品質管理部門で働くには
品質管理になるまでの道のり
品質管理になるためには、自社でものづくりを行っている企業に就職することが必要です。
食品、機械、自動車、繊維、アパレル、金属、化学、医薬品、化粧品など、さまざまな業界のメーカーが候補となるでしょう。
品質管理が含まれる採用区分は企業によってまちまちあり、「総合職」として募集しているところもあれば、「技術職」や「生産職」に分類しているところもあります。
学歴についてみれば、一概にいえない面もありますが、大手メーカーを中心に、4年制大学卒以上が求められるケースが一般的です。
学校の最終年次に採用選考にエントリーし、試験をパスして内定を得られれば、翌年の春にはそのメーカーの社員としてキャリアをスタートさせることができます。
ただし、新卒採用の場合、「品質管理」としてピンポイントで募集されることはほぼなく、適性や能力によって配属先が決定されることになります。
このため、希望していればいつかは品質管理部門に異動できる可能性が高いものの、必ず品質管理を担当できるとは限らない点には、注意する必要があるでしょう。
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品質管理の資格・難易度
品質管理として働くうえで、必須となる資格はとくにありません。
しかし、業務に関する専門知識レベルを測るための資格として、「QC(QualityControl:品質管理)検定」という認定制度があります。
QC検定を学ぶことで、業務に不可欠となるパレート図や特性要因図、ヒストグラム、散布図などの通称「QC7つ道具」や、リスクマネジメントの手法などを学ぶことができます。
難易度は1級、準1級、2級、3級、4級の5段階に分かれており、入門編となる4級は努力しだいで高校生でも合格できるレベルです。
実力を養ったり、あるいは就職活動時のアピール材料とするにはおすすめの資格ですので、チャレンジしてみるのもよいでしょう。
品質管理になるための学校の種類
品質管理を目指すなら、できる限り4年制大学の理系学部に進学することが望ましいでしょう。
メーカーによっては、そもそも理系学生しか採用対象としていないところも散見されますので、文系学部は選ばないほうが無難です。
具体的な学部学科については、そこまで細かい取り決めはなく、広く募集されるケースが一般的です。
ただし、機械メーカーなら工学系、食品メーカーなら農学系といったように、就職先の業界に関連した学問を学んだほうが有利なのは間違いないでしょう。
なお、中小以下の規模のメーカーの場合は、専門学校卒や短大卒、高専卒の学生も募集対象としているところもあります。
そこまで就職先にこだわらないなら、大卒でなくても、品質管理になれるチャンスがあるでしょう。
20代で正社員への就職・転職
品質管理に向いている人・配属されやすい人
品質管理に向いているのは、論理的な思考が得意で、ものごとを突き詰めて考えられるタイプの人です。
生産ラインのなかに潜む問題点を発見する際にも、発見した問題点を解決する際にも、頭をフル回転させて試行錯誤することが必要になります。
性格的に知的好奇心が強く、粘り強くひとつのことを考え続けられる人は、品質管理としての適性があるでしょう。
理系出身の人は、そうした論理的思考力や数学力に強いとみなされるケースが多く、配属されやすい傾向にあります。
品質管理のキャリアプラン・キャリアパス
品質管理は、企業にもよりますが、「技術系」と呼ばれる部署のなかでジョブローテーションを繰り返しながら、キャリアを積んでいくケースが一般的です。
技術系の職種のなかでも、研究や企画開発といった部門よりは、生産管理や品質保証、生産技術など、より製造現場に近い部門に異動する人が目立ちます。
ある程度の年次に達したら、それらの部署の課長や部長など、管理職へと昇進する道が見えてきます。
また、近年はメーカーの多くが海外に生産拠点を移していますので、キャリアのどこかで海外赴任するケースも珍しくないようです。
品質管理への転職を検討するなら、転職エージェントに相談してみよう
未経験や中途で品質管理を目指す場合には、転職エージェントに登録しておくのもおすすめです。
品質管理の仕事に詳しい転職アドバイザーから話を聞くことができたり、品質管理の「非公開求人」の情報を得ることができます。
まだ転職するか迷っている、そもそも品質管理が自分に合っているか不安という段階でも、専門家のアドバイスを聞くことでキャリア選択の幅を広げることができます。
リクルートエージェントは、転職エージェントの中で最も求人数が多く、転職実績もNo.1となっているので、まず登録しておきたいエージェントです。
また、20代の方や第二新卒の方は「マイナビジョブ20's」に登録してみるとよいでしょう。
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