グラフィックデザイナー専門学校で勉強すること・学生生活

グラフィックデザイナーの学校選びのポイントは?

グラフィックデザイナーの学校で得られるもの

グラフィックデザイナーを目指す上で学校を選ぶ際のポイントは、以下のようなものがあります。

・グラフィックデザイナーとして専門のスキルを身につけられるか
・卒業後の就職について、その道筋や就職先を確保できるか
・第一線で活躍する多くの講師(ゲスト)や学校の先生、また同じ志をもつ仲間たちと共通の時間をもち、視野を広げられるか
・卒業後も母校としてつながりをもち、いろいろな側面で協力しあえるネットワークを築けるか

卒業後の進路を考える

どのような学校に入学にも「進路指導」や「就職相談・支援」といったサポート体制が組まれています。

学校によっては、一定期間、企業の中で働き、自分との適合性・相性を確かめるインターンシップ等の制度を設けている学校もあります。

就職支援や相談を担当する先生は、生徒一人ひとりの個性や希望から、適切な就職先を見つけ後押しする役割を担っています。

卒業後の進路を考え、就職率や就職状況を検討したうえで学校を選ぶのもよいでしょう。

グラフィックデザイナーになるために学ぶことは?

グラフィックデザインといってもその領域・用途は広範囲です。

そのため専門学校ごとにカリキュラムの組み立て方は異なります。

また最近の傾向として、イラストやアニメーションなど、さまざまな分野をクロスメディアとしてとらえ、グラフィックデザインとの融合が図られています。

さらにアナログからデジタルへの転換期を迎え、グラフィックデザインは、単体としての表現力・伝達力だけではなく、デジタルコンテンツやツールとどのように関わっていくかを総合的に考える時代でもあり、カリキュラムはより多様化しています。

ある学校のカリキュラム例

デザインの歴史/デザイン概論

グラフィックデザインの成り立ち(図画・書写)から絵画・印刷・写真などの技法、リトグラフ芸術、現代アートまで、関連する領域を横断的に学びます。

グラフィックデザイナーという職業/デザイン業界について

グラフィック業界・広告業界などと呼ばれています。業界の流れや関連する組織(協会・組合)、業界を取り巻く環境と今後について学びます。

グラフィックデザイナーの日常と仕事

多岐にわたるグラフィックデザイナーの仕事と、デザイナーによって異なる仕事スタイル、活動、作品などについて、事例をもとに紹介されます。

印刷の歴史/種類

印刷技術が急速に発達・発展したとされる18世紀から19世紀を中心に、機械・器具・技術、また発明・発展に関わった主要な人物史を学習します。

現代の印刷・DTP/概論

20世紀以降の日本・海外における印刷機・製版機と技法、印刷の種類や分類、また1980年代からはじまったDTP技術の変遷などを学びます。

印刷の未来/アナログからデジタルへ

デジタル印刷機、製版・印刷のコンピュータ化、オンデマンド、クロスメディアなど、印刷会社・業界、取り巻く環境の変化と今後について学習します。

色彩学/概論

デザイナーにとって欠かすことのできない色の基本(三原色・三属性、有彩色・無彩色、色環における同系色・反対色、暖色・寒色)について学びます。

特別講義

業界の第一線で活躍するクリエーターを特別講師として招き、いま現場レベルで何が起こっているか、トレンドや革新的事象について学んでいきます。

グラフィックデザイナーの学校の入学から卒業までの流れ

グラフィックデザイナーの専門学校の入学から卒業までの流れをみてみると、年次ごとに前期と後期に分かれており、理論・実習のカリキュラムと並行して、就職ガイダンスなど、就職・進路に関する行事が定期的に実施されています。

また期末には作品展や個別面談が行われ、将来のための基礎力や本人の意志が確認できるような流れになっています。

ある学校の年間スケジュール

4月

入学式を終えた後、前期ガイダンス(前期の授業その他の概略説明)があり、1年生としての授業がスタートします。
授業の内容・カリキュラムは、主に「理論・概論」と「実技・実習」の2通りの勉強をカリキュラム編成して実施しています。

5月

通常の授業の他に、就職ガイダンス、就職支援セミナー、企業訪問なども行っています(主に2年生対象)。
希望すれば1年生でも参加可能な学校もあります。

6月

個別面談が実施されます。
前期授業の全日程終了を前に、生徒個々の状況(授業の理解度、制作課題・作品制作の進捗度合い)についてヒアリングが行われます。
同時に生徒からの質問や悩み・進路など、各種相談にも応えてくれます。

