情報学とは? 大学で学ぶことや就職先は?





情報学の概要・理念

現代の世の中は情報社会と呼ばれるように、私たちが生活していく上で情報と無関係でいることはできなくなっています。

私たちが日頃マスメディアから得る情報に限らず、人の心理や行動を分析するマーケティング、技術や産業、さらには法律、政策、環境、国際関係に至るまで、あらゆる場面で情報のやり取りや管理・分析が行われています。

情報学と聞くとコンピュータで扱われる情報をイメージし、理系の学問と捉える人もいるかもしれませんが、実際には文系・理系にとらわれず総合的に情報に関する研究を行うことが増えています。

情報学では、「情報とは何か?」という定義に始まり、情報伝達の仕組みや処理方法や活用の仕方といった分野まで、非常に広い領域の研究が行われています。

また、情報学の知識や手法は統計学経済学といった他分野の学問に応用されることから、どのような活用方法があるかを知る上でいろいろな分野の学問に関する基礎知識を得ておく必要があります。

情報学で学ぶこと

情報学で学ぶこととして、大きく分けて社会科学と自然科学の分野の2つがあります。

社会科学においては、メディアにおける情報の扱い方や発信方法とその影響、世界各国の言語や文化、コンテンツ制作における情報の扱われ方といったことを学びます。

こうした分野の研究を行う場合、経営情報学や社会情報学、国際情報学といった学科の名称になっているケースが多く見られます。

自然科学においては、情報処理の手法や遺伝子情報といった理系的な側面から情報をとらえ、研究していきます。

大学によっては、プログラミング言語を用いてアプリケーションの開発をする場合もあります。

これらは工学部理学部の学科として設けられているケースが多い傾向があります。

20代で正社員への就職・転職

20代で正社員への就職を目指す

「Re就活エージェント」は、第二新卒・既卒・フリーター・ニート向けサービス。20代未経験OKの求人が多数。

20代登録比率No.1

情報学の大学での授業科目の例

情報学基礎

情報の取得・蓄積・処理・検証といった基本的な手法や技能について学びます。

情報社会論

私たちが暮らす社会において、情報がどのような役割を果たし、影響を与えているかを考えます。

情報行動論

コミュニケーションやメディアの活用といったように、私たちが情報を関わる行動全般について研究します。

マスメディア論

マスメディアにおける情報の伝達方法や表現とその影響について探求し、マスメディアの在り方について考えます。

解析学

微分積分や指数関数、複素数といった数学の理論を応用して情報を解析する手法を体得します。

情報学のレポート・テーマの例

情報学のレポートでは、過去に実施された調査や分析結果を参考に考察を進めるほか、実際に調査を行いデータを収集したり、アプリケーションを作成し実験した経緯を報告したりする場合もあります。

身の回りのあらゆる事象は「情報」という切り口で研究テーマとなる一方で、日頃からさまざまなことに関心を持ち、情報を軸として物事を考える習慣を身につけることが求められます。

  • ・テレビにおける表現規制
  • ・テレビドラマの視聴率の決定要因
  • ・機械学習を用いたイラストの自動着色
  • ・文章の計量分析
  • ・文章における論点抽出の自動化

情報学と関連する学問

データの分析を通じて社会や経済の法則を解明しようとすることから、社会学や経済学とは親和性の高い分野と言えます。

また、産業における情報処理とも密接に関わっていることから、経営学と関わりが深い研究分野も存在します。

そして、情報処理そのものに着目する理系的な分野においては、数学や統計学、情報工学が大きく関わっています。

とくに高校までの数学を基礎としてデータの扱い方を学んでいくことが非常に多いことから、数学の知識は必須と言っていいでしょう。

情報学を学んで就職に有利な業界・仕事

情報は現代の産業のあらゆる分野に関わっていますので、情報学を学ぶことで活かせる知識や技能は多岐にわたります。

経営学や社会学を情報処理の視点から捉えられる客観性は、就職活動においてもアピールしやすく企業の印象も良い傾向がありますので、全体として就職に有利になりやすい分野といえます。

ただし、情報技術は問題解決のための1つの手段に過ぎません。

情報学の知識や技能を駆使して何かを解決してきたと言えるだけのものがなければ、単に「コンピュータに詳しい人」になってしまいがちです。

情報学そのものが汎用性の高い学問分野ですので、しっかりと目的意識を持って自分なりに研究を進めていかないと、就職活動においてアピールできる材料がこれと言ってない、といったことになりかねません。

なぜ情報学に興味を持ったのか、情報学の知識や技能をどう活かしていきたいのか、自身の専門分野を明確に持った上で研究を進めていく姿勢を持つことが、将来的に仕事で活かせる知識を育むことにつながります。

情報学の知識は人生でどう役立つ?

2020年より実施される小学校の学習指導要領では、プログラミング教育が必修化されるほか、算数では統計学の基礎的な知識を学んでいくことになっています。

プログラミングを通じて論理的思考力を向上させ、統計学を駆使して情報を適切に処理する能力を伸ばしていくことが、将来的にそれだけ重要な素養となることの証左ともいえるでしょう。

これからも、私たちが暮らしていく上で情報の重要性はさらに増していくと見込まれています。

そのような時代を生き抜いていく上で、情報学の知識は大変役立つ教養となるのは間違いないと考えられます。

今後新しい技術や産業の仕組みが台頭していくとしても、情報学の素養を活かして状況を的確に判断し、自身にとって必要な情報を判断しつつ体得していくことができるはずです。

30秒でわかる!転職サービス診断

当サイト人気の転職エージェント