漁師への転職

体ひとつで飛び込める「遠洋漁業」

会社員や公務員から漁師への転職をめざす場合、どのような準備が必要になるかは、めざす漁師の種類によって大きく異なります。

大型船の乗組員として世界各地の海で漁をする「遠洋漁業」の漁師になる場合、個人で取得しなければいけない資格や免許は特にありません。船や漁具も全て会社側が用意しているので、体ひとつで飛び込むことができます。

ただし、遠洋漁業の乗組員となれば、ひとたび航海に出てしまえばなかなか戻ってくることはできません。数ヶ月〜1年の間をずっと海の上で過ごすことになり、家族とともに暮らせる時間は年間を通してほとんどありません。

遠洋漁業の漁師に転職するのであれば、家族の理解や応援は不可欠です。特に配偶者や子どもがいる人の場合は、家族で十分に話し合ったうえでの転職が求められます。

準備が必要な「沿岸漁業」

一方で、沿岸部を中心に日帰りの漁をする「沿岸漁業」の漁師になる場合は、転職に向けてさまざまな準備が必要です。

まず用意しなければいけないのは、船と漁具。沿岸漁業の漁師は、基本的には個人事業主として自分の船と漁具で仕事をしなければいけません。

漁師をしていた両親や祖父母から必要なものを一式受け継げるという人は良いですが、新たに参入する場合は、船や網や仕掛けなどの漁具を揃えるのに1000万円近くのお金がかかることもあります。

また、船や漁具以外にも「小型船舶操縦士免許」や「海上特殊無線技士免許」の免許を取得することが必要です。沿岸漁業の漁師をめざすのであれば、資金のやりくりや免許の取得方法について十分に計画を練ったうえで転職を考えたほうが良いでしょう。

漁師への転職をめざす場合は、特に年齢制限はありません。個人事業主として漁師になってしまえば定年退職の概念はなくなるので、サラリーマンを辞めた50〜60代の人が転職して漁師になるケースも多くあります。

体力的にはきついものがありますが、漁師は一生かけて働くことができる職業と言えます。