7月・8月

前期授業の全日程が終了し夏休みに入ります。
夏休みの期間を利用して、就職ガイダンスや会社見学会、企業研修等を実施する学校もあります。

9月

後期ガイダンスが開かれ、後期前半の授業がスタートします。

10月

企業の「就職採用試験」が開始される時期です。
グラフィックデザイン業界や広告業界は、随時募集の会社が多くありますが、10月を契機に一定の区切りをつけ、就職活動をスタートさせます。
学校では、進路・就職ガイダンスなどが開催されます。

11月

校内イベント(文化祭・球技大会など)が開催され、同時に個別面談、企業説明会、就職支援セミナー等が本格化します。

12月

「進級・卒業作品制作展」などが開催されます。
多くの学校ではこの出展作品をもとに生徒の「進捗状況評価書」等が作成されています。
イベントの終了とともに、冬休みに入ります。

1月・2月

後期後半の授業日程がスタート。
前年12月の「進級・卒業作品制作展」出展作品の評価が行われます。
また進級・卒業に向けた新たな制作テーマと向き合います。

3月

修了式・卒業式が執り行われます。
2年生は進路・就職ガイダンスとともに、「求人票」が公開されますので、随時企業面談などの就職活動を行います。

グラフィックデザイナーの学校の実習

グラフィックデザイナーを目指す学校では、実習にも力を入れているところが多く、テーマ設定にそって完成させた作品をプレゼンテーションすることで、コンセプトの大切さ、説明・説得する手順や話法の重要性を学び、グラフィックデザイナーとしての実践力を高めます。

また自分の作品を校内コンテストや学外のコンクールに出展することで第三者の目に触れ、客観的な評価を受けることで、今後の作品づくりの課題を見出すことができます。

ある学校のカリキュラム例

色彩/サイン計画

実社会で機能しているカラー計画(装飾、誘導、注意喚起、安全、避難など)を、平面・立体の両側面から学び、グラフィックデザインに生かす練習をします。

タイポグラフィー/実制作

字体の基本である「ゴシック体・明朝体」を柱に、既存のタイポグラフィーを理論と実制作の両面から学習し、デザイナーとしてのバランス感覚を磨きます。

平面構成と立体構成

あらゆるものは平面と立面の2面で構成されており、そこに空間という概念が加わって成立しています。
この学習を通して、構成する力を身につけ作品作りをします。

コンセプトワーク

市場動向とその背景・ターゲット・ポジショニング・訴求ポイント・メインビジュアルとその意味・キャッチフレーズなど、制作作品の考え方をまとめ、実習に生かします。

プレゼンテーション

コンセプト・プランニング・メインビジュアルなどを一つにまとめ、自分の考え方をクライアントへ訴求するための伝達法・表現力を磨きます。

デジタル表現/Macツール

Macツールを使用して、ビジュアルの作り込みを実習していきます。
ビジュアルの深みや立体感など、表現力をつけるための基本・応用をマスターします。

デジタル表現/タブレット型端末、デジタルサイネージ他

日々進化するコミュニケーションツールについて知識を深め、グラフィックデザインとの関わり(活用法・掲載プロセス他)を実習で学びます。

Webデザイン/基本・応用

インターネット上でのグラフィックや広告表現のさまざまなルールを知り、Webデザインの分野におけるそれらの基本や応用を、実習を通して学びます。

パブリシティ

TV・雑誌・新聞・インターネットなど、マスメディアの主要な広告ツールについて学び、グラフィックデザインにどのように展開させていくかを実習します。

イベントプランニング

展示会やキャンペーンにおけるグラフィックデザインの関わり方を知り、さらにビジュアル表現の実習を通してイベントを立体的に組み上げます。

フォトグラフ

写真を主体としたときのメッセージ力・訴求力を、実例を交えながらマスターし、グラフィックデザインに取込みながら作品を完成させていきます。

エディトリアルデザイン

雑誌や書籍の表紙のデザイン、装丁の基本と応用、誌面構成(レイアウト)について、基本・応用・実習のカリキュラムを通じてマスターしていきます。

グラフィックデザイナーの学校の雰囲気・学生生活

グラフィックデザイナーの専門学校は、高校と同じようにクラス制をとっていることが多いため、高校生活とあまり雰囲気は変わらないでしょう。

学校によっては学校行事も充実しているため、勉強ばかりではなく充実した学生生活を送れるようです。

ただし、学校の雰囲気は各学校によって大きく異なるため、授業見学やオープンキャンパス・模擬授業等に参加し、実際に体感してみるのがよいでしょう。