを置いて志望動機を考えていくとよいでしょう。
面接のポイント
IT企業の面接では、現在持っているITの知識・スキルについて問われることがあります。
その場合、もし専門的に勉強したことがないのであれば正直に伝えましょう。
IT企業の多くは、真っ白な状態からでも意欲的であれば、入社後の勉強でいくらでも伸びると考えているケースも多々あります。
もちろん、なかには即戦力となれる人が求められる場合もありますが、ITの世界は変化が速いため、現時点の能力だけに固執している人は受け入れられにくいでしょう。
現時点の自分の能力を素直に伝え、さらに真剣にスキルを磨いていく意欲をアピールすることが大切です。
そのほか、IT企業では好奇心や主体性が求められやすいため、面接でこうした点を伝えられると印象はよくなるでしょう。
IT企業社員になるには?のまとめ
IT企業は数多くあり、大手から中小ベンチャー企業まで規模もさまざまです。
即戦力になれる中途採用中心が多いですが、学歴や学部にとらわれない採用をしているところも多いため、やる気を示すことができれば、全くの未経験からでも活躍は可能です。