夜間や通信で理学療法士の資格を取得できる?

夜間で理学療法士の資格を取得できる?

理学療法士として働く人のなかには、新卒者もいれば、なんらかの別の社会人経験をもった転職者もいます。

働きだしてから理学療法士の仕事に興味を抱いたり、あるいは資格を取得して安定的に働くために理学療法士を目指すというサラリーマンもいるようです。

社会人から理学療法士になるための学校に通う場合、今の職場を辞めて学業だけに専念するという方法もありますが、夜間講座を利用すれば、仕事と学業を両立させることが可能です。

理学療法士養成校の学費が高いこともあって、日中に働いてお金を稼ぎつつ国家資格取得を目指すという人も大勢おり、多くの専門学校では昼間の学科と夜間の学科が併設されています。

仕事をした後に授業を受けることになるため、体力的にはかなり厳しいといえますが、夜間講座に通っている人は皆、目的意識が明確で学習意欲が高く、国家試験の合格率も高いようです。

夜間学校に通う際の注意点

実習は日中に受けなければならない

生理学や解剖学、運動学といった座学は夜間に授業が行われるものの、病院などで行われる臨床実習については、施設の都合上、どうしても日中でないと行えません。

1年目や2年目については、実習はあっても数日程度ですので、有給休暇などで乗り切れるかもしれませんが、最終年次に行われる臨床実習は、およそ1ヵ月~2ヵ月におよぶ長丁場です。

仕事と学業の両立は非常に困難といえますので、職場と相談してその間を休職扱いとするか、あるいは最終年次のタイミングで離職するといった決断が必要になるでしょう。

スケジュール管理に気を付ける

日中に仕事をしつつ、夜間に授業を受けるだけでも相当ハードですが、養成校での勉強はかなり厳しく、単位を取得するためには予習・復習など、ある程度の自宅学習も欠かせません。

従って、仕事に行く前の早朝か、あるいは学校から帰宅して寝るまでの深夜に勉強をこなす必要があり、上手にスケジュールを管理しないと、プライベートはおろか、睡眠時間さえ削ることになります。

うまく時間配分して、すべてをこなしている人も大勢いますので、決して不可能ではありませんが、いかに各作業の効率性を高められるかがカギになるでしょう。

通信で理学療法士の資格を取得できる?

世の中には、通信講座や通信制の大学などを利用して取得できる国家資格も数多くありますが、残念ながら理学療法士はそれに該当しません。

理学療法士には、人体構造やリハビリテーションに関する知識だけでなく、実際に患者に接して治療したり訓練したりする実務スキルが求められます。

このため、通信教育だけではどうしても限界があり、理学療法士国家試験を受けるには養成校に通うことが必須条件となっています。

なお、大学院のなかには、通信制で理学療法の修士学位が取得できるところもありますが、それはあくまで理学療法士としての専門知識を高めるためのものであり、受験資格が与えられるわけではありません。