警察官の志望動機の考え方・例文を紹介|なりたい理由で多いものは?

警察官になるための採用試験では、筆記試験や体力検査だけではなく、人物試験として面接も行われます。

警察官は人柄が重視されるため、面接では、自分の警察官になりたいという熱意・やる気を、きちんと伝えることが重要です。

この記事では、警察官の志望動機の考え方や例文、面接のポイントなどを説明します。

警察官を目指すきっかけで多いものは?

警察官は、世の中に数ある職業のなかでも、多くの人によく知られているものといえるでしょう。

とくに「交番のお巡りさん」は、わたしたちの生活に身近であるため、その存在に幼少期から憧れを抱き、それが警察官を志すきっかけとなる人が少なくありません。

また、警察官の業務は幅広いため、刑事や白バイ隊員、SPなど、特定の職種を目指して警察官になりたいと考えるケースもあります。

さらに、現職の警察官たちは、家族や親戚も警察官であるという人が比較的多いです。

警察官として人々の役に立っている身内の姿を見て、自分も警察官になりたいと思うのは自然なことかもしれません。

このほか、正義感が強かったり、社会貢献に対する関心が高い人が志望することもあり、警察官を目指すきっかけは人によってさまざまです。

警察官の志望動機の考え方

警察官は公務員であり、業務の公共性・公益性が高いことが特徴として挙げられます。

このため、警察官採用試験の面接においては、公務員の役割をきちんと理解しており、公務員にふさわしい人柄かどうかが重視される傾向にあります。

志望動機については、「社会貢献」「地域貢献」といったキーワードを念頭に置いて、自分なりの理由を考えることが望ましいでしょう。

とくに、都道府県警察を受験するのであれば、「どうしてその地域で警察官になりたいのか」については、しっかりと自分のなかで整理しておくことが重要です。

特定の職種に対する思い入れが強いなら、その業務を通して、どのように地域・社会に貢献したいかといった切り口で志望動機を練ることもできるでしょう。

ただし、本当にその職種を理解しているのか厳しく質問される可能性もあるため、個々の業務内容については、できる限り詳細に調べておく必要があります。

警察官の志望動機の例文

ここからは、警察官を目指す人むけの志望動機の例文を紹介します。

なお、実際の志望動機は自分の言葉で考え、語ることが非常に大事です。ここで取り上げた内容はあくまでも参考程度に見てください。

実体験に基づいた例文

「私は、幼少の頃に迷子になったことがあり、そのときに助けてくれたのが交番に勤務するお巡りさんでした。

お巡りさんは、泣きじゃくってばかりで、自分の名前すら満足に言えない私に優しく寄り添い、母親の元まで導いてくれました。

その経験がきっかけとなって、私も同じ警察官になり、今度は自分が困っている人に手を差し伸べられたらと考えるようになりました。

警察官に採用されたら、生活安全課や地域課で働き、地域の人々のために貢献したいと思っています。」

地元に就職する場合の例文

「私は、この街の病院で生まれ、今日にいたるまでずっとこの街で暮らして参りましたので、この土地に対する愛着があります。

また同時に、この街に育ててもらったという思いもありますので、この地域を少しでもより安心・安全なところにすることで、地元へ恩返ししたいと考えております。

そのために、私はこの街で警察官になり、子どもたちが何の心配もなく外で遊んだりできる環境をつくるために、事件や事故を少しでも減らせるよう尽力したいです。」

スポーツに打ち込んできた場合の例文

「私は、小学校の頃から街の道場で柔道を習っており、体力や技術、精神力を養って参りました。

将来は、柔道で培った力を生かせる職業に就きたいと考えていたところ、指導していただいていた高校のコーチから、警察官を勧められました。

それまで警察官の業務について知っていることはわずかでしたが、犯罪を抑制し、人々を守るという使命に強い感銘を受けました。

私の柔道経験を、街の人々の命や生活を守るために役立てられたらと思い、警察官を志望しています。」

警察官の面接で聞かれること・注意点

