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酪農家とは?

酪農家は、乳をしぼって生乳を生産したり、それを加工してバターやチーズなどの乳製品を作ったりする仕事です。春に堆肥を蒔くことから始まり、秋の収穫に至るまで乳牛の世話と並行して行い、その後、発酵させ、長期保存ができるように加工します。酪農は専門的な知識や技術が必要となるため、まず農業系の学校に進学するか、実際に牧場に就職して現場で学ぶ道が一般的となります。酪農家の収入は生乳の市場価格によって変動し、年間を通して収入の多い月と少ない月が出てきます。現代の酪農家は跡継ぎ不足や生乳価格の低迷などで離農の道を選ぶ人も多く、年間200戸以上の牧場が廃業しているという現状があります。一方、新規参入者を呼び込むために誘致、支援を行っている地域も増えており、これから酪農家を目指す人にとってはチャンスともいえるでしょう。

酪農家の仕事内容

乳牛を育て、乳をしぼって生乳を生産したり、それを加工してバターやチーズなどの乳製品を作ったりすることを仕事としているのが酪農家です。

乳しぼりは毎日決まった時間に「ミルカー」という搾乳機を使って朝晩2回行います。

良質な生乳を作るためには乳牛の健康を維持する必要があるため、牛舎の掃除や餌づくり、日々の健康管理といった作業も酪農家の重要な仕事になってきます。

乳牛の主食である牧草の栽培も酪農家が行います。

春に堆肥を蒔くことから始まり、秋の収穫に至るまで乳牛の世話と並行して行い、その後、発酵させ、長期保存ができるように加工します。

栄養価の高い餌を作れるかどうかというところも酪農家の手腕が問われます。

さらに、乳牛は子どもを産まなければ乳を出してくれないため、1年に1回はお産をさせる必要があります。

したがって人工授精の手配や難産の際の補助といった仕事にも携わっています。

酪農家になるには・必要な資格は?

酪農家を目指すにあたり、まずは酪農に関する専門的な知識や技術を修得することが必要です。

そのためには農業系の学校に進学するか、実際に牧場に就職して学ぶかいずれかの方法を選ぶことになるでしょう。

農業系の学校では家畜の衛生学や管理などのほか、乳搾りなどの研修も受けることができます。

牧場に就職する場合は見習いとして住み込み、乳搾り、エサやり、牧草作り、トラクターや農機具の扱い方などの酪農の基礎を現場で働きながら学びます。

加えて酪農経営の知識も必須です。これは牧場に就職し、経験を積みながら学ぶことになります。また農業系の学校ではさまざまな研修が開講されるのでそれを受講するのもよいでしょう。

未経験者、無資格者の受け入れに寛容な業界ではありますが関連する資格を持っているに越したことはありません。

家畜人工授精師の資格を持っていると牛の人工授精、受精卵の移植を行うことができます。

これは所定の講習を受け、修了試験に合格することで取得が可能です。難易度はさほど高くないといわれています。

その他、トラクター等の農業機器や普通自動車免許の他、大型免許を持っていると就職後に即戦力になることができるでしょう。

酪農家として、自身が経営者として新規参入することを考えている場合はまずどこかの牧場で最低3年は修行をし、農業系の学校で開講される新規参入者のための基礎研修を受講し、農地の選び方や搾乳技術、農業簿記を学びます。

開業にあたっては用地と自己資金が必要です。

これは地域によって差がありますが牛舎などを建てる際の頭金、また収入が安定するまでの当面の生活費として最低でも最低500万円はみておきましょう。

酪農家に向いている人

動物が好きであることは言うまでもありませんが、酪農家の仕事はそれだけで務まるものではありません。

牛はとても神経質で時間に正確であり、乳搾りやエサやりなどを決まった時間に行わないとストレスがかかり、すぐに病気になってしまいます。

病気の他、出産の際も寝る間を惜しんで見守らなければなりません。

自身の休みを返上して牛中心の生活を送る覚悟があるかどうか、志す前に一度問い直しておく必要があるでしょう。

また根気のある人でないと牛との生活は成り立ちません。

わずか50メートル先の牛舎に移動させる際も途中暴れたり、立ち止まって動かなくなったり、まったく別の方向に進もうとしたりなど身体の大きい牛を思い通りに動かすことは困難を極めます。

