大工のつらいこと・大変なこと・苦労

大工のつらいこと・大変なこと

危険が多い

大工の仕事で何よりも大変なのは、危険が伴いやすいということです。

カンナやノミ、ノコギリなど、刃物を用いた作業や、重いものを運ぶ作業、高所での作業も頻繁にあります。

大工仕事は過酷ですので、長時間にわたって、直射日光の下で肉体労働を続けていると、ふとした瞬間に集中力が途切れることもあります。

一瞬の油断が、ときには切断事故や落下事故などの一大事を招くケースも決して珍しくはなく、大工はほかの職業に比べて、生命保険の掛け金も高い傾向にあります。

ただし、現在ではどんな職場でも安全管理が徹底されており、労働基準法によって仕事時間も規制されています。

事故のほとんどは、本人による不注意や「うっかりミス」が原因であり、きちんと体調を整えるなど、自己管理さえできていれば、そうそう危ない目に遭うわけではありません。

繁忙期と閑散期の差が大きい

建築関係の仕事は、世の中の景気の波に左右されやすく、好景気のときほど仕事の依頼が集中し、不景気のときほど仕事が少なくなります。

また、1年のなかでも仕事量がかなり偏る傾向にあり、入居時期として好まれやすい年度初めやお盆、年末年始に納期が集中します。

一般的な仕事であれば、残業をこなすなどして仕事を進めることもできますが、大工仕事は安全上の観点から日中にしかできませんので、必然的に休日返上で働くことになります。

このため、忙しいときには何日も連続して働かなければならない一方、暇な時期には逆に何日も連続で休みということもあり、繁忙期と閑散期の差が大きいのが大工のつらいところです。

仕事がないと、時間を持て余すばかりでなく、収入も大きく減ることになりますので、経済的にも不安定になりがちです。

大工の悩み

大工は「身体が資本」ですので、病気やけがをするとすぐさま働けなくなってしまいます。

このため、大工は、一般的な職業にも増して、誰もが多かれ少なかれ健康上の悩みや不安を抱えやすいといえますが、そのなかでも、とくに多いのは腰痛に悩まされるケースです。

大工は、柱や板など、重量のある建築資材を日常的に何度も持ち上げたり下ろしたりする作業を繰り返しますので、職業柄、どうしても腰を痛めやすいようです。

腰痛を抱えてしまうと、重いものが持てなくなりますし、悪化してヘルニアを発症したら手術しなければなりませんので、大工にとって腰の病気は死活問題といえます。

大工として、できる限り長く第一線で働き続けるためには、常日頃から腰回りの筋肉を鍛えるとともに、ストレッチなどで入念に身体をケアしていく努力が必要になるでしょう。

大工を辞める理由で多いものは?

大工を辞める人のなかで最も多いのは、下積み期間のうちに挫折するケースです。

一人前の大工になるには、たくさんの現場を経験して、さまざまな職人技術を少しずつ身につけていく必要がありますので、一般的な修行期間は約10年といわれています。

しかし、大工の世界の上下関係はかなりはっきりしており、見習いは棟梁や先輩大工からかなり厳しく指導されますし、任せてもらえるのは雑用ばかりということも珍しくありません。

慣れないために、戸惑ったり失敗したりすることは日常茶飯事で、ストレスが溜まりやすい方、給料面では多くを期待できないでしょう。

大工のなかには、そのような修行期間のつらさに耐えきれず、途中で辞めてしまう人も一定数います。

しかし、逆にいうと、粘り強く努力して一人前となった後に、大工を辞めてしまう人はほとんどいません。