海外営業になるには? 求められる資格やスキルも解説
海外と取引のあるメーカーなどへ就職
海外営業は、各業種のメーカーや商社をはじめ、海外でビジネスを展開する多種多様な企業で活躍できる仕事です。
ただし、大学などを出てすぐに就職をする新卒の場合、「海外営業」という職種の枠で採用されることはそこまで多くないようです。
海外営業は、英語などの高い語学力や現地の文化・習慣の理解、もちろん自社で扱う製品・サービスなどの知識など、さまざまなものを身につけていなくてはなりません。
したがって、まずは「国内営業」あるいは「総合職」といった形で入社し、ある程度のビジネス経験を積んだのちに能力や適性が認められると海外営業部門へ異動となるのが一般的です。
ただし、英語をはじめとするビジネス会話ができるくらいの外国語のスキルがある場合は、はじめから海外営業として就職できることもあります。
また、外資系企業でも海外営業として働くことができますが、外資系では日本の企業以上に即戦力となれる人が求められる傾向が強いようです。
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有利になる大学や学部は?
海外営業の採用試験では、応募資格として四年制大卒や大学院の卒業・修了が条件となることが多く、大手企業には有名大学の学生もたくさん集まってくるため、採用試験をパスするのは簡単なことではありません。
一般に、学部や学科は制限されません。
外国語学部や国際関係学部の出身者もいますが、たいていは文系・理系問わずどのような人でも応募することができます。
求められるスキルは?
海外営業として必要になるスキルは、やはり語学力です。
とくに英語を使ったやりとりが中心になり、TOEICのスコアは700点以上、できれば800点を超えていることが望ましいといわれます。
しかし、TOEICのスコアが決して高くない場合にも、他の人と比べて仕事に対するモチベーションが抜きんでていたり、あふれんばかりの熱意が評価されると、海外営業部門へ異動になるケースもあります。
とくに海外営業は、異なる文化や習慣のなかで暮らす人たちとのコミュニケーションが必須であるため、前向きで、バイタリティある人はプラスに評価されることが多いようです。
TOEIC
海外営業として働くうえで、絶対にこの資格を持っていなくてはならないというものはありません。
現在、海外営業として活躍する人も、学んできたことや経歴はさまざまです。
熱意や努力次第で、どのような人でも海外営業として活躍できるチャンスはあります。
まったく資格を持っていなくても海外営業になれる可能性はありますが、この仕事を就くうえであって損はないといえるのが「外国語」に関する資格です。
会社によっては、TOEICの一定のスコアが社内での昇進や海外関連部門への異動条件とされることもあるため、高いスコアを持っておくに越したことはありません。
その他の語学系資格
TOEICは英語のスキルを評価するものですが、それ以外の言語でも資格試験があります。
とくに現代では中国語のできる人も歓迎されやすく、「中国語検定」を取得しておくことでスキルをアピールしやすくなるでしょう。
中国語以外にも、何か得意な第二外国語があれば、そのスキルを示せるとプラスになることもあります。
貿易実務検定
海外営業の仕事では必ず製品の輸出入が行われることから、貿易実務の知識を持っていると業務に役立つことがあります。
その知識を示すことができる資格が「貿易実務検定」です。
なお、日常業務のなかでは、具体的な貿易実務については専門のスタッフが担当することが多いですが、営業がこの知識を理解していると何かとスムーズに進むこともあるようです。
その他
海外営業の仕事ではお金のやりとりが発生するため、簿記や経営に関する知識が評価されることもあります。
「日商簿記検定」などの資格があるとプラスになるかもしれません。
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女性の海外営業の働き方
こんな女性には向いている
海外営業は、もちろん男性でも女性でも同じように活躍することができる仕事です。
近年は営業職に就く女性も増えており、そのなかで世界を舞台にバリバリと働く女性の海外営業も大勢います。
海外営業に向いているのは、まず異文化コミュニケーションに興味がある人や、語学力を活かした仕事がしたい人です、
海外営業の仕事では、頻繁な海外出張や、場合によっては海外赴任になることもあり、担当する国の文化や国民性、習慣などへの理解も必要です。
そして、異なる価値観を持つ人たちと外国語を使って会話し、商談や交渉をしていかなくてはなりません。
簡単な仕事ではありませんが、海外と仕事をすることに強い興味がある女性であれば、海外営業にも前向きに挑戦できるでしょう。
女性ならではの苦労は?
女性の海外営業が増えてきたといっても、会社によっては、まだ男性中心の職場となっていることもあるようです。
そのため、同じ女性同士で仕事の悩みを相談し合うことができなかったり、周囲に女性ならではの感情を理解してもらうのが難しいと感じることもあるかもしれません。
また、海外出張などが立て続けに入ると、移動距離や時差の関係もあって体力を消耗します。
男性でも海外営業の仕事はハードだと話す人がいますが、体力のない女性はもっとクタクタになるかもしれません。
さらに、慣れない国で生活する不安や、外国の人たちと意思の疎通がうまくいかないときはストレスも感じやすいため、精神的なタフさも求められてきます。
人柄や熱意が重要
海外営業の仕事では、専門知識以上に、まず人柄が大事だといわれています。
前向きでアグレッシブ、誰とでもポジティブに会話ができるようなタイプの人は歓迎されやすいでしょう。
加えて、人の気持ちを汲み取ることに長けていたリ、周囲に気遣いができるような女性は、海外営業としても活躍できるはずです。
高い英語力や外国語のスキルがあれば有利になりますが、最初は熱意でカバーできる部分もあるといわれるため、あきらめずに挑戦してみてほしいものです。
海外営業の志望動機、面接
志望動機の考え方
海外営業の志望動機としてよくあるのは、人とコミュニケーションをとることが多い営業職のなかでも、グローバルを舞台に仕事がしたいというものです。
海外留学経験があったり、語学や外国について勉強していたりする人が、海外営業の仕事に興味を持つことは多いようです。
また、志望先の製品に興味を持ち、それを世界中へ広めていきたいという思いも志望動機になるでしょう。
会社によって扱う製品も違えば、海外のどの国やエリアに強みを持っているかも異なります。
そうした点をよく研究しておき、志望動機に入れ込めるとよいでしょう。
面接のポイント
海外営業の面接では、一般的な営業職の面接と同様、とくに人間性や仕事にかける熱意について見られると考えておいてよいでしょう。
中途採用で、前職での経験がある場合は過去の実績やスキルについて確認されることもありますが、とくにコミュニケーション能力など「営業としての適性があるか」といった部分が問われます。
また、海外出張の頻度や、海外赴任の可能性について説明され、意見を求められることもあります。
そうした質問を通して、企業側は「海外を相手に働くということを具体的にイメージできているか」「海外で働くことの覚悟があるか」といったことを見極めようとしています。
自分の中でしっかりと答えを出しておき、自信を持って気持ちを伝えられるようにしておきましょう。
気を付けたいこと
海外営業の志望動機や面接の場で陥りやすいのは、「海外で仕事をしたい」という思いが抽象的で、単なる憧れのように伝わってしまうことです。
異文化に触れたい、海外の人とコミュニケーションがとりたいという思いは志望動機のきっかけになるでしょうが、そこで終わらずに、こういう仕事に携わって本気で海外で勝負をしたい、こういう風に自分の力を発揮して会社に貢献したいという考えを伝えることが重要です。