司書の資格を取るためにはどんな学校に行けばいい?(大学・専門学校・短大)

司書になるための学校の種類

司書として就職を目指すのであれば、専門的に学べる学校に行くことが望ましいとされています。

最も一般的なのは、「司書養成科目」のある大学で学ぶことでしょう。

文部科学省によると、平成30年度の4月1日時点で「司書養成科目」を開講している大学・短大は全国に203校あります。

その内訳は、4年制大学が148校、短期大学(部)が55校です。

さらに、4年制大学では国立大学が9校、公立大学が5校、私立大学が134校となっています。

12校の私立大学には通信課程も設置されています。

短期大学は、公立短期大学が3校、私立短期大学が52校となっています。

文部科学省「司書養成科目開講大学一覧」

学生の多くは、文学部や法学部などの学部に所属して各学部の専門分野を学びながら、同時に司書資格取得のための科目を履修しています。

「司書になるためだけの大学」という限定的な学校はなく、司書養成科目が受講できる大学へ進学して単位を修得し、司書の資格取得を目指していくという形になります。

資格だけではなく大学の学歴も手に入るので就職の選択肢が広がるのが大きなメリットです。

司書になるには

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司書になるための大学

図書館のプロ向けの授業

司書になるためには一般的な大学で司書資格取得のための科目を履修すればよいのですが、より専門的な勉強がしたい人向けに図書館で働くプロフェッショナルを育てる学部を設けている大学もあります。

なかでも「慶應義塾大学」と「筑波大学」が有名です。

この2校では「図書館情報学」という学問を専攻することが可能で、毎年、国立国会図書館や全国の大学図書館などで活躍する人材を輩出しています。

図書館情報学とは

「図書館情報学」という名称を初めて聞く人もいることでしょう。

図書館情報学の基となったのが、図書館のあり方や運営方法、書籍を分類・管理する技術など、図書館に関する事柄を扱う「図書館学」という学問です。

そこに、膨大な情報をどのように集約し、活用するかなどを研究する「情報学」を融合させて、「図書館情報学」なる学問が生まれています。

インターネットが普及した現在、「情報」は図書だけで得るものとは限りません。

図書館情報学では、世に存在する雑多な情報をどのように分類したり集約したりすべきかはもちろん、その情報の分析の仕方などを研究します。

この図書館情報学を専攻しなければ司書になれない、というわけではありませんが、卒業後の進路として国立国会図書館や大学図書館を念頭に置いている人は、学費やカリキュラムなどさらに詳しく調べてみてください。

司書になるための専門学校

 
司書の資格は、大学や短期大学の卒業生しか取得できないと勘違いされがちですが、じつは専門学校の卒業生でも条件次第で取得が可能です。

それは、司書講習を受講する方法です。

なお、ここでいう「専門学校」とは専修学校のうち専門課程を設置し、修業年限が2年以上で、総授業時数が1700時間以上の学校のことを指しています。

この条件に該当しない専門学校の卒業生は、司書講習を受講することはできないので、専門学校を経て司書を目指す人は自分が条件に当てはまるかどうかを確認することが大切です。

平成31年度司書講習実施大学一覧

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司書の学校選びのポイントは?

司書を目指す人のなかにはどのような学校を選べばよいのか迷う人もいるかもしれませんが、基本的には好きな大学の学部や学科に進学しておけば問題ありません。

たとえ自分の在籍する学校に司書養成課程がなくても、大学に2年以上在籍して62単位以上を修得していれば、他大学で開講されている「司書講習」を受けるという方法で司書資格を取得することができるからです。

この講習は、平成31年度には全国の7つの大学で実施される予定です。

数は多くありませんが、おもに夏期休業中の集中講義・演習となるため、通学さえできれば、夏休みのうちに他大学で資格を取得できます。

このように、司書を目指すうえでは「絶対にこの学部や学科を卒業しないといけない」という縛りはないので、学校選びは自分が興味がある学問を優先させても問題ありません。