薬剤師の働き方・雇用形態の種類
薬剤師の働き方
薬剤師の雇用形態の種類
薬剤師の一般的な雇用形態として、4つの働き方を紹介します。
正社員
正社員は、週5日、1日8時間程度のフルタイムで働くワークスタイルです。
調剤薬局やドラッグストア、病院、製薬会社など、多くの就業先が正社員での薬剤師の求人を出しています。
他の雇用形態に比較して、社会保険や福利厚生、教育研修制度、ボーナス・退職金、昇給などの制度が整っており、キャリアアップのチャンスなども豊富です。
安定した待遇の下に働けるのが大きなメリットといえるでしょう。
パート・アルバイト
パート・アルバイトは、日数と時間に応じて給料を得られるワークスタイルです。
「出勤時間や曜日の相談が可」という求人も多く、シフト制の勤務である場合がほとんどです。
フルタイム勤務が難しい場合でも、子育てやプライベートに合わせて勤務時間を調整できる点がメリットといえるでしょう。
就業条件によっては、社会保険や厚生年金、雇用保険に加入することも可能ですし、条件を満たせば有給休暇も与えられます。
派遣社員
派遣社員は、派遣会社の社員として、就業先に派遣されて働くワークスタイルです。
即戦力として高時給で働きながら、経験を生かしてさまざまな職場で視野や経験を広げたい、自分なりのライフスタイルを自由度高く確保したいと考える薬剤師に向いている働き方です。
未経験でも採用される可能性はありますが、待遇の面で経験値のある薬剤師と差がつくことがあります。
紹介予定派遣
紹介予定派遣とは、のちのちはその就業先で正社員・パートなどで就業することを前提に、まずは派遣社員として一定期間就業するワークスタイルです。
派遣期間中に仕事内容や職場の雰囲気など自分にマッチした職場かを確認できるのが魅力です。
人間関係や職場の雰囲気、実際の業務内容など、働いてみなければわからない職場の状況がしっかりわかります。
いきなり正社員などとして就職を決めてしまうのは抵抗がある人には最適な働き方です。
女性薬剤師に人気の働き方
家庭と両立を考える女性薬剤師にとって、フルタイム勤務以外の選択肢も多いことは魅力的です。
なかでも、薬剤師は平均的に高時給な求人が多いため、よりよい就業先を選べます。
アルバイトの薬剤師
薬剤師は資格を持っている人しか就くことのできない職業であり、専門性の高い職業です。
このため、病院や調剤薬局での需要も高く、正社員以外にもさまざまな働き方の求人があります。
そのひとつがアルバイトです。
薬局やドラッグストアに行くと、「薬剤師のアルバイト募集」の求人広告が貼ってあるのを見かけたことはないでしょうか。
アルバイト薬剤師の求人広告の労働時間を見てみると「平日だけ」あるいは「都合がつく時間帯だけ」でもよいというケースも多くあるようです。
現行の薬事法では、薬の種類によって販売できる人を定めています。
「第2類医薬品」や「第3類医薬品」と呼ばれる薬は薬剤師でなくても販売できますが、「第1類医薬品」については薬剤師でなければ販売できません。
よく使われるアレルギーの薬や胃薬、禁煙補助剤などは、第1類医薬品にあたります。
薬剤師がいなければ売れない薬があるわけですから、ドラッグストアとしては、アルバイトとしてお客さんの多い時間帯だけでも出勤してもらいたいと考える店が多くあります。
薬剤師のアルバイトは、比較的「売り手市場」といえるでしょう。
アルバイトの薬剤師となった場合、労働時間は1日数時間からOKで、勤務も「平日だけ」「休日だけ」と臨機応変に対応してもらえることが多くあります。
薬剤師のアルバイトは、その専門性の高さから時給も高く、時給1,500円~2,500円ほどになることは珍しくありません。
一般的なパートやアルバイトと比べても割のよい仕事と言えるでしょう。
薬剤師のアルバイトをしているのはおもに既婚者の女性です。
結婚や育児でフルタイムでは働けないものの、資格を生かして働き続けたいと考える人たちがアルバイトとして活躍しています。
派遣の薬剤師
もうひとつが「派遣の薬剤師」という働き方です。
この場合、派遣会社の社員となって、派遣先へ出向して働きます。
ただし、もちろん一般的な派遣社員のように「企業で事務職に就く」というわけではなく、あくまでも病院や調剤薬局で薬剤師として働きます。
薬剤師は女性が多い職業であり、出産に伴う産休や育休の取得などで一時的に人員不足になる職場が非常に多いです。
こうした穴埋めをするための存在として派遣社員へのニーズが高く、「薬剤師専門」の派遣会社も何社も存在しています。
派遣社員の薬剤師となった場合、ひとつの職場で働く期間は大体半年~3年ほどです。
一定期間ごとに更新になるケースが多いものの、一部の求人では「紹介予定派遣」となっていることもあります。
「紹介予定派遣」というのは、いずれ雇用することを前提とした派遣のことです。
派遣社員として数ヵ月働いて能力が認められれば、そのまま正社員か契約社員へと雇用形態が変わります。
派遣社員の薬剤師のなかには、こういった求人に応募して派遣社員から正社員への道を掴みとる人もいます。
薬剤師の派遣社員は、その専門性の高さから時給も高く、時給3,000円以上になることもあります。