医療機器メーカーで働くときに有利な資格やスキルはある?
ただし、関連する資格を取得していることで、就職が有利になることもあります。
この記事では医療機器メーカーへの就職を検討している方にむけて、必須の資格や求められるスキルについて解説します。
医療機器メーカーにおすすめの資格は?医療機器メーカーの資格の種類は?
医療機器メーカーの社員のなかには、臨床工学技士という国家資格を持っている人がいます。
この資格は必ずしも持っていなくてもいいものですが、医療機関で新しい機器や材料が導入される際には、臨床工学技士がとても重宝されることがあります。
この資格は、医療機器メーカーだけでなく医療現場でも需要が高い資格なのです。
特に大きな機器を扱うメーカーでは、臨床工学技士は信頼できる専門家と見なされ、就職する際にも有利になることがあります。
さらに、MDIC(医療機器情報コミュニケータ)やCDR(心臓デバイス代表者)などの資格を持っている人もいます。
また、営業職になる場合は、医療機関を訪問する必要があるため、普通自動車免許がほぼ必須です。
ただし、免許を持っているだけでなく、実際に車を運転できる能力も必要です。
臨床工学技士
「臨床工学技士」という国家資格は、医療機器のスペシャリストとして、医療機器の安全性や有効性を確保する重要な役割を果たします。
具体的には、人工呼吸器や心臓の補助装置、血液をきれいにする装置など、病院や医療機関で使われるさまざまな機器や装置を操作し、管理する仕事を担当します。
この資格を得るには、医療と工学に関する専門知識を持っていることが必要です。
臨床工学技士養成校(大学、短期大学、専門学校)で厚生労働大臣が指定する科目を学び、国家試験に合格する必要があります。
国家試験の合格率は80%を超えていますが、数年にわたる科目履修だけでなく、試験対策もしっかりと行う必要があります。
MDIC(医療機器情報コミュニケータ)
MDICは「医療機器情報コミュニケータ」の略称であり、医療機器に関する情報を伝えることができる専門家の民間資格です。
医療機器とは、病院や診療所で使われるさまざまな機械や装置のことで、例えば、人工呼吸器や心臓のペースメーカーなどがあります。
MDICの資格を持つ人たちは、医療機器について正しい情報を提供し、医療従事者や患者さんが適切に使えるようにサポートします。
彼らは、医療機器の安全性や効果についても情報を提供します。
また、適切な技術的情報の収集や提供を通じて円滑なコミュニケーションを図り、医療の質の向上に貢献します。
MDICの資格取得には、eラーニングで「医療概論」「臨床医学」「臨床工学」「医療情報」の4つの科目を履修し、その後に検定試験を受ける必要があります。
CDR
CDR(Cardiac Device Representative)とは、心臓に関わる医療機器の専門家の資格です。
心臓に関わる医療機器とは、心臓のペースメーカーや心臓のリズムを調整する装置、心臓の異常を検知して治療する装置などです。
CDRの資格を持つ人たちは、これらの医療機器について専門的な知識を持ち、医療従事者や患者に正しい情報を提供します。
そして、医療機器の適切な使用や安全性について教育し、患者の治療やケアを支援します。
この資格は、日本不整脈心電学会によって認定されています。
CDRの認定を受けるには、所定の講習を受講した後、米国不整脈学会関連団体が実施しているIBHRE検定試験に合格する必要があります。
さらに、試験合格後には特定の講習会に参加することも必要です。
この試験は年に2回、1月と7月に行われますが、合格率は約40~50%程度です。
普通自動車免許
医療機器の営業を行う場合、多くは営業先である医療機関を自動車で訪問することが一般的です。
そのため、普通自動車第一種運転免許を取得しておくことが重要です。
実際、普通自動車免許を取得することが、必須条件とされている企業もあります。
ただし、医療機器の営業は大型の医療機器を運ぶ職種ではないため、準中型以上の自動車運転免許は必要ありません。
普通自動車第一種運転免許は、営業職だけでなく、日常生活でも使える汎用性の高い資格です。
そのため、できるだけ早めに取得しておくことをおすすめします。
20代で正社員への就職・転職
医療機器メーカーに必要なスキルは?
医療機器や医学の基礎知識
医療機器・医学に関する基礎知識は、医療スタッフや医師などに自社製品の利点を説明するために必要です。
信頼を築くためには、日々学び続けることが不可欠です。
まず、自社製品がどの分野で有用であるかや、競合他社の製品と比較してどのような利点があるかを学び、適切にアピールすることが大切です。
また、わからないことは放置せず、常に知識を更新していくことが求められます。
コミュニケーション能力
他者と円滑にコミュニケーションを取り、相手と良好な人間関係を築くことも大切です。
医療機関やディーラーに製品を紹介するだけでなく、相手のニーズを理解するためにもコミュニケーション能力が欠かせません。
円滑なコミュニケーションをとることができれば、相手から「現在使っている機器の性能が低い」「消耗品が使いにくい」といった情報を引き出し、販売に結びつけることができます。
さらに医療機器営業では、契約が成立した後もアフターサポートで顧客との関係を維持することが重要です。
信頼関係を築くためにも、コミュニケーション能力を向上させる努力が必要です。
医療機器メーカーの資格のまとめ
医療機器メーカーへの就職を目指す人は、臨床工学技士の資格を取得しているケースが多いです。
ほかにも、MDICやCDRといった医療関係の資格を持っていることで就職に有利になります。
医療機器や医学に関する知識の習得と同時に、コミュニケーションやビジネススキルの向上も重要です。
自己啓発やスキルアップに努めることで、成功への道を切り拓くことができるでしょう。