男性の和裁士

とかく女性の仕事というイメージのある和裁士ですが、男性の和裁士ももちろん存在します。しかし、その割合は女性:男性=9:1と、圧倒的に少ないのが現状です。

ここでは、男性が和裁士になる方法、男性ならではの苦労などについて見ていきたいと思います。

男性が和裁士になるには

男性でも、和裁士になるための勉強は女性と変わりません。大学や専門学校の和裁専門コースに通う、和裁所に見習いとして入所して学ぶ、教室や通信教育で学ぶなどの方法があります。

和裁専門コースのある大学は女子大が多いため、男性には不利な状況と言えます。男性が入学できない専門学校も以前は多くありましたが、現在では入学資格を女性のみに限っている専門学校は減ってきています。

和裁所についても専門学校と同様、男性に門戸を開いているケースが多いですが、寮に入寮できないという制限がある和裁所もあります。

男性和裁士の苦労とは

和裁について勉強している段階で、圧倒的に女性が多い環境がストレスになる男性もいるようです。また、女性の方が指や手つきがしなやかで、細かい作業に向いていることもあり、勉強を始めたばかりの頃は、技術面で遅れをとってしまう男性もいるようです。

和服業界全体が不況と言われている今、和裁士の収入面も厳しくなっています。夫の収入をメインとして、それをサポートする目的で和裁士の仕事をする既婚女性は多いです。しかし依然大黒柱としての収入を男性に求める風潮が強い中、男性が和裁士の仕事で家庭を支えられるのか、という不安が出てくるかもしれません。

男性和裁士の特徴

やはり圧倒的に女性が多い世界ですから、男性の和裁士というだけで珍しがられるでしょう。そこに技術が伴えば、顧客に好印象を与えることができるのではないでしょうか。

また、和裁士として依頼された和服を縫うだけではなく、さまざまな面から和服業界を盛り上げていきたい、というビジネスマインドを持っている男性和裁士は多いようです。そのため、和裁士としてキャリアをスタートさせ、最終的には和裁所や呉服店をオープンした、という男性和裁士の例が見られます。

男性でも女性でも、しっかりとした技術を身につけることが、一流の和裁士になる基本と言えるでしょう。