このような時、叩いたり大声を出したりすることは逆効果。気長に信頼関係を築いていくしかないのです。

酪農家の就職状況・雇用形態

酪農をできる場所は限られているため、都市部から遠く離れたところに就職することになります。

また、早朝、深夜など昼夜を問わず動くという仕事の特性上、住み込みか牧場にほど近い社員寮での生活になることを心得ておきましょう。

慢性的な人手不足や従事者の高齢化に悩まされている牧場が多いため、求人は常に一定数出ています。

未経験者を歓迎している牧場がほとんどなので求職活動は比較的スムーズに行えるはずです。

新規参入者を誘致している地域等に用地を構えれば補助金等が受けられる制度もあるため、利用するのも良いでしょう。

また酪農業は地域に根差したものであるため、地域の行事に参加するなどして、地元の人との交流を深め、信頼を得る努力を怠らないようにするべきであるといえます。

酪農家の給料・年収・待遇

酪農家の収入は生乳の市場価格によって変動します。また搾乳できる量も妊娠しているかどうかで変わってくるため、年間を通して収入の多い月と少ない月が出てきます。

また牧場の規模もまちまちであり、保有している牛の頭数も異なるので全体の平均値をとるのが難しい職種であるといえます。

乳牛1頭当たり1日平均約27L搾乳でき、加工用の生乳は輸入品との競合で価格が下落することもあります。

ですが、飲料用の生乳であれば需要自体は安定しているので、年収で見ると一般的なサラリーマンを上回る酪農家も少なくありません。

しかし収入の7割がエサ代などの生産費として使われるので実際に手元に残る金額は300~650万円ほどになり、そこからもリース料金や用地のローンなどを返済していくことになります。

酪農家の中には牧場経営自体は小規模で行い、他の農業などと兼業して収入を得ている人も多く見られます。

酪農家の生活・勤務時間・休日

牛と寝食を共にする年中無休の仕事であると理解しておきましょう。

酪農家の朝は早く、日の出前に牛舎の掃除、えさやり、乳しぼり、子牛の世話など慌ただしく1日が始まります。

その後、自身の朝食をとり、日中は牛の様子を気にしながら、寝藁の準備やえさづくり、牧場の手入れやトラクターの整備などを行い、夕刻には再び朝の作業を繰り返します。

牛の病気や出産などの際は睡眠時間も削らなければならなくなることもあり、自分の時間を作るのが困難な職種であるといえるでしょう。

このような過酷な条件下による従事者の減少を打破すべく、最近では酪農家の労働状況改善のため、乳しぼりやエサやりなどを手伝ってくれる酪農ヘルパーが増えてきています。

この制度を利用し、休日をとることも可能です。

また、夏は前述の作業に加え、牧草の収穫が始まります。

これも酪農家が自分でやるとなると多忙を極めるため、最近はコントラクターという専門の組織に作業を委託する酪農家も増えています。

酪農家の現状と将来性

現在およそ26600戸の酪農家が全国で活躍しています。酪農技術の向上により大規模な酪農経営も可能になってきたため、一戸あたり平均60頭ほどの乳牛が飼育されています。

その一方で、跡継ぎ不足や生乳価格の低迷などで離農の道を選ぶ人も多く年間200戸以上の牧場が廃業しているという現状もあります。

そこで期待を集めているのが、新規参入者を呼び込むために誘致、支援を行っている地域も増えてきています。

したがってこれから酪農家を目指す人にとっては良い環境であると考えてよいでしょう。また酪農ヘルパーの募集は常にあるため、経験を積める場も増えています。

飲用の生乳は鮮度の問題から輸入がないため、需要がなくなることはありませんが北海道に多い加工用の生乳は輸入品との競合が避けられません。

ただし国産生乳のブランド力は何にも代えがたいので独自の商品開発や広報活動次第で大きく利益を伸ばせる可能性もあります。