和裁士のやりがい、魅力

和裁士が仕事をしていて、やりがいを感じるのはどのようなときでしょうか。また、和裁士の仕事の魅力とはどんな点でしょうか。

難しい仕事を仕立て終わったとき

特別なカスタマイズをして仕立ててほしい、といった複雑な依頼が入ることがあります。例えば、成長期前の女児の着物を仕立てる際に、成人式まで着られるようにしてほしいという依頼があったとします。

その場合、何度もほどいて寸法直しをすることを前提に裁断をし、布地に余裕を持たせた仕立てをします。寸法を直してもきちんと柄が合うように裁断すること、また布地に余裕を持たせた状態でも、初めからきれいに着付けられるように計算して仕立てるなど、複雑な技術を要します。

こういった難しい仕立てをきちんと仕上げられたときに、和裁士として一段と成長できた実感が湧き、やりがいに繋がると言います。

依頼主からのフィードバック

これはフリーランスの和裁士として活躍している人に共通するやりがいですが、依頼主の反応をダイレクトに受け取れる、というものがあります。

仕立てたものをその場できれいに着付けてみせてくれ、和服は人が袖を通してこそ生きるものだ、と感動する和裁士は多いようです。また、依頼主の家族が世代を超えて仕立てを依頼してくれる、自分の仕立てた和服を何度も寸法直しに持ってきてくれるなど、仕事が丁寧だからこそ繰り返し依頼をしてもらえることに喜びを感じる和裁士もいます。

和裁士の魅力とは?

和裁士という仕事の魅力は、反物という2次元に近いものを、人が実際に着る3次元の和服に仕立てられる面白さにあると言います。さまざまな仕事で分業が進む現在、ひとつの作品を一から仕上げられる仕事というのも、魅力的なようです。

実際的な面では、フリーランスの人では、仕事のペースや量をある程度コントロールできるところが魅力的だという人が多いです。そのため、主婦業と和裁士を両立している人も多くいます。

和裁所勤めの人では、技術が身に付き何でも縫えるようになれば、同僚に気を使うこともなく一人で仕立てに没頭できるのが魅力という人もいます。和裁所勤めの和裁士に限らず、人間関係の煩わしさがあまりないというのは、多くの和裁士が共通して感じている魅力のようです。