図書館司書の資格を社会人が取得するには? 目指せるルートを紹介

社会人から司書を目指すルートは?

学生時代に司書の資格を取得してない社会人でも、大人になってから「司書講習」を受講して図書館に関する専門的な知識を学ぶことで、司書を目指すことが可能です。

ただし、誰もがその対象となるわけではなく、「司書講習」を受けるには一定の条件を満たしていなければなりません。

その条件とは「大学に2年以上在籍し、62単位以上を修得していること」です。

短期大学(2年制課程)を卒業している人は、卒業に必要な単位が62単位以上と決められているので、司書講習を受けるのに必要な単位数は修得済みのはずです。

ちなみに、在籍していた学部や学科、修得した62単位それぞれの内容は問われませんので安心してください。

それから、高等専門学校を卒業している人も、司書講習を受けることが可能です。

大学や短大に進学しなかった人でも、高等学校を卒業、あるいは高等専門学校を第3学年まで修了していれば、司書を補佐する役割の「司書補」になるために、「司書補講習」を受講することができます。

司書補も図書館の専門職です。

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社会人から司書になる人は多い?

実は、社会人になってから司書を目指す人は決して少なくないのです。

その大きな理由としては、司書の資格取得に年齢制限がないからということがあげられるでしょう。

図書館や本とは全く関係のない別の業界で働いていた人が「大好きな図書館で働いてみたい」「本に関われる仕事をしたい」という思いからこの仕事を目指すこともありますし、結婚や出産、育児でそれまで働いていた職場を離れなければならない女性が「新たに資格を取って専門的な仕事をしたい」という思いで子育てが一段落してから資格取得に挑戦することもあります。

何歳になっても挑戦することができる司書の資格は、転職や再就職を目指す社会人にとって魅力的であることは間違いないでしょう。

社会人経験が司書の仕事にプラスになることはある?

社会人が司書を目指す場合に気になるのは、今までの経験が司書の仕事に生かせるかどうかではないでしょうか。

これに関しては、どのような経験でもプラスに変えていくことは可能だといえます。

たとえば営業や接客の仕事をしてきた人は、カウンター業務やレファレンスサービスを通して利用者にきめ細やかな対応をすることができるでしょう。

企画や広報の仕事をしてきた人は、図書館での読書会やイベントの立案に力を入れることができるでしょう。

また、主婦としての子育て経験がある人の場合は、子どもの目線に立った絵本や児童書の選定ができるかもしれません。

どのような経験であれ仕事に上手く取り入れていくことはできるので、司書の勉強をしたことがないという人でも積極的に飛び込んでみるとよいでしょう。

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通信で司書の資格はとれる?

「司書及び司書補の講習」は、毎年7〜9月(12〜2月の場合もあり)に開かれています。

2012(平成24)年度についていえば、全国の大学12校で司書講習が、5校で司書補講習が開講されました。

それぞれ定員が決まっていて、作文や書類審査が実施されます。

この講習では、司書になるために最低24単位、司書補になるために最低15単位を修得できる講義・演習が行なわれます。

しかし、働きながら司書を目指す人にとっては夏期の数ヶ月間、毎日、朝から夕方まで大学に通うことは不可能でしょう。

そのような場合には、通信教育を受けるという方法があります。

受講する期間やスクーリング(その大学へ通って、教室で授業を受けること)の有無など、カリキュラムに違いはありますが、司書講習同様、司書になりたいという熱意を持った社会人の皆さんが大勢学んでいます。