【2021年版】大工の年収・給料はどれくらい? 初任給やボーナス、統計データも解説

大工の平均年収・給料の統計データ

大工の平均年収・月収・ボーナス

賃金構造基本統計調査

厚生労働省の令和2年度賃金構造基本統計調査によると、大工の平均年収は38.4歳で378万円ほどとなっています。

・平均年齢: 38.4歳
・勤続年数: 9.8年
・労働時間/月: 180時間/月
・超過労働: 7時間/月
・月額給与: 280,800円
・年間賞与: 407,700円
・平均年収: 3,777,300円

出所:厚生労働省「令和2年度 賃金構造基本統計調査」
※平均年収は、きまって支給する現金給与額×12ヶ月+年間賞与その他特別給与額にて計算。
※本統計はサンプル数が少ないため、必ずしも実態を反映しているとは限りません。

求人サービス各社の統計データ

職業・出典 平均年収 年収詳細
大工
(転職会議)
323万円 20代前半:288万円
20代後半:332万円
30代:343万円
40代:312万円
大工
(Indeed)
4,120,397円 時給1,116円
日給 15,377円
月給291,731円
土木作業員
(求人ボックス)
399万円 派遣社員:時給1,197円
アルバイト:時給928円

各社の統計をみると、大工の年収はおよそ300~400万円前後であることがわかります。

大工の手取りの平均月収・年収・ボーナスは

厚生労働省の統計をみると、大工の年間ボーナスは、1.5ヵ月分の月収とほぼ同じ金額です。

平均的な一人前の大工の年収を400万円とした場合、月収は約29万円という計算になります。

そこから、年金や健康保険などの社会保険料、所得税、住民税などを差し引いだ手取りは、独身者のケースで月々約23万円、ボーナスが約25万円です。

月の収入はごく一般的な所得水準といえますが、ボーナスはやや少なめです。

大工の初任給はどれくらい?

大工の初任給は、16万円~17万円前後が相場とされています。

厚生労働省によれば、大卒の初任給が約21万円、高卒が約18万円となっているため、大工の初任給は決して恵まれた水準とはいえません。

経験が浅いうちはできることが限られ、仕事が雑用中心となることもあって、どうしても給料は低くなりがちです。

ただ、雑用とはいえ、体力的には非常にハードであるため「割に合わない」と感じることも多いかもしれません。

「親方と弟子」という前時代的な状況を見直す動きも一部で見られますが、一通りの技術を身につけるまでは、厳しい生活を送る覚悟が必要でしょう。

大工の勤務先の年齢別の年収(令和2年度)

令和2年度賃金構造基本統計調査によると、大工の年収は、40代前半にかけて伸びており、45〜49歳では541万円となっています。

全年代の平均年収は378万円となっています。

上記グラフの基タイトルは「大工」で宮大工など他職業を含むデータです。

大工の勤務先の規模別の年収(令和2年度)

10〜99人規模の事業所に勤める大工の平均年収は382万円、100〜999人規模は350万円、1,000人以上の規模では289万円、10人以上規模の事業所平均は378万円となっています。

上記グラフの基タイトルは「大工」で宮大工など他職業を含むデータです。

賃金構造基本統計調査より作成。本統計は調査の母数が少ないため、必ずしも実態を反映していない可能性があります。

大工の福利厚生の特徴は?

