整体師になるためにはどんな学校に行けばいい?(大学・専門学校・スクール)
整体師になりたいと考えた時、学校をどう選ぶかは非常に気になるポイントです。
本記事では、整体師になるための学校の種類や学費、学校の選び方などを紹介します。
整体師になるために必要なもの
整体師を目指すうえで必要な学歴はありません。
とはいえ、心身の不調を改善するための専門家である整体師には相応の知識や技術が必要です。
整体師を目指すにあたり、基礎となる部分は学校に通って習得するのが一般的です。
20代で正社員への就職・転職
整体師になるための大学
大学で整体師に必要な知識や技術を学びたい場合、国家資格である「柔道整復師」が取得できるところを選びましょう。
整体師に必要な知識のベースは解剖学で、柔道整復師の養成課程であればこれは必ず学ぶことになります。
ただし手技に関しては柔整師と整体師とでは異なる部分があるため、整体の技術を修得するためには在学中や卒業後に整体院に実際に勤めて取得する必要があるでしょう。
整体師には必須資格がないので大学に進学する必要はありませんが、柔道整復師をはじめとした国家資格を持っていることで施術の幅が広がったり、周囲からの信頼を得られたりするというメリットがあります。
整体師になるための専門学校
整体師を目指す人の多くは専門学校で学び、それぞれの学校で民間資格を取得します。
在籍期間や受講内容・学費は学校によってまちまちなので、さまざまな専門学校を比較検討し自分に合った進学先を選択しましょう。
転職希望の社会人や時間に制約のある人などでも通いやすい夜間・土日に開講する学校もあります。
20代で正社員への就職・転職
整体師になるためのスクール
整体師個人や整体院グループが開講している養成スクールで学ぶという道もあります。
こうした学校は「整体学校」とも呼ばれ、実際に活躍しているプロの整体師から現場で使われている実践的な技術を教えてもらえます。
弟子入りのような感覚で学ぶことができ、そのまま就職が決まるケースもあります。
整体学校といっても、入門コース・整体の基礎を学ぶ本科・プロとして独立開業を目指すコースなど数種類に分かれていることもあります。
学費の相場は、体験・入門コースでは数万円、整体の基礎を学ぶコースであれば40万円から60万円、整体のプロフェッショナルとして独立開業まで目指すコースであれば85万から100万円ほどとなっています。
ただし、こうした整体学校の場合、卒業しても学歴とは認められず、専門学校同様、学べる内容に大きく差があるため事前の確認が必要不可欠です。
整体師になるための通信講座
整体師に必要な知識や技術は通信講座でも学ぶことができます。
学費がリーズナブルで自分のペースで学べること、通学が難しい人でも知識を習得しやすいのが特徴です。
注意したいのが、講座によっては教養に特化したものなど学習内容に差があり、プロを目指す人には適さないものもある点です。
また実技指導を受ける機会が少ないことも挙げられます。
スクーリングがある通信講座もありますが、通学に比べると実技指導を受けられる頻度はどうしても少ないため、DVDなどの映像教材がある講座の場合、何度も繰り返し見て学び補う必要があります。
通信教育でも、大手通信教育会社の整体師講座と整体院が直接開講している通信講座があります。
整体院主催の通信講座の場合、自宅での通信教育と実技講習会に出席することで民間資格を認定している講座もあります。
通信教育だけでは実技が不安だという人は、このように整体院主催の通信講座を選ぶとよいでしょう。
学費や学ぶ期間により差がありますが、相場は4万円~10万円が相場です。
整体学校の中には、社会人経験や育児との両立などを考慮した費用の減免制度を設けているところもあります。
整体学校を選ぶときのポイント
開講日や取得できる資格をチェックする
整体学校といっても、さまざまな種類があります。
普通の大学や専門学校と同じように昼間に学校に通い学ぶ全日制、日中や平日の通学が難しい人向けの定時制や土日開講などさまざまです。
