印刷会社の現状と将来性

印刷会社の現状

印刷業界は、古くから「凸版印刷」と「大日本印刷」という最大手の2社がシェアの3分の2以上を占めているといわれます。

私たちの身に周りにはあらゆる印刷物があふれており、それを支える産業として印刷業界は長く栄えてきましたが、昨今はITの進歩などの理由によって業界そのものがどんどん縮小傾向にあります。

すでに中小の印刷会社は倒産に追い込まれているところも多く、とくにその地域に深く根付いている地方の印刷会社は、経営状態が相当厳しくなっているケースがしばしば見受けられます。

今後もこうした流れは続くものと予測されており、この先、印刷会社がかつてのようなビジネスモデルだけで大きな盛り上がりを見せるということは、残念ながら難しいと考えられます。

印刷会社の需要

市場が縮小するというとマイナスイメージを持つ人も多いですが、印刷物が私たちの生活からなくなることはありません。

印刷会社が淘汰されていくなかで、受注を受けることができれば売り上げをアップさせていくことは可能です。

近年では、インターネットを利用し手軽に発注できるネット印刷が人気を集めており、小ロット、小口の印刷を引き受けることで需要を高めています。

印刷会社の将来性

専門性を高める

印刷会社の将来性として、専門性を強みにした特殊な印刷技術を売りにするという方法が挙げられます。

とくに近年では、高度な色彩を再現したり、特殊なものにも印刷したりする「自社にしかできない」技術を強みにしているところが増えつつあります。

こうした専門性を発揮することで、ほかの印刷会社と差別化をはかるのです。

また、「どこよりも安く短期間で印刷物を納品する」といった企業も増えてきています。

これまで印刷物というと、企業などが大量に発注するイメージがありましたが、技術の発達により個人でも手軽に、しかも安価で印刷物を発注できるようになりました。

印刷会社としても、これまで発注の少なかった個人からの小ロット印刷を請け負うことで、新たな仕事を増やすことができます。

付加価値のある印刷技術

もうひとつ、紙の印刷に付加価値を加え、新たなニーズを掘り起こそうとする動きも見られます。

近年では、紙媒体で情報を伝えることに限界を感じ「印刷物+インターネット」という情報伝達が主流になってきています。

QRコードを印刷したり、デジタルカタログを発行したりするなど、各社で印刷物にさまざまな付加価値をつけようと切磋琢磨しています。

また、自社で印刷からポスティングまですべての工程を担うなど、独自性のあるアイデアで人気を得ている印刷会社もあります。

印刷会社社員の今後の活躍の場

印刷業界全体が厳しい状態に追い込まれているなか、とくに大手企業では、従来の印刷だけにとどまらない新しいビジネスに手を伸ばすことで、さらなる成長を目指しています。

デジタル化が進む時代において、半導体や液晶カラーフィルタ、太陽光電池部材といったものを扱う流れが年々加速しているのです。

さらに、電子書籍やオンデマンド出版といった、ITと出版をうまく融合させた取り組みによって、新しいビジネスの可能性を模索する動きが大きくなっています。

小規模な印刷会社においても、決まり切った方法で既存顧客とのやりとりを行うだけでなく、自社で斬新な商品やサービスを生み出し続けることにより、他社にはない強みを見つけ出そうとする動きが見られます。

こうした変革により、事業を拡大させようとする企業も出てきており、なかには販路を求め海外に進出するところもあるようです。

各社が置かれている状況は厳しいですが、印刷以外の領域で売上を伸ばしていくこと、あるいは自社の優位性をうまく見出すことができた企業は、今後も生き残って成長していくでしょう。