海上保安官のつらいこと・大変なこと・苦労

海上保安官のつらいこと・大変なこと

学生時代から規律正しい環境で過ごす

海上保安官になるには、「海上保安大学校」や「海上保安学校」に入り、寮生活を送りながら学ぶ必要があります。

海上保安学校であれば1~2年、海上保安大学校は4年間、規律正しい環境で生活します。

海上保安官の学校では、学生であっても身分は国家公務員となり、給料をもらうことが可能です。

ある意味では恵まれた待遇ではありますが、一般社会のような自由はあまりなく、上下関係も厳しいため、つらいと感じてしまう人もいます。

しかし、学生時代の苦楽を共にした仲間は、海上保安官として任官された後も信頼し合える大切な仲間として大切な存在になります。

厳しい現場が待っている

海上保安官が任務を行う現場は、基本的に厳しさのある環境ばかりです。

たとえば巡視船では、不審船を発見した際は船に近づいて警告を行ったり、ときには威嚇射撃を行ったりもします。

相手が不明であればどんな対応をしてくるかわからず、非常に危険な現場といえます。

また、海難救助の場合には、通常の救助隊では任務不可能な現場で救助活動を行うため、特殊救難隊も飛行職員も危険と隣り合わせでの任務となります。

救助の際は決して二次災害を起こしてはいけないため、常日頃の訓練から緊張感をもって望まなくてはなりません

命をかけて任務に向き合う、大きな覚悟が必要

海上保安官には危険が常につきまとうため、中途半端な気持ちではとても務まりません。

そもそも本気の覚悟がないと海上保安官になれませんが、学生時代も含め、任務中は常に覚悟を持って過ごさなければ自分自身はもちろん、仲間まで危険な目にあわせてしまいます。

また、巡視船の乗務員になると、一度船に乗れば10日以上帰ってこれない場合もありますし、緊急の際は土日も時間も関係なく即座に対応しなければいけません。

そういった過酷な状況下でも、最大限の力を発揮するための心の準備も必要です。

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海上保安官の悩み

海上保安官は、学生時代も任官後も、常に厳しい環境下に置かれています。

任務によっては何日も家に戻れない場合もありますし、自分の身に危険が生じる可能性もあります。

本人はとてもやりがいのある仕事と感じていても、家族や周りの人に、いつも心配をかけてしまっていることが悩みと話す人もいます。

また、転勤が多いのも海上保安官が悩みやすい点です。

短ければ2年程度で異動を命じられることもあり、人生設計がしづらかったり、引っ越しや慣れない転居先でストレスを感じてしまったりする人もいます。

家族がいると、なおさら負担を感じやすくなるでしょう。

海上保安官を辞める理由で多いものは?

海上保安官といっても、陸上勤務の場合は比較的規則正しい職場が多いため、落ち着いた環境で働けます。

しかしながら、海上や航空関連の現場で働く海上保安官は激務になることが多く、それが理由で退官を考える人もいるようです。

また、日頃から「世のため人のため」に使命感をもって働くことができる仕事ですが、残念な結果で任務を終えなえればいけない時もあります。

とくに海難救助に携わる場合、海難者を救えなかったときは大きな喪失感を味わうことでしょう。

さらに、危険な現場が多い海上保安官は、少なからず殉職する危険性があるのも事実です。

毎年5月には殉職者追悼式が行われています。

具体的な殉職者数は公表されていませんが、現実として命を危険にさらすリスクを背負いながら任務につくことに疲れ、この職を離れる人もいます。