勉強が生活の中心の学生として整体師を目指すのか、働きながら整体師を目指すのかなど、ライフスタイルに応じて学校を選ぶことができます。
また、整体以外にも民間資格を取得できるコースも設けている学校もあるため、整体師以外の資格も取得したいかどうかで学校を選ぶのもよいかもしれません。
-
- リフレクソロジー
- リンパマッサージ
- カイロプラクティック
など
経営母体はどこか
その他にも注目したい点は、整体学校の経営母体です。
大手整体院が経営母体となっている整体学校であれば、卒業後の就職相談などのフォロー体制がしっかりしているので、卒業後の進路に悩むことなく安心して学べるでしょう。
また、整体院とつながりの深い学校であれば、在学中も実践訓練などのカリキュラムが十分に用意されているため、在学中から現場の雰囲気を感じることもできます。
講師・OBをチェックする
学校の講師陣やOBも調べておきましょう。
学校見学会や説明会などで講師陣のスキルをチェックし、自分の思い描く整体の技術を学ぶことができるかをよく見ておきましょう。
また、OBがどのような進路についているのかというところも重要です。
就職率や、できれば独立開業で成功しているOBがいるかどうかなどをチェックしましょう。
学校選びの際、さまざまなパンフレットを比較し、気になった学校の説明会やオープンキャンパスなどには積極的に見学に行くとよいでしょう。
標準的な施術が学べる学校
整体にはこれといって決まった型がなく、現在開業している整体院もそれぞれ違った特色を持っています。
整体師はその人生を通して独自性を構築していく職業です。
自分の目指す方向が明確な人は、それに必要な知識や技術が得られる学校を選べばよいことなので進学先選びは比較的容易であるといえます。
しかしそのような人は圧倒的に少数で、多くの人は整体師としてのはっきりとしたビジョンがないまま進学先を選んでいます。
そういった人はどの整体術にも必要な標準的な知識や技術が習得できる学校を選びましょう。
標準的な知識と技術さえ身についていれば、その後目指す方向性が定まっても、応用することができます。
国家資格取得ができるか
整体には決まった概念がなくで、関連資格も民間のものが乱立しているのが現状です。
整体師に近い国家資格は以下の通りです。
- あん摩マッサージ指圧師
- はり師
- きゅう師
- 柔道整復師
こうした職業は一般的にも広く認知されているため、資格を所持していることは信頼への近道です。
これらの資格所持者にしか行うことが許可されていない施術もあり、取得することで整体師として施術の幅を広げることができます。
こうした国家資格の取得が目指せる学校に進むことも選択肢のひとつとして考えておきましょう。
金額の差は内容の差?
整体の技術や知識を習得できる学校は形態も在籍期間もさまざまなので、自分のライフスタイルに合ったものが選べます。
しかし同時に学費や期間にも大きな差があります。
あまりに金額の低いものは、整体師のプロ養成を目的としたものではなく、教養としての整体に留まっていたり、映像教材がなかったりなど、何かしらの理由があることがほとんどです。
学費の安さに飛びついて、結局ほかの講座を受け直すことになれば、かえって余計な費用がかかってしまいます。
もちろん、値段が高ければいい学校というわけでもないので、カリキュラムや教材などを必ず確認し、十分に納得したうえで受講するようにしましょう。
整体師になるための学校選びのまとめ
整体師には資格や学歴は求められませんが、基礎は学校で学ぶのが一般的です。
柔道整復師の資格を取ることができる大学に進学したり、専門学校で自分に合った民間資格を取得したりする人が多いようです。
また、整体師個人や整体院グループが開講する整体学校で学ぶ人もいます。弟子入りのような感覚でプロの整体師から直接学び、その整体院にそのまま就職するケースもあるようです。
通信教育なら学費はリーズナブルですが、講座によっては専門的な内容が薄い場合もあり、講座選びは慎重にする必要があります。
いずれにしても、教師やOB、カリキュラムや教材の内容をきちんと確認してから受講するようにしましょう。