司書資格試験の難易度・合格率

司書資格とは

司書には、「司法試験」のような国家試験はありません。

文部科学省令が定めた内容を大学や司書講習で学んで修了すれば、無試験で「司書の資格」を取得できます。

司書になるためにこの資格が必ずしも求められるわけではありませんが、実際の図書館の求人を見てみると、司書資格を持っている人のみ応募可能となっていたり、有資格者が優先的に採用されたりすることが多いようです。

そのため、将来的に「どうしても司書として働きたい」と考えているのであれば、司書の資格を取得しておくに越したことはありません。

司書になるには

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司書の受験資格

司書の資格を取得する方法は大きく分けると3つあります。

まず、大学(短大を含む)又は高等専門学校卒業生が司書講習を修了するという方法。

次に、大学(短大を含む)で司書資格取得に必要な科目を履修し卒業を待って資格を得るという方法。

最後に、3年以上司書補としての勤務経験者が司書講習を修了するという方法です。

このようなルールを踏まえると、司書の資格を取得できるのは大学や短大を卒業できる年齢からということになるので、二十歳以上にならなければ資格は取得できないということになります。

司書の難易度・勉強時間

 

大学で司書の資格を取得する場合、1年次から履修すべき図書館関係科目が設定されています。

自分の専門である必修授業と平行して受講しなければなりませんので、1時間目から4時間目(夕方)までびっしりと授業が詰まっている時間割になります。

四年制大学であれば、3年生までに資格を取り終えて翌年の採用試験に臨む学生が多いため、入学当初から履修している科目は確実に単位を取れるよう、日々の努力が求められます。

司書講習や通信教育で資格を取る場合も、強い意志を持って計画的に学習を進めなければなりません。

国家試験はなくとも、司書の資格を取得するのは決して容易ではないといえるでしょう。

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司書の合格率

前述のように、司書の資格自体は既定の講習を受けることで取得が可能です。

他の資格試験のように筆記試験や面接などが求められるわけではないので、合格するために何度もチャレンジしなければいけないということもありません。

コツコツ勉強を続けていれば、いずれは手にすることができる資格なのは間違いないでしょう。

しかし、司書の資格が取得できても、実際に図書館で働くためには採用試験に合格しなければなりません。

司書の場合は、この採用試験の合格率が非常に低いことで知られています。

国立国会図書館の採用試験の概要

 

たとえば、国立国会図書館(国会議員の調査研究を行ない、日本国民全体のために奉仕する図書館で、国内で出版された全ての出版物を収集・保存する日本唯一の法定納本図書館)に勤務したいのであれば、一般職(主に事務を担当、司書資格の有無は問わない)は受験者904人のところ、合格はわずか7人(168.7倍)という難関を突破しなければなりません(平成30年度)。

地域の公立図書館に勤務したい人は、各自治体の実施する採用試験を受けることになります。

ただ、最近では「図書館司書」としての募集がほとんどありません。

まずは、一般行政職として地方公務員となり、その後に希望が通れば図書館に配属となります。

ちなみに、愛知県名古屋市の平成30年度の採用試験「事務(行政一般)」では1,030人が受験し、87人が合格しています(8.1倍)。

ですから、図書館司書として正規雇用で働く道はかなり険しい状況にあります。

国立国会図書館 採用試験の結果