警察官は、日常的に多くの市民と接する職業ですので、どの都道府県警察においても、「人物重視」の採用が行われています。

このため、警察官採用試験では、筆記試験や体力試験なども実施されますが、面接の結果が合否を大きく左右するケースが多いようです。

面接においては、警察官にふさわしい人物かどうかを見極めるべく、さまざまなことについて質問されるでしょう。

これまでになされた質問の一例を挙げると、以下の通りです。

  • 志望動機
  • なぜ、この都道府県警を志望しているのか
  • 学生時代に頑張ったこと
  • アルバイト経験
  • 部活動やサークル活動の思い出
  • 体力に自信はあるか
  • 警察学校は厳しいけれど大丈夫か
  • 両親は警察官を目指すことに何と言っているか
  • 併願状況
  • 尊敬する人は誰か
  • どんな仕事をしたいのか
  • 警察官に対するイメージ
  • 最近の気になるニュース
  • 不合格だった場合はどうするか
  • これらのなかでも「併願状況」については、少し注意しておきましょう。

    警察官採用試験は、日程さえ重複していなければ複数の都道府県警察を併願することが可能であり、実際に、併願受験する人は珍しくありません。

    なお、民間企業の就職試験であれば、別の企業を併願しているかどうか調べる術はありません。

    しかし、警察の場合、都道府県が異なるといっても同じ警察組織であることから調べれば簡単にわかってしまいます。

    このため、各都道府県警察の併願状況については、嘘偽りなく、正直に答えることが望ましいでしょう。

    もし併願をしている場合、まず間違いなく「どうして併願しているのか」「どうしてその併願先を志望しているのか」について問わるため、個々の理由について、整合性を持って答えられるよう準備しておくべきです。

    正直に、真摯に回答すれば、基本的に併願していることがマイナス要因になることはないでしょう。

    警察官の自己PRのポイント

    警察官は、社会になくてはならない職業であり、多くのやりがいに溢れている一方、受験生がイメージするよりも実際の業務ははるかにハードです。

    だからこそ、採用面接の場では面接官はさまざまな質問を投げかけ、その受け答えから「この受験生が警察官を志望する熱意は本物なのか」「激務に耐えられるか」といったことを推し量ろうとします。

    このため、警察官を目指すなら、職務に対する熱意をPRすることが重要なポイントといえるでしょう。

    誰にでもあてはまるような、ありきたりな志望動機を述べるのではなく、多少荒削りでも自分の頭でしっかりと考えたことを話し、警察官になりたいという意思が固いことを伝えましょう。

    ただし、あまり熱くなると客観性を欠いて、独りよがりになってしまうこともあります。

    きちんと自己PRできているか、模擬面接などを行って第三者に確認してもらうことをおすすめします。

    警察官の履歴書で気をつけるべきことは?

    警察官の職域は非常に幅広いため、どのようなスキル・資格でも業務に役に立つ可能性があります。

    履歴書の資格欄や賞罰欄、趣味・特技欄は、できる限り記載内容を充実させることが望ましいでしょう。

    とくに、種目に関係なく、なんらかのスポーツ歴や武道歴がある場合や、IT・コンピュータに関係するスキル、英語に関係するスキルがある場合は、たとえ些細なことでも記載しておくとプラスに働くかもしれません。

    都道府県警察によっては、保有資格や表彰歴が試験結果に加点されることもあります。

    「警察官の志望動機・面接」まとめ

    警察官になるための採用試験では、人物試験として面接が行われます。

    警察官は人柄が重視されるため、面接では、本気で警察官になりたいという熱意・やる気をしっかりと見せていくことが重要です。

    警察官の仕事内容についてきちんと調べておくのはもちろん、警察官になったらどのように貢献したいのかも、自分の言葉できちんと話せるように準備しておきましょう。