大工の福利厚生は勤め先によって差が生じていますが、近年は深刻な人手不足が続いていることもあり、手厚い傾向です。

給料にプラスして「資格手当」や「技能手当」がつくところは数多くあり、住宅補助が支給されたり、専用の社員寮を完備している企業もあります。

とくに、近年で大きく改善されているのは、社員教育の部分です。

ただでさえ数少ない働き手を大事に育成するために、さまざまな研修制度を充実させたり、資格取得にかかる費用を負担したりする企業が目立ちます。

ゼロから大工を目指す人にとっては、一昔前と比べると、非常に恵まれた環境となっていることは間違いありません。

しかし、残念ながら未だにかなり福利厚生のずさんなところも一部に残っています。

就職する際には、各企業を注意深く比較検討することが非常に大切です。

大工の給料・年収の特徴

月々の給料は日当で計算される

大工の給料の最大の特徴は、月々の支給金額がサラリーマンのように固定ではなく、日当で計算されるということです。

それぞれの能力や経験に応じて設定されている日給単価に、実際に現場で働いた労働日数をかけて、毎月1回の給料が支払われる仕組みとなっています。

このため、大工の収入事情は、ほかの職業よりも不安定になりやすいといえます。

大工仕事は天候の影響を受けるため、雨の日は基本的に休みですし、梅雨の時期や台風シーズンは収入が少なくなりがちです。

また、勤め先の工事受注状況によっては現場がなくて休みになることもあります。

もちろん、風邪をひいた、腰を痛めたなど、個人的な都合で休む場合もすぐさま収入ダウンに直結します。

大工は、こうしたさまざまなリスクが常につきまとうため、しっかりと計画的に生計を立てていくことが重要です。

ただ、日給制は悪いことばかりではなく、がんばって休みなく働けば、そのぶん収入がアップするということでもあります。

自己研鑽や日々の体調管理も含めて、自身のがんばりが給料に反映されやすい点は、大工ならではのメリットといえるでしょう。

実力による収入差が大きい

上で述べた大工の日給単価は、各自の実力によって大きな差があります。

見習いの場合、日給は8000円~1万円前後、一人前の大工は1万5000円~2万5000円前後が相場です。

スキルしだいで単価に2倍程度の開きが生じ、3倍近くなることもめずらしくありません。

このため、厚生労働省や各求人会社の年収データは、あくまで平均値と考えておいたほうがよいでしょう。

実際の大工の収入は、上下ともに大きく開いており、年収200万円前後の新人大工がいる一方で、年収1000万円を超えるベテラン大工もいます。

平均年収の数字だけを見て「大工はあまり稼げない職業だ」と思わないようにようにしましょう。

コツコツとまじめに仕事を続ければ、20代や30代から平均年収を超えることも可能です。

今後徐々に給料が上昇していく可能性が高い

大工や鳶(とび)、左官といった建築関係の職業は、近年高齢化によって引退する人が相次ぎ、業界全体で深刻な人材不足が続いています。

次世代を担う若い人たちについても、建築というと、きつい、汚い、危険といういわゆる「3K」のイメージが強いこともあって、なり手の数は限定的です。

このため、シンクタンクの調査によれば、現在全国に約30万人いる大工は今後急速に減少し続け、10年後には20万人弱にまで落ち込むことが予測されています。

数年後には、ある程度の腕のある大工は、あらゆる企業から引く手あまたの状況になっているでしょう。

給料などの待遇面についても、需給バランスをとる形で、徐々に上昇していく見込みです。

大工は、今後大きく稼げるチャンスが広がる職業といえるでしょう。

大工の正社員以外の給料・年収

アルバイト

大工のアルバイトの給料は、時給で計算されるのではなく、社員などと同じように日給で計算されます。

その金額も社員の場合とほとんど変わらず、未経験であれば日給は8000円前後となります。

経験者については能力しだいとなり、1万5000円~2万5000円前後です。

福利厚生を除くとほぼ正社員と変わりませんし、アルバイトから正社員に登用されるケースもよくあります。

まずはアルバイトから大工の世界に入って、自分の向き不向きを確かめてみるのもよいでしょう。

契約社員

契約社員や派遣社員として働く大工の給料は、アルバイトや正社員のように日給計算されるところもありますが、月給制のところも数多くあります。

これは、契約社員は基本的に経験者が対象で、働く現場や期間、作業内容などがあらかじめ具体的に決まっているためです。

給料は仕事の難易度による差が大きく、月給20万円のところから60万円前後のところまで幅広くあります。

契約社員は、ひとつの職場に長く留まらない気軽さがあります。

一方で、契約期間が終われば基本的に再雇用されないため、収入は不安定になりがちです。

独立・開業

独立して工務店を立ち上げる大工は、親方または棟梁(とうりょう)と呼ばれます。

独立した場合の収入は、自身の腕前に加えて、営業力や経営能力、コネクション、職人の管理能力などが関わってくるため、一概にはいえません。

一例として、ハウスメーカーからの依頼で組立作業を請け負う「手間受け」と呼ばれる一般的な工務店を経営する場合、親方の年収は600万円前後が相場です。

たくさんの大工を抱えて、大きな工務店を経営すれば、年収1000万円や2000万円を稼ぐことも不可能ではないでしょう。

ただ、仕事を取ってくることができなければ、スタッフの人件費などで収入ゼロどころか赤字になるケースもあり、ハイリスク・ハイリターンです。

大工が収入を上げるためには?

大工が収入を上げる方法は、複数の選択肢が考えられます。

職人としての腕を極め、その道の第一人者として高単価で働く方法もあれば、健康面や体力面を生かして、数多くの仕事をこなすという方法もあります。

宮大工など特殊な技術を身につけて、専門性で勝負するのもひとつの方法です。

リーダーシップや経営手腕、人脈づくりに自信があるなら、独立開業して親方になれば大きく収入を伸ばせるかもしれません。

大工の働き方はさまざまですから、ひとつのやり方に固執せず、柔軟に自分の強みを発揮できる方法を探ってみるとよいでしょう。

ただし、いずれの道もすぐに収入が上がるわけではなく、粘り強く仕事に取り組んでいくことが